貯金できないと大変? 物価は上がり続けている
「貯金できない」「貯金が苦手」という悩みを持つ人は多いです。給料日前はいつもお金がなく、貯金もしていないということはありませんか?
お金の管理や貯金ができないのは、苦手意識があるからかも…。この記事では、「貯金できない人」から脱出するための方法を紹介します。
1年で3.3%上昇した物価
「物価の上昇」、「値上げ」この言葉を聞かない日はないくらい、値上げが続く日本。総務省が発表した、2023年(令和5年)7月分の「消費者物価指数」によると、前年同月に比べ、3.3%も物価が高くなりました。
これは、2022年7月なら1,000円で購入できた商品が、2023年7月は1,033円出さないと購入できないということ。これが多くの商品で起こっているため、「年々生活費が上がっている」「給料が増えたのに生活が楽にならない」と感じている人も多いでしょう。
加えて、たった1年でこれだけ物価が高くなったということも、驚くべきことです。世界情勢や経済の動きは不安定だということもあり、物価上昇は今後も続くかもしれません。何が起こるかわからない時代だからこそ、貯金をしておきたいですね。
出典:2020年基準 消費者物価指数 全国 2023年(令和5年)7月分
貯金ができない人の行動パターンとは?
「貯金ができない」と悩む人の多くに見られるのが、次に挙げる行動パターンです。あてはまることがないか、ぜひチェックしてみてください。
「貯金は生活費の余りでするもの」と考えている
「貯金=生活費の余りでするもの」と考えていませんか? もしそうなら、その考えは今すぐ手放してしまいましょう。
残ったお金を貯金に回すというのは、実は難しいこと。特に、家計管理が苦手な人には、ハードルが高いでしょう。
自分のお金がいくらあるか、知らない
現代ではお金の種類が増えて、現金以外でも買い物をすることができますよね。電子マネーやクレジットカードなどさまざまな手段がありますが、自分のお金がいくらあるか、きちんと把握できていますか?
貯金ができない人の多くは、自分のお金がいくらあるのか、どれくらいお金を使っているのかをわかっていません。つまり、自分の現状を把握できていないのです。
よくものを失くす、在庫を把握していない
「よくものを失くす」、「食材や日用品の在庫を把握していない」という人も、貯金ができません。同じものをいくつも買っている、ストック品が重複しているという人は、気がつかないうちに無駄遣いをする傾向が高いと言えます。
コンビニに毎日行く
コンビニは新商品やスイーツが充実していて、行くだけで楽しいですよね。言い換えれば、コンビニはいつ行っても、買いたくなるものが必ずある場所ということ。週に何度もコンビニに行き、毎回買い物をしているなら、それが貯金できない要因です。
サブスクをたくさん契約している
「契約していない」という人を探す方が難しいくらい、私たちの生活に根付いているサブスクリプション(サブスク)。音楽や映像、服、花など、サービス内容は多岐にわたります。複数のサブスクを契約しているのに、総合計がいくらかを把握していないなら、それは考えもの。サブスクにかかっている金額をトータルで算出し、現状を把握しましょう。
SNSを見てすぐに買ってしまう
SNSの投稿で見かけた商品をパッと買っている、ECサイトのセールにつられ、ポイント狙いで買い物をしているという人も、注意が必要です。そのように購入したものは、今の生活に役立っていますか? もしそうでないなら、その買い物の仕方を見直しましょう。無駄なものばかりが増え、お金は減る一方という悪循環が生じています。
「貯金できない人」から脱出するための4ステップ
貯金ができない、苦手という人でも、次のステップを踏めば「貯金できない人」から脱出できるかもしれません。深刻に考えず、まずは気軽な気持ちでトライしてみてください。
ステップ1:まずは、目標の設定を
貯金ができない理由の一つに、貯金をする目標設定をしていないということが挙げられます。電車に乗る時、目的地を決めてから切符を買いますが、貯金もそれと同じ。ゴール(目的)を決めるからこそ、毎月貯金を継続することができるのです。
「お金を貯めたら何をしたいか」「10年後や20年後はどんな生活をしたいか」をイメージしながら、貯金をする目的を考えてみてください。
目的が決まったら、そのためにお金をいくら貯めればよいか、何年で貯めたいかが明確になります。そこから逆算し、年間の貯金額や月間の貯金額を算出しましょう。
ステップ2:支出の記録をはじめよう
月間の貯金額が決まったら、すぐに貯金額を差し引き、残りの金額で生活して行きます。今までよりも少ない金額でやりくりすることになるので、支出を記録し、予算内に収まるようにしましょう。
まずは1か月、支出があるたびに記録をします。記録は、オンライン・オフライン問いません。今は使いやすいアプリや家計簿がたくさんありますので、自分の好みと合うものを選んでくださいね。
1か月間支出を記録できたら、ざっくりでいいので振り返りをします。自分が何にいくら使っているかを把握し、無駄だと感じたものはメモをしておきましょう。次月はこの記録を生かしながら、買い物するようにします。
ステップ3:先取り貯金をスタート
ステップ2で差し引いたお金を、先取り貯金に回しましょう。先取り貯金は、収入があった時点で、すぐに貯金用口座に入金するのが鉄則です。
貯金用口座は、他のことには使いません。口座振替の設定やクレジットカードの決済などは、別の口座を使いましょう。貯金用口座は、貯金でのみ使うのがおすすめ。着実にお金を貯めるためにも、メイン口座や生活費の口座とは分ける方がいいでしょう。
ステップ4:「お金を使わない日」を決める
支出の記録や、家計管理が面倒だなと思う人は、自分への負担を減らすためにも、「お金を使わない日」を設けましょう。その日は買い物をしないことにします。そうすると、簡単に家計管理の負担を減らすことができますよね。
また、「お金を使わない日」を決めることで、買い物の仕方が変化します。そうすると、いつの間にかお金の使い方にメリハリが出て、無駄遣いが減るというメリットも。 楽しみながら貯金体質になってくださいね。
最後に
「貯金できない」という悩みを抱える人は多いですが、そのほとんどがお金の管理に対して苦手意識を持っています。お金の管理は、最初から上手くできるわけではありません。しかし、継続さえすれば、必ずできるようになりますよ。「貯金できない人」から脱出したい人は、ぜひ紹介した4つのステップを試してみてくださいね。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)として活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン