高級ホテルや舞台衣装などを目にした時に使われる、「豪華絢爛」という言葉。雑誌やテレビなどでよく目にする表現ではないでしょうか? 馴染みのある言葉なだけに、具体的にどのようなものが「豪華絢爛」に当てはまるのか考えたことはないかもしれません。そこで本記事では、「豪華絢爛」の意味や使い方、類語や英語表現を解説します。
「豪華絢爛」とは?
「豪華絢爛(ごうかけんらん)」は、「贅沢で、きらびやかに輝き美しいこと」。「豪華」は、「豪華な食事」というように「贅沢で、派手なこと」。「絢爛」は、「華やかで美しいさま」を表します。キラキラと輝いていてひときわ目立っているものや、派手な装飾を凝らした建築物など、美しさや華やかさを表す最上級の表現と言えそうです。
使い方を例文でチェック!
「豪華絢爛」は、テレビや雑誌、ネット上などさまざまなメディアで使われる言葉です。具体的にどのようなものを「豪華絢爛」と呼ぶのか、一緒に確認していきましょう。
1:社長が建てた約2億円の邸宅は、まさに豪華絢爛であった。
邸宅や宮殿など、贅を尽くした建築物に「豪華絢爛」が使われます。ただ単に、大きくて広いだけではなく、派手な装飾を凝らした柱やシャンデリア、アンティークのテーブルやガラスの調度品が置かれているなど、美術品に溢れている空間を表すことも。普段見る機会のないきらびやかな空間に、圧倒されてしまいそうですね。
2:世界中のセレブが集う、豪華絢爛なパーティーに招待された。
「豪華絢爛」は、パーティーや結婚式など、非日常のイベントで使われることが多いです。高級ホテルなどで催されることもさることながら、世界中のセレブたちが一堂に集まる光景は、まさに「豪華絢爛」と呼べるでしょう。
3:そのファッションデザイナーは、宝石を散りばめた豪華絢爛なドレスを着て登場した。
きらびやかな宝石やジュエリー、ドレスなどにも「豪華絢爛」が使われます。大ぶりのエメラルドやサファイヤなどがあしらわれたジュエリーや真っ赤なロングドレスなど、誰が見ても派手で豪華なものであることがポイントです。
類語や言い換え表現は?
派手で贅沢な様子を表す言葉は、「絢爛豪華」「華麗」「豪勢」など。シチュエーションに合わせてうまく使い分けてみてください。
1:絢爛豪華
「豪華絢爛」の文字を入れ替えたのが「絢爛豪華(けんらんごうか)」。意味は、「豪華絢爛」と同じく「きらびやかで美しいさま」を表します。一般的には、「豪華絢爛」の方が使われる機会が多いですね。
(例文)
・そのモデルは、絢爛豪華なドレスを身に纏いレッドカーペットを歩いていた。
・絢爛豪華な宮殿の写真を撮影した。
2:華麗
「華麗(かれい)」の意味は以下のとおりです。
[名・形動]はなやかで美しいこと。はでやかなこと。また、そのさま。「―な舞踏会」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「華麗」とは、文字通り「華やかで麗しいこと」。美しく立派な振る舞いのことを「華麗な振る舞い」と表現したり、華やかな催し物を「華麗な舞踏会」と評したりします。
(例文)
・ミュージカルの主人公の華麗な振る舞いにうっとりとした。
・マジシャンの華麗なマジックに一同歓声を上げた。
3:豪勢
「豪勢(ごうせい)」の意味は、以下のとおりです。
[名・形動]並み外れてぜいたくなこと。景気がよく、派手なこと。また、そのさま。「―に金を使う」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
思わずびっくりするほど贅沢で、はなやかなさまを「豪勢」と言います。高級な料理がテーブルいっぱいに並べられているさまを見て「豪勢な食事だな」と言ったり、贅沢な暮らしぶりを見て「豪勢な生活をしていてびっくりした」などと表現します。とびきり贅沢であることが、「豪華絢爛」と共通していますよね。
(例文)
・「今晩は豪勢にステーキを食べよう」と父は言った。
・「世界一周旅行なんて豪勢だな」と弟は羨ましがった。
英語表現は?
海外で、派手で美しいものを見た時や豪華なものを見て感動した時には、どのように表現したらいいのでしょうか? 覚えておくと便利な単語を紹介します。
1:gorgeous
「gorgeous」は、「(視覚的に)華やかな、華麗な、豪華な」という意味。日本語でも、派手で美しいものを目にした時に「ゴージャス」と表現しますよね。目で見て眩しいくらいに色鮮やかなもの、装飾が華やかなものに使うことが特徴です。
(例文)
・He got an extra night in an exceptionally gorgeous room.(彼は特別にゴージャスな部屋に一泊した)
・What a gorgeous castle, I was so impressed.(なんて豪華なお城なんだと感動した)
2:luxury
「luxury」は、「贅沢、豪奢、高級」などの意味を持つ単語で、日本語では「ラグジュアリー」と呼びます。例えば、「超豪華ホテル」のことを「an ultra-luxury hotel」。「豪華マンション」のことを「a luxury condominium」と表現することも。日常的ではない楽しみや生活、または高級品などに使います。
(例文)
・It’s a luxury to have a pool attached to your house.(家にプールがついているなんて贅沢だよ)
・My grandfather lived a very luxurious life when he was young.(祖父は若い頃、ずいぶん豪奢な暮らしをしていたそうだ)
3:wonderful
「gorgeous」や「luxury」とややニュアンスは異なりますが、「wonderful」も合わせて覚えておくと表現の幅が広がるでしょう。「wonderful」は、「素晴らしい、素敵な、最高の」という意味。豪華な建物やアート作品を見た時に、「It’s wonderful!(なんて素晴らしいんだろう!)」と表現すると、感動が伝わりますよ。
(例文)
・What a wonderful view!(なんて素晴らしい眺めだろう!)
・What a wonderful stage!(なんて素晴らしい舞台なんだ!)
最後に
「豪華絢爛」とは、「贅沢で、きらびやかに輝き美しいこと」。建築物やファッション、イベントなどさまざまなシチュエーションで登場する言葉です。他と比べて、圧倒的に派手で美しいものや浮世離れしているものに使われるので、日常のちょっとした贅沢や、ささやかな美しさを形容するときに使うとややオーバーに聞こえてしまうことも。きらびやかなものを見て感動した時に、「豪華絢爛」を使ってみてはいかがでしょうか?
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