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2020.10.04

「兼ねてより」の意味や使い方とは? ビジネスメールや注意点についてもくわしくご紹介

「兼ねてより」という表現は、ビジネスの文書やメールなどでよく用いられます。中には「予てより」と書かれていることもありますが、「兼ねてより」と何か違いがあるのでしょうか? 本記事では、「兼ねてより」の正しい意味や使い方、使う場合の注意点を解説します。

【目次】
「兼ねてより」
「兼ねてより」と「予てより」の違い
「兼ねてより」の使い方を例文でチェック
「兼ねてより」の類語や言い換え表現とは?
「兼ねてより」を使う時の注意点
「兼ねてより」の英語表現も知ろう
最後に

「兼ねてより」

(c)Shutterstock.com

ビジネスでよく使われる「兼ねてより」という表現。取引先からの進捗状況の報告や、新しい計画の発表についてのメールなどでも、見かけることが多いと思います。ただし、中には「予てより」と書かれていることも…。この漢字の違いは一体何を表すのか、あなたは知っていますか?

さらに、ビジネスで見聞きすることの「兼ねてより」には、実は使う際に注意しなければならないこともあります。今回は、「兼ねてより」の意味から正しい使い方、「予てより」との違い、そして使う際の注意点など詳しくご紹介していきます。

◆「兼ねてより」の読み方と意味とは?

「兼ねてより」は「かねてより」と読む副詞です。「あらかじめ」や「前もって」といった意味があります。ビジネスでは「かねてより計画していた…」といったように、動詞を修飾する使い方が多いですよ。

「兼ねてより」と似た表現で、「かねてから」という表現があります。意味は、「兼ねてより」と同じ「前もって」「事前に」です。「兼ねてより」と同じく、ビジネスで使うことができます。

しかし、「かねてから」は、実は新聞で使われていないことをご存じでしょうか? 実は、「かねてから」は「前もって」という意味を持つ「かねて」に、「前」という意味がある「から」が使われている重複語です。そのため、文書では避けるべき表現とされています。

それに対し、「兼ねてより」の「より」は、「時間の経過」を表しているため、重複語にはなっていません。そのため、「兼ねてより」は文書の中や、上司、取引先など畏まった場でも使うことのできる、正しい日本語です。ビジネスシーンでは、「兼ねてより」を使うように心がけましょう。

「兼ねてより」と「予てより」の違い

(c)Shutterstock.com

「兼ねてより」の意味についてご紹介しました。それでは、「予てより」との違いは一体何なのでしょうか? 結論から述べると、実は「兼ねてより」と「予てより」には明確な違いはなく、どちらも同じ「かねてより」という言葉の漢字表記になります。

ただ、一般的に漢字で書く際は「予てより」が使われていますよ。それは、「兼ねて」という漢字が、「前もって」より「1つのものが2つ以上の働きや役割を併せ持つ」という意味の方が浸透しているからです。

それに対し、「予てより」の「予て」は「予約」や「予定」という言葉に使われるように、「前もって」という意味が強い漢字になります。そういったことから、「予てより」の方が一般的に使われるようになりました。

「兼ねてより」の使い方を例文でチェック

(c)Shutterstock.com

それでは、「兼ねてより」がどんな使い方をすることができるのか、例を挙げてご紹介していきます。

1:「兼ねてより準備を進めてきたプロジェクトが、まもなく本格始動する」

「兼ねてより」は、過去から継続して取り組んでいることに対して使うことが多いです。そのため、動詞を修飾するときは、基本的に動詞の過去形と組み合わせて使われますよ。

2:「兼ねてよりお願いしていた件について、ご都合はいかがでしょうか?」

「兼ねてより」は、やや堅い印象のある言葉です。そのため、敬語と組み合わせて使うと、相手にきちんとした印象を与えることができますよ。目上の人が多い場ではぜひ活用をしてみてくださいね。

3:「兼ねてより北海道に行きたいと思っていたが、とうとう実現をすることができた」

「兼ねてより」はビジネスでよく使われる言葉ですが、もちろん日常会話でも使うことができます。ただ、前述の通りやや堅い印象のある言葉のため、気軽に「兼ねてから」を使うのも、選択肢の一つです。

「兼ねてより」の類語や言い換え表現とは?

(c)Shutterstock.com

言い換え表現を覚えておくことで、様々な場面で臨機応変に使い分けることができます。

1:前々から

ビジネスでは、「兼ねてより」の類語としてよく使われている表現です。「以前から○○している」、「しばらく前から続いている」といった、継続の意味を持っています。こちらは「兼ねてから」と同じく、会話の中で使われる表現です。メールや文書ではあまり使われないため、注意をしましょう。

2:以前より

「兼ねてより」の類語の中でも、もっともよく使われている表現です。堅い印象がある「兼ねてより」に比べ、「以前より」は柔らかい表現になっています。社内や簡易的なメールの中など、どんな場面でも使うことのできる表現です。

3:常々

「常々」は、「つねづね」と読みます。「普段」や「いつも」といった意味を持つ言葉です。「常々」は、経過・継続のニュアンスが含まれている「兼ねてより」と少し異なり、「ずっと同じ状態」や「いつもと変わらない状態」を表しています。状況に応じて、「兼ねてより」と使い分けをしましょう。

「兼ねてより」を使う時の注意点

(c)Shutterstock.com

ビジネスシーンに限らず、「兼ねてより」を使った言い回しは数多くあります。ただし、「兼ねてより予定していた」といったように、意味が重複している言葉と組み合わせないように注意が必要です。

重複した言葉と組み合わせてしまうと、相手に違和感を与えてしまいます。「兼ねてより予定していた」と言いたいときは、「兼ねてより計画していた」「兼ねてよりの都合」のように言い換えることがベストです。

「兼ねてより」の英語表現も知ろう

「兼ねてより」には「前から」という意味があるため、英語表現にするときは「since before」を使いがちです。これは誤用ではありませんが、ネイティブの方はこのような表現を使いません。英語圏では主に、現在完了の「have」と期間を表す「for」を使い、「for long time」や「for a while」といった表現を使いますよ。

最後に

(c)Shutterstock.com

「兼ねてより」についてご紹介しました。いかがだったでしょうか? ビジネスなどで何気なく使っている言葉でも、実は正しい意味や適切な使い方ができていないということもあります。

普段から「兼ねてより」を使っていた方は、間違った使い方をしていなかったか、振り返ってみるのもいいかもしれませんね。「兼ねてより」を使うときは誤った使い方をしていないかに注意を払い、状況に応じて言い換え表現を使うのもおススメです。

TOP画像/(c)Shutterstock.com


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