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2023.12.29

年収 700万だと手取りはいくら? モデルプランでシミュレーション【専門家監修】

年収700万円と言うと、生活に余裕があるように感じませんか? 高い部類の収入に思えますが、実際はどうなのか、国が公表するデータで確認してみましょう。また、年収700万円を実現するための方法についても紹介します。

年収700万円以上の人、割合と年代は?

年収700万円は、全体から見ると高い方に入るのか、気にかかりませんか? また、年収700万円の手取りや、年収700万円を得る方法について知りたいという人もいるでしょう。

年収700万円を実現するための方法はいくつかありますので、一緒に見ていきましょう。まずは、年収700万円の人の割合や年代について紹介します。

年収700万円以上の人、割合は15.7%

年収700万円以上の人の割合を紹介します。国税庁長官官房企画課が発表している「民間給与実態統計調査(令和4年分)」のデータをもとにチェックしていきましょう。

●男女計:給与階級別給与所得者数・構成割合(23ページ、第16表)

700万円超~800万円以下:4.8%
800万円超~900万円以下:3.3%
900万円超~1,000万円以下:2.2%
1,000万円超:5.4%

全体から見ると、年収700万円超の人は15.7%いることがわかります。男女別に見てみると、男性は23.9%、女性は4.8%となり、女性は低め。これは社会情勢や時代の影響と言えるかもしれませんね。

なお、同調査から見るもっとも割合が高い給与階級は、男性が400万円超500万円以下(17.7%)、女性は100万円超200万円以下(21.5%)になります。

お金を持つ黒パグ
(c)Adobe Stock

年収700万円に達する年代は?

同調査から、年収700万円に達する年代を見ていきましょう。「年齢階層別の平均給与(21ページ:第14図)」によると、平均給与が700万円を超えるのは、男性の55~59歳のみ。女性は25~29歳の349万円がもっとも高く、700万円を超える世代はありませんでした。

年収700万円は高い部類

上記のデータから見ると、20~40代で年収700万円を達成するのは、なかなか難しいことがわかりますね。業種や職種、会社によっては、若い年代で年収700万円を超える人がたくさんいるかもしれませんが、一般的には少ないことが多いでしょう。

基本的には、年収700万円は収入が高い部類に入ると言えます。

引用:国税庁長官官房企画課「民間給与実態統計調査(令和4年分)」000.pdf (nta.go.jp)

年収700万円の手取りを確認

ここからは年収700万円の手取りについて紹介します。手取りとは、実際に手元に入る金額のこと。社会保険料や税金が差し引かれたあとの金額を指します。

ソファのある部屋
(c)Adobe Stock

手取り額(概算)

収入からは社会保険料や税金が引かれます。この金額や内容は、住む地域や家族構成、適用される控除により異なるため、正確な金額を出すことはできません。年収700万円は同じであっても、受け取る金額は人により多少の違いが生じるということです。

給与所得者の場合、一般的には年収の75~85%が手取りになると言われています。

《年収700万円の手取り目安》
手取り額:525~595万円
ボーナスがない場合:44~50万円
ボーナスありの場合:33~37万円(ボーナスを月収4か月分と仮定して計算)

なお、上記はあくまでも概算です。実際の金額とは異なります。参考程度に見てくださいね。

年収700万円は余裕がある生活になる?

上記の結果をベースに、年収700万円だとどのような生活になるかをシミュレーションしていきましょう。

月収33万円の会社員がマンションで一人暮らしをすると仮定し、モデルケースを作成しました。

《月収33万円:一人暮らしのモデルケース》
家賃:8万円
食費:4万円
水道光熱費:1万円
通信費:1万円
交通費:1万円
交際費:3万円
レジャー費:3万円
医療・保険:1万円
日用品費:5千円
美容代:3万円
貯金:7.5万円

このケースだと貯金はしっかりできていますし、予算を守れば赤字になることもなさそう。余裕のある暮らしになると言えるでしょう。

パートナーとともに生活する、家族を持つとなると、家賃や食費の負担割合はかなり大きくなります。そうなると、貯金に回すお金は大幅に減りそう。また、美容代や交際費などの割合も検討し直す必要が出てくるでしょう。

家族構成やライフスタイルによっては、年収700万円でも余裕のある生活にはならない可能性があると考えてください。

参照:オリックス銀行|年収700万円の手取りは?年収700万円を目指す方法も解説 | (orixbank.co.jp)

年収700万円を目指したい!

年収700万円を目指したいと思ったら、何をすればいいか見ていきましょう。方法は複数あります。

本を読む女性
(c)Adobe Stock

転職をする

もっとも実現しやすいのは転職かもしれません。収入アップを第一条件として、それが叶う転職先を見つけます。年収700万円は高い収入の部類になるため、業界や職種は限られるでしょう。

成果を挙げると収入に反映する営業職、マネジメントや管理職、スーパーバイザー、コンサルタントなどは、収入アップが期待できます。転職してすぐに年収700万円とはいかないかもしれませんが、がんばり次第で実現しやすい環境にはなるでしょう。

ただし、相応の努力や実力、実績は必要になります。採用されるだけの能力やスキルも求められるでしょう。また、実際に働くと予想以上にハードかもしれません。その点は十分にリサーチし、準備をしてください。

昇進や昇格

すぐに年収700万円が実現しなくてもいいけれど、ゆくゆくはそうなりたいという人は、今の会社で昇進や昇格を目指すのもいいですね。まずは先輩や上司に相談しながら、どうすれば自分がステップアップできるかを探ってみましょう。

また、人事面談などがあれば、希望を伝えてみるのも一つ。どのようなスキルや能力を身につければいいか、具体的なアドバイスをもらったら、実現に向けて取り組んでみてはいかがでしょうか?

起業や副業にチャレンジする

起業や副業で年収アップを狙うという方法もあります。起業はリスクもありますが、実家暮らしやパートナーがいる人で、収入の心配がそれほどないなら、チャレンジするのもいいですね。

着実に収入アップしたい人は、副業がおすすめ。本業をしながら、空き時間を利用して別の仕事をしてみましょう。今はパソコンやスマホがあれば家にいながらできる仕事がたくさんあります。まずはリサーチしてみてください。

ただし、副業を禁じている会社や、事前申請が必要な会社もあります。隠れて副業しているのがバレると、ペナルティを科せられるということも。在職しながら副業を考える人は、かならず就業規則を確認してくださいね。

共働きなら実現しやすい

パートナーと共働きで世帯年収700万円の実現を目指すのもいいですね。1人だと実現には時間がかかるかもしれませんが、2人でがんばれば、実現しやすいでしょう。お互いの希望を話し合い、どのような生活を送りたいか、一度じっくり話してみるのもおすすめです。

最後に

年収700万円の人の手取りや割合について紹介しました。年収700万円を達成するのは簡単とは言えませんが、実現は十分に可能です。年収アップを目指したい人は、今できることからはじめてみてはいかがでしょうか?

TOP画像/(c) Adobe Stock

益田瑛己子

ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)として活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン

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