進捗状況とは?
進捗状況は、「しんちょくじょうきょう」と読みます。とくにビジネスシーンでチームを組んで業務を進める際は、進捗状況の確認が欠かせません。同じチームの中で進捗状況を確認することは、業務を円滑に進めるために大切です。
ここでは、進捗状況の意味や確認する際のマナーについて解説します。
物事の進み具合のこと
進捗状況とは、物事の進み具合という意味です。ビジネスでは、仕事が今どの程度進んでいるのかを確認したり、依頼した仕事が進んでいるかを確認したりするときに使います。
進捗の「進」は進むこと、「捗」ははかどること、仕事が速やかに進行するという意味です。このふたつを合わせ、物事のはかどり具合という意味になります。
複数名で同じ業務をするときは、進捗状況の確認や報告が必要です。進捗状況は口頭やメールで確認することが多く、主に上司などのリーダー格となる人が報告を要請します。
また、一定期間ごとに進捗状況を行うというルールが設けられることも少なくありません。進捗状況の共有により、メンバー間の状況を把握でき、予定通り進まない場合にはフォローし合うこともできます。
進捗状況を確認する際のマナー
進捗状況の確認は重要ですが、尋ね方によっては急かされたような気持ちになり、「信用されていないのではないか」と感じることもあるでしょう。そのため、進捗状況を確認する際は、マナーを押さえることが大切です。
丁寧に確認する
進捗状況を尋ねる際は、催促されていると思われないように丁寧に確認することが必要です。
とくに期限までにまだ日にちがあるのに進捗状況を聞かれると、進み具合を疑われたように感じて焦りが出てしまう恐れも。
あくまでも状況確認であることを前置きし、丁寧に尋ねることが大切です。
行き違いを考慮する
進捗状況の確認は、行き違いがあることも考慮しなければなりません。自分以外の人が進捗状況を尋ね、すでに答えている可能性があるためです。
同じことを何度も確認されるのは、仕事の妨げにもなります。「行き違いをしていたら申し訳ございません」など、万が一行き違いがあった場合のお詫びの文言も入れながら、丁寧に尋ねてみるとよいでしょう。
期限・納期を提示する
進捗状況を確認する際は、改めて期限・納期を提示することも必要です。相手が日にちを勘違いしている可能性を考え、確認の意味も込めて日にちを示しておけば、お互いの認識に間違いがないか確認できます。
進捗状況によっては、日程を変更する必要も出てくるでしょう。そのような場合の対処法も、考えておかなければなりません。
進捗状況を確認するシーンと例文
進捗状況を確認する場面はさまざまですが、口頭かメールで行うのが一般的です。会話とメールでは、進捗状況の確認方法が異なります。どちらにしても、丁寧な表現を選ぶようにしましょう。
とくに上司など目上の立場から尋ねる際は、相手にプレッシャーを与えないように注意が必要です。
ここでは、会話とメールごとに、進捗状況を尋ねる際の例文を紹介します。
会話
・可能な範囲でかまいませんので、現時点の進捗状況を報告してください。
・進捗状況を確認したいので、現在の進み具合を教えていただけますか。
・行き違いで確認していたら申し訳ございません。現在の進捗状況を教えてください。
・進捗状況はいかがでしょうか。何か問題があるようなら、遠慮なくご連絡ください。
・時間があるときでいいので、現在までの進捗状況を報告してほしい。
メール
進捗状況をメールで確認する際は、他のメールに埋もれてしまわないよう、進捗状況の確認だとすぐわかる件名にしましょう。
(件名の例)
・【進捗状況の確認】〇〇プロジェクトの状況について
・【〇〇の業務】進捗状況をお知らせください
(メール本文の例)
「〇月〇日が納期の△△の進捗状況はいかがでしょうか?
現在の状況をご連絡いただけましたら幸いです」
「期日(〇月〇日)が近づいてきたため、ご連絡しました。進捗状況を教えていただけますでしょうか。
もし、行き違いになっていましたら申し訳ございません」
進捗状況を確認するときの注意点
進捗状況を尋ねるときは、次の点に注意が必要です。
・余裕をもって確認する
・頻繁に確認しすぎない
確認は期限の直前ではなく、早めに行うことが大切です。また、すぐに連絡がないからといって頻繁に尋ねるのは避けましょう。相手にプレッシャーを与えてしまう可能性があります。
ここでは、進捗状況を尋ねるときに注意したい点について紹介します。
余裕をもって確認する
進捗状況を尋ねる際は、期限に余裕をもたせるようにしましょう。期日の勘違いなどがある場合、直前に確認をすると期限に間に合わない可能性があります。早めに尋ねることで、期限に遅れるという事態を防ぐことができます。
確認の際は、納期・期限の日にちも改めて伝えることも忘れないようにしましょう。
頻繁に確認しすぎない
進捗状況の確認は、あまり頻繁に行わないようにしましょう。すぐに返事がない場合でも、何度も連絡することは避けます。「急かされている」という印象を与えかねないからです。早く返事をもらいたい場合はその旨を伝えるか、場合によっては電話連絡をするとよいでしょう。
連絡がつかず、やむをえず再度のメールをするときでも、強く催促せずに配慮した文面にすることが大切です。
文章の一例は、以下のとおりです。
「〇月〇日に△△の件で進捗状況確認のメールを送付させていただきましたが、まだお返事をいただけていないため、再度のご連絡をいたしました。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご教示いただければ幸いです。
もし、お返事と行き違いになりましたら、大変申し訳ございません」
進捗状況は相手に配慮して確認しよう
進捗状況は物事の進み具合のことで、仕事を依頼したり、チームで仕事をしたりしているときに確認します。進捗状況の確認は、尋ね方によっては急かされていると感じることがあり、信頼関係に支障が出る可能性もあるため注意が必要です。
進捗状況の確認は余裕のあるタイミングで行い、行き違いに配慮しつつ丁寧に尋ねることを心がけましょう。
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