しいたけのカロリーと糖質
種類別しいたけのカロリーと糖質量
しいたけのカロリーと糖質量を種類別で見ていきましょう。どちらも100gあたりの重さ、生の状態で比較します。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
しいたけ(菌床栽培) | 25kcal | 1.5g |
しいたけ(原木栽培) | 34kcal | 2.1g |
菌床栽培とは「人工栽培」とも呼ばれる短い期間で収穫できるしいたけのこと。1年中出荷可能なので、安定して手に入るメリットがあります。
一方原木栽培は「自然栽培」とも呼ばれ、収穫までに1〜2年を要すると言われている栽培方法です。自然に近い環境で育てられる分、菌床栽培に比べ風味がよいという特徴があります。
サイズ別しいたけのカロリーと糖質量
サイズ別でしいたけのカロリーと糖質を見ていきましょう。小さめのしいたけ1個を7g、中くらいのしいたけ1個を13g、大きめのしいたけ1個を25gとし、それぞれ菌床栽培、生の状態での数値を比較します。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
しいたけ小(7g) | 2kcal | 0.1g |
しいたけ中(13g) | 3kcal | 0.2g |
しいたけ大(25g) | 6kcal | 0.4g |
しいたけは低カロリー、低糖質であることがわかりますね。
調理別しいたけのカロリーと糖質量
しいたけ自体は低カロリー・低糖質食材ですが、調理によってはその限りではありません。調理別でどう変化するのか、違いを見ていきましょう。菌床栽培のしいたけ100gあたりで比較していきます。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
しいたけ(生) | 25kcal | 1.5g |
しいたけ(茹で) | 22kcal | 0.7g |
しいたけ(油炒め) | 65kcal | 2.6g |
しいたけ(天ぷら) | 201kcal | 13.4g |
想像通り、油炒めや天ぷらにしたときのカロリーと糖質量が一気にアップしましたね。天ぷらは油だけでなく、衣も使用するためより数値が跳ね上がります。
しいたけとその他きのこ類を比較
全般的にヘルシーな印象のあるきのこ類。しいたけのカロリーや糖質は、きのこ類の中でどの立ち位置なのでしょうか。しめじやえのきたけなど、私たちになじみあるきのこと比較していきます(すべて100g・生の状態)。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
しいたけ(菌床栽培) | 25kcal | 1.5g |
しいたけ(原木栽培) | 34kcal | 2.1g |
ぶなしめじ | 26kcal | 1.8g |
エリンギ | 31kcal | 2.6g |
まいたけ | 22kcal | 0.9g |
えのきたけ | 34kcal | 3.7g |
マッシュルーム | 15kcal | 0.1g |
どのきのこも40kcal未満、糖質は多くても3g前後に収まりました。やはり「きのこはヘルシー」というイメージは間違っていませんね。
しいたけに含まれる栄養素
食物繊維
特筆すべきは「食物繊維」でしょう。
菌床栽培のしいたけには100gあたり4.9g、原木栽培のしいたけには5.5gもの食物繊維が含まれています。この数値は先ほど紹介したその他きのこ類の中でもトップクラス。
しいたけに含まれる食物繊維は主に不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は水分を含みながら便のカサを増し、蠕動(ぜんどう)運動を活性化、排便を促す作用が期待されています。
噛みごたえがあり、早食いや食べ過ぎの予防にも役立ちます。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートしてくれる栄養素。骨や歯を丈夫に保つために無視できないビタミンです。
エリタデニン
エリタデニンとはしいたけから発見されたレア成分で、血中の悪玉コレステロール値を下げ、血圧を正常に保つ働きをしてくれます。
メタボリックシンドロームを予防する効果が期待されているので、ダイエット中や健康維持に嬉しい栄養素です。
ビタミンB群
ビタミンB群もしいたけには豊富。
たとえば疲労回復効果のあるビタミンB1や糖質・タンパク質・脂質の代謝をサポートするビタミンB2、皮膚や粘膜の健康に欠かせないビタミンB群の一種ナイアシンなど、健康だけでなく美容を意識する人にも嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。
しいたけの栄養を効率的に摂る方法
油を使った調理法にする
しいたけに含まれるビタミンDは、熱に強く油に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミンです。つまり、油を使った調理をすることで吸収率がアップするということ。
ダイエット中は油の使用を控えたいと思うかもしれませんが、注意しなければいけないのは過剰摂取。必要な場面で必要な分の使用は決して悪ではありません。
脂質の多い調味料や材料の使いすぎに注意しながら、ぜひ油を使用した調理法で食べてみましょう。
茹で汁も使う
しいたけには水に溶け出してしまう栄養素も含まれます。そのため、しいたけの水洗いはNG。しいたけを茹でる場合も同様で、茹で調理によって大事な栄養素が水へ流れ出てしまいます。
もししいたけを茹でるなら、その茹で汁も使用する汁物調理がおすすめです。干ししいたけを水で戻すときも同様、戻した汁もぜひスープとして飲み切りましょう。
しいたけの栄養素を余すことなく摂取できるのはもちろん、大事なうま味も失わずに済みます。
しいたけは低カロリーで食物繊維が豊富
しいたけは低カロリーで低糖質、食物繊維が豊富で健康維持やダイエット、美容促進に役立つ食材であることがわかりました。しかし、だからと言って万能ではありません。きのこ類は普段の食事に積極的に加えてほしい食材ですが、タンパク質を摂取できる肉や魚、大豆製品、ビタミンやミネラルが豊富な野菜などバランスよく摂ったうえでプラスしたいものです。日々の食事に上手に取り入れて健康と美をキープしていきましょう。
りの
栄養士・運動実践指導者・ダイビングインストラクターとしてフォットネス業界に10年勤務。趣味は筋トレと海外旅行(渡航国数50カ国以上)。現在はWebライターとして世界中でノマドライフを満喫中。著書『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ』。