未満とは?意味をわかりやすく紹介
未満とは、その数を含まず、それよりも小さいこと・少ないことを意味する言葉です。たとえば15未満の整数といえば、14や13、12などが該当します。また、6未満の自然数という質問なら、5・4・3・2・1が答えです。
未満の「未」は、「未だ(いまだ)」とも読みます。6未満の数であれば、「6にいまだ満たない数」のことを指すため、6は含みません。
反対語は「より大きい」「より多い」「超過」
未満の反対語は、「より大きい」や「より多い」です。「超過」も、未満の反対語となるときがあります。
いずれにしても、それ自身を含まない点が重要です。たとえば、「5より大きい整数」といえば、6や7などが該当します。また、「50より多い数」といえば50.2や51などが該当します。
以上・以下との違い
数の大小や量の多寡を示す言葉として、「以上」や「以下」などもあります。いずれも、その数自身を含む点に注意しましょう。
たとえば、「5以上の数」といえば5も含みます。また、「5以下の数」というときも、5を含みます。その数自身を含まないときは、「未満」や「より大きい」と表現しましょう。
18歳未満と17歳以下の違い
18歳未満と17歳以下は、異なることがあります。一見、同じように見えますが、17歳以下は「17歳0日以下」と考えられるため、17歳の誕生日を迎えたばかりの人と満年齢が16歳以下の人を指します。
一方、18歳未満は「18歳になっていない人」と考えられるため、17歳364日(うるう年なら365日)23時間59分59秒以下の人です。つまり、17歳1日の人は18歳未満ではあるけれど、17歳以下ではありません。
とはいえ、一般的には満年齢で考えるため、18歳未満と17歳以下は同じとすることも多いです。料金表などでどちらの意味か迷ったときは、スタッフに年齢を伝え、どの区分に含まれるのか尋ねてみてください。
未満の数学記号
未満の数学記号は、「<」もしくは「>」です。Aは5未満なら「A<5」と表現します。
以上や以下は「<」もしくは「>」の下に、「=」のある記号で表記してください。「=」を含むことで、その数を含むという意味を表現します。
未満の使い方をケースごとにご紹介
未満は、年齢や値段などの数字と組み合わせて使うことが多いですが、関係性などの数字では表現できないものと組み合わせて使うこともあります。主な使い方を、ケースに分けてご紹介します。
年齢・年月・時間
年齢について説明するときに、未満を使うことがあります。たとえば、次のようなケースが想定されます。
・12歳以上15歳未満は中人料金を支払ってください。16歳以上からは大人料金です。
・6歳未満のお子さまは保護者と同伴しない場合は入場できません。
・20歳未満といっても、18歳や19歳は成人です。
具体的な年齢ではなく、年齢を示す言葉と未満を組み合わせることもあります。
・小学生未満は入園できません。
・高校生未満なら、割引料金が適用されます。
・大学生未満とは短大生や専門学校生を含むのか不明だ。
また、年月の長さを示すときにも未満を使うことがあります。
・中古マンションといっても、築後5年未満だからまだ新しい感じがする。
・契約して1か月未満だが、すでに解約したい気持ちでいる。違約金がかかるのか不安だ。
・スポーツジムに入会して1年未満だが、明らかに体型が変わってきた。
時間の長さを伝えるときにも、未満を使うことがあります。次のようなケースが想定されます。
・100メートル走のタイムが14秒未満の子どもだけを集めて、リレーチームをつくった。
・家から駅までは10分未満だ。近くはないが、不便すぎるほどに遠くもない。
・プレゼンの資料を家に忘れたので取りに行きます。1時間未満で帰ってきます。
値段
値段について述べるときも、未満を使うことがあります。たとえば、予算として一定額が決まっているときは、未満を使って予算を超えないように注意を促すことがあります。
・遠足のお菓子は500円未満といわれた。500円ちょうどになるとダメらしい。
・建物だけで、4,000万円未満の予算に抑えたいです。
・スーパーでの買い物は、1回5,000円未満に収めるようにしたい。
関係性
未満は、数字と絡めて使うことが多い言葉です。「18歳未満」「5分未満」「100万円未満」のように、ボーダーとなる具体的な数字が決まっており、なおかつその数字を超えない状態を表現するときに未満を使います。
しかし、関係性が一定基準まで到達しないときにも、未満を使うことは珍しくありません。たとえば、人間関係において次のような表現をすることがあります。
・わたしたちは単なる友人というよりは仲がいいが、特別に仲がいいわけでもない。友人以上親友未満といったところだ。
・彼女に思い切ってわたしとの関係性について尋ねたところ、「友だち以上恋人未満」といわれた。脈はあるのだろうか。
ほかにも次のような関係性において、未満を使って表現することがあります。
・実際のところは親子未満だ。わたしたちは血がつながっていない。
・完成というにはほど遠い。満足できるレベル未満の作品だ。
含むかどうかに注目して言葉を使い分けよう
未満は、まだ到達していないときに使う言葉です。そのため、未満の前にある数字や関係性は含みません。特定の基準を含めて大小や多寡を表現するときは、「以上」か「以下」を使いましょう。
ビジネスにおいて「未満」や「以下」「以上」を使用するときは、とりわけ慎重さが求められます。含むかどうかによって金額が変わることもあるため、いい加減に処理をすると取引先や顧客からの信頼を失うことにもなりかねません。「未満」「以上」「以下」を使って明確に表現するだけでなく、相手にも確認しておくと安心です。