目次Contents
20~30代で貯金600万円以上の人はいる?
お金の管理をする上で気になるのが、貯金でしょう。同年代の貯金額が気になることはありませんか? 「20代の平均貯金額はいくら?」「貯金600万円くらいの人はいる?」と思っても、周りには聞きづらいですよね。
この記事では、公表されているデータから20~30代の平均貯金額を紹介します。
20代の貯金、割合は
金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」から、20代の貯金割合を見ていきます。(※金融資産保有世帯)
《20代の金融資産保有額》
100万円未満:39.0%
100~200万円未満:19.8%
200~300万円未満:11.0%
300~400万円未満:7.9%
400~500万円未満:4.4%
500~700万円未満:6.3%
700万円以上:8.4%
▷20代の平均:307万円/中央値110万円
20代の貯金額は200万円未満がもっとも多いようですね。貯金が600万円以上の人の割合は少ないですが、20代は収入や勤務年数が少ないですから、当然のことと言えるでしょう。
貯金の平均は307万円。平均は貯金額が高い人の影響を受けますので、実質は中央値の方が実態に近いと言われています。中央値とは、数字をならべた際に真ん中にくる数値のこと。20代は110万円が実質的な貯金の平均額と考えていいでしょう。
30代の割合もチェック
同調査から30代のデータも見ていきましょう。
《30代の金融資産保有額》
100万円未満:27.4%
100~200万円未満:12.8%
200~300万円未満:8.2%
300~400万円未満:7.8%
400~500万円未満:3.7%
500~700万円未満:10.5%
700万円以上:25.6%
▷30代の平均:741万円/中央値270万円
30代の中央値は270万円。貯金600万円以上の人も20代の2.5倍程度増えています。収入は上がるけれど、支出も増えはじめるでしょう。
40代以降はさらに支出が増えると考えてください。望ましいのは、40代になるまでに貯金に慣れ、計画的にお金を貯めること。貯金を習慣化し、600万円以上の貯金をしておきたいですね。
参照:知るぽると|各種分類別データ(令和4年) ― 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)| (shiruporuto.jp)
貯金600万円を目指す! 準備その1:ライフプランを検討
本気で貯金をしたいと考えるなら、準備をしていきましょう。貯金は継続が大切ですが、その土台となるのが、ライフプランです。
ライフプランを考える際、用意するのは、通帳や金融商品の契約状況がわかるものと、記録するもの。ノートやスケジュール帳、PCやスマホのメモアプリなどを使うのもいいですね。
ライフプランとは?
ライフプランとは、自分の人生や暮らしについての計画のこと。次に挙げることについて、書き出してみましょう。
・結婚や出産、住宅購入などのライフイベントの希望
・どのように働いて行きたいか
・どんなことにお金を使いたいか
・それを実現したい時期
また、必要となるお金についても、金額や時期を調べながら書き添えるといいですね。
ライフプランを考えるメリット
ライフプランを考えても、計画通りにいくことは少ないかもしれません。しかし、ある程度の計画をしておくと、お金を管理する目安になります。
「何となく貯金する」だと、お金が貯まらないことが多いのです。具体的な目標や目的を持つと、それに向かって継続できますから、貯金しやすくなるでしょう。
貯金600万円を目指す! 準備その2:今の状況を確認
次に準備したいのが、自分のお金の情報を集約し、今の状況を知ることです。
ひたすら書き出す
ライフプランを考えたら、今の状況を確認します。口座にあるお金や、運用しているお金を書きだしていきましょう。すでに貯金がある人は、それを何に使うのか、目的を書き添えるといいですね。
また、お金を借りている人は、その負債額も書き出します。いつまでに完済したいかを考えながら、返済プランを自分なりに考えてみてください。
近々使うお金を確認
現状把握ができたら、近いうちに使うお金の予定を書き出します。「春に旅行の予定がある」「友達の結婚式がある」などがあれば、支出予定の金額や時期を書いてください。また、それを毎月の収入でまかなうのか、ボーナスを使うのか、そのあたりも明確にします。
貯金600万円を目指す! 準備その3:やらないことを決める
次は、実際のお金を管理する上で「やらないこと」を決めていきます。お金を管理する大きな目的は、無駄を減らすこと。手っ取り早く無駄を省くには、それまでの生活習慣を見直すことが欠かせません。
支出を記録し、何が無駄かを知る
まずは3か月、お金を何に使ったか記録します。その中で、自分が「これは無駄だった」と思うことがあれば、これも書いていきましょう。
無駄遣いになるのは、次のことが多いかもしれません。
・何となくコンビニで買いものをする
・セールで爆買い
・「自分にごぼうび」と思って買いものをする
・お得情報につられて何かを契約する
・サブスクの契約
・送料無料にしたくて、必要のないものを買う
無駄遣いと感じる支出には、そのきっかけになる行動が必ずあります。自分の傾向をつかんだら、それをやめることを考えてみてください。
いきなりすべてやめるのはNG
たとえば「コンビニにしょっちゅう行っているから、行くのをやめる」と決めたとします。しかし、これには「強い我慢」が必要ですよね。我慢を強いるとストレスが溜まり、かえって散財してしまうということも。これは誰もがそうだと言えます。
お金の管理で必要なのは「慣れること」。例えばコンビニに行かないことに慣れたり、セールで買わないことに慣れるなどを意識してみてください。
慣れるには、徐々に回数を減らすのが近道。強い負荷をいきなりかけるのではなく、徐々に負荷を増やし、「買わない」「行かない」に慣れることを目指してくださいね。
お金の管理も継続が大切
お金の管理は、すぐにできるようにはなりません。貯金と同じで、継続することが大切です。継続に必要なのは、自分に合った方法を選ぶこと。あまり無理がなく、楽しんで継続できる方法をぜひ見つけてください。
それには、いろいろな方法を試してみるのがおすすめ。お金の管理や貯金方法には、さまざまなものがありますから、楽しみながら探してみてください。
お金が管理できると、知らず知らずのうちに生活が整います。自分に自信を持てるようにもなるでしょう。ぜひ、自分に合った管理方法を見つけてくださいね。
最後に
貯金600万円以上の人の割合などを紹介しました。世界情勢が不安定な低金利の今、確実に大きく増える金融商品はありません。しかし、支出を管理して無駄を減らせば、使えるお金は必ず増えます。無駄を省いて本当に欲しいもの、必要なことに使えるお金を増やしてくださいね。
TOP画像/(c) Adobe Stock
益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)として活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン