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毎月10万円を貯金するのは可能?
働くようになると、気になるのが貯金ですよね。お金に関するニュースを見て、貯金の必要性を実感しはじめたという人もいると思います。毎月10万円を貯金できれば理想的だけど、今の年収では貯金自体が難しく、諦めてしまっているということはありませんか?
貯金で大切なのは、お金が貯まる仕組みの家計にすることです。貯金のポイントを押さえ、まずは貯金の習慣化を目指しましょう。
みんなの貯金割合はどれくらい?
実際のところ、他の人は手取りのうち、どれくらいを貯金しているのでしょうか?
金融広報中央委員会が発表する「令和4年 家計の金融行動に関する世論調査」によると、20代・30代の貯金割合は、以下のようになります。
▷20代単身者(独身)の貯金割合 ※各項目は多い順に3つを紹介
35%以上:16.0%
10~15%未満:14.8%
5~10%未満:11.3%
▷20代2人以上世帯の貯金割合
20~25%未満:20.0%
35%以上:13.6%
30~35%未満:10.0%
▷30代単身者(独身)の貯金割合
10~15%未満:18.3%
5~10%未満:14.6%
20~25%未満:11.0%
▷30代2人以上世帯の貯金割合
10~15%未満:21.3%
20~25%未満:14.8%
5~10%未満:12.8%
上記から、手取りの10~35%を貯金している人が多いのがわかりますね。貯金割合の目安は10~30%ですので、妥当な結果と言えます。また、臨時収入の貯金割合は50%以上が多く、堅実に貯金をしようという人が多いようです。
一方で、貯金をしなかったという人が、各世代20~30%程度いました。貯金がないと緊急時に対応できないことがあるため、少しずつでも貯金することを意識するといいですね。
貯金割合は年代により異なりますが、比較的支出が少ない20代は貯め時と言えるかも。20代のうちに貯金を習慣化してしまいましょう。
毎月10万円を貯金するためのポイント1:まずは3か月、家計管理を
ここからは、貯金実現のポイントを紹介します。3つのポイントを押さえ、毎月10万円貯金できる家計を目指してみてください。
貯金に欠かせないのは、家計管理
家計管理が苦手という人は意外に多いです。しかし、家計管理をしないとわからないことが多々あり、その一つが「お金の使い方の傾向」。毎月貯金できるようになるためには、自分や家族のお金の使い方を知ることが欠かせません。今、家計管理をしていない人は、ぜひ家計管理をはじめてください。
まずは3か月だけ、家計管理をしよう
家計管理をはじめたら、まずは3か月の継続を目指します。3か月やってみて、振り返りをしてから、そのあとのことを決めるといいですね。
家計管理を継続するには、家計管理をシンプルにするのがポイントです。家計管理に慣れていない、お金の計算が苦手という人は、自分に合った家計管理方法を見つけるのが先決。今はアプリや家計簿が充実していますので、いろいろチェックしてみてくださいね。
おすすめしたい「ノーマネーデー」の設定
家計管理に慣れてきたら、お金を使わない「ノーマネーデー」を意識して作ってください。「ノーマネーデー」を作るとお金の使い方にメリハリが生まれた、家計管理が面白くなったという声もあり、おすすめです。
「ノーマネーデー」が達成できたら、スケジュール帳やカレンダー、家計簿にシールや付箋を貼ります。成果を「見える化」すると、モチベーションが上がり、家計管理が楽しくなりますよ。
毎月10万円貯金するためのポイント2:なぜ貯金する? 目的を明確化
家計管理と同時にしたいのが、貯金の目的を明確化することです。毎月10万円を貯金したいという場合、なぜ貯金したいのかを考えてみてください。
「なんとなく貯金」は挫折しやすい!
毎月10万円貯金を10年継続できたら、単純計算で1,200万円を貯めることができます。1,200万円の貯金、何に使いたいですか?
実は、「なんとなく貯金する」「特に貯金の目的はない」状態だと、挫折することが少なくありません。あいまいな目的は、モチベーションの維持が難しく、気持ちも折れやすい傾向が強いからです。
貯金を継続して習慣化させるには、貯金目的の明確化が欠かせません。なぜ貯金をしたいか、貯めたお金で何をしたいか、具体化していきましょう。それには、自分や家族がどのような生活を送りたいかを考える「ライフプラン」の検討が必要になります。
ライフプランを考えてみよう
住宅購入や結婚、出産といった、人生の大きなイベントを想定しながら、人生設計することを「ライフプラン」と言います。ライフプランは、どの時期にいくら貯金があるといいのかも明確になり、お金の計画が立てやすくなりますよ。
毎月10万円の貯金を実現できたらどんな生活をしたいのか、イメージしながら、ライフプランを考えてみてください。家族がいる人は、家族と一緒に考えることをおすすめします。各自の希望が共有できるだけでなく、目指す方向性が明確になり、家計管理もしやすくなりますよ。
なお、ライフプランは自作でもいいですし、お金の専門家や金融機関に依頼して作成する手もありますよ。
貯金は先取りがおすすめ!
ライフプランができたら、貯金をスタートさせます。お金を着実に貯めるなら、「先取り貯金」がおすすめです。これは、生活費があまったら貯金するのではなく、収入があったらすぐに定額を貯金に回し、残金で生活するという方法。着実にお金が貯まりますよ。
また、貯金の目的別に口座を作るのも、おすすめです。教育費や老後のお金は、簡単にお金を引き出せない口座で貯金するといいですね。いろいろな金融商品があるので、ぜひ貯金目的に合ったものを探してみてください。
毎月10万円貯金するためのポイント3:収入を増やす
日本は低金利が続いているため、貯金ではお金を増やすことができません。そこで視野に入れたいのが、「収入を増やすこと」です。
副業を検討する
今は副業を認める会社も増えてきましたね。もし問題なければ、副業を検討してみてはいかがでしょう? 副業分の収入を貯金に回したら、毎月10万円の貯金も夢ではないかもしれません。
また、副業をすることで、新しい出会いが期待できるというメリットもあります。そこで人脈が広がると、得られる情報や世界も変わりますので、自分の成長につながるのではないでしょうか?
資産運用も検討の価値あり
貯金ではお金が増えない時代だからこそ、資産運用を検討するのもおすすめ。資産運用とは、自分の持つお金(資産)を運用し、効率的にお金を増やしていく方法のことです。資産運用は、高い水準の運用益が期待できることもあり、貯金では無理な利益を得られるかもしれません。
しかし、資産運用にはリスクも伴います。思ったような利益を得られないだけでなく、元本割れを起こすこともありますから、その点は十分な注意と理解が必要です。
資産運用をすると、おのずとお金や経済の知識が身につきます。物事の考え方が変わることも多く、その点はメリットと言えるかもしれません。
収入にもよりますが、毎月10万円の貯金実現は、すぐにはできないかもしれません。しかし、毎月10万円の貯金を目指す過程で身につく知識やスキルは多く、チャレンジする価値は十分にあります。ぜひ諦めず、毎月10万円が貯金できる家計を作ってくださいね。
最後に
毎月10万円の貯金が可能な家計にするには、まず自分や家族のお金の使い方を知ることが大切です。お金の使い方は千差万別で、それぞれに特徴があるもの。お金の使い方を知ると、無理なく節約や貯金できる方法が見つかりやすくなります。ポイントを押さえ、貯金できる家計づくりにぜひチャレンジしてくださいね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン