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2023.04.22

引き出物の由来は馬? 内祝いとの違いや引き出物の内容、相場を紹介

引き出物は、平安時代の貴族が宴の成功を喜び、招待客に馬を贈ったことが由来だとされています。この記事では、結婚式の招待客にお礼の意味を込めて贈る引き出物について、内祝いとの違いや内容、相場について紹介します。

引き出物とは?

結婚式や披露宴が決まると、引き出物は何にするか悩む人もいるでしょう。 さまざまな年代の人を招待するなら、引き出物をどうするか迷いますよね。

引き出物は、結婚式や披露宴に参列してくれた招待客にお礼の気持ちを込めてお渡しする贈答品です。贈られたご祝儀一つに対して、一つの引き出物を贈るのが一般的だとされています。

そもそも、引き出物を渡す習慣はなぜあるのでしょうか? まずはその由来を見ていきましょう。

引き出物は馬から記念品に

一説によると、平安時代の貴族が招待客に馬を贈ったことが引き出物のはじまりだとか。そして、江戸時代に入ると、結婚式でふるまうお膳の中に、縁起物として鰹節を入れるようになったとされています。

昔は、結婚披露宴でふるまう料理の一部を、お土産として折詰にし、招待客にふるまっていたようですが、時代とともに形を変え、料理に代わる記念品を引き出物として贈るスタイルになったとされています。

引き出物は、時代により内容が変化しています。過去には、大きな品物をたくさん用意するほど縁起が良いとされた時もありました。現在では、ゲストにかかる負担を考え、コンパクトで持ち運びのしやすいものが主流になりつつあります。

結婚内祝いとはどう違う?

結婚をお祝いしてくれた人に贈るという点では同じ。ただ、結婚内祝いの場合は、結婚式や披露宴に出席せず、お祝いのみを贈ってくださった方に対して贈るのが一般的です。

また、結婚式でいただいたご祝儀が想定よりも高額だった場合や、結婚式や披露宴をしなかったのに結婚祝いを贈っていただいた場合も、結婚内祝いを贈り、感謝の気持ちを伝えています。

披露宴のネームプレート
(c)Shutterstock.com

引き出物の内容について

引き出物は複数の贈答品を贈るのが一般的ですが、その内容には意味があります。引き出物の内容について、知っておきましょう。

一般的な引き出物の数は、2~3品

引き出物は、2~3品を贈るのが一般的とされています。品数は、地域やその家の考え方により異なりますが、偶数ではなく奇数にすることが多いようです。偶数は「割り切れる」ことから「別れ」を連想するため、結婚式では避ける傾向にあります。

しかし、引き出物に明確な決まりはありません。最近では、偶数の品数で贈ることもあるようです。この点は、パートナーやご家族と相談して決めるといいですね。

なお、引き出物はメインのギフトである「記念品」、メインギフトに添えるお菓子の「引き菓子」、縁起が良いとされる「縁起物」の3点をセットにして贈るのが一般的です。

引き出物の記念品とは?

ここからは、一つひとつの引き出物を紹介していきますね。まず、メインのギフトである記念品ですが、メインですので、引き出物の中でもっともお金をかける品物になります。

記念品で選ばれるのは、食器類や日用品(洗剤や入浴剤など)、タオル類、調理器具などが多く、中でも人気のあるブランドや、品質の良いものがよく選ばれているようです。

また、カタログギフトを記念品とするケースもかなり増えています。カタログギフトであれば、招待客が欲しいものや必要としているものを自分で選んでもらえますし、何より、持ち帰りの負担を減らすことにつながります。この点は、招待客にも喜んでもらえそうですよね。

引き菓子について

記念品に添えて贈るお菓子を引き菓子といい、感謝とお土産の意味を込めて贈ります。引き菓子の「引き」には、「配る」「送る」の意味以外に、「長引く」という意味もあります。引き菓子には、「このご縁が長く続くように」という願いも込められているのでしょう。

引き菓子は、バームクーヘンやマドレーヌ、フィナンシェなどのスイーツ類がよく選ばれており、特にバームクーヘンは人気です。切り口が木の年輪に見えるバームクーヘンは、「繁栄」や「長寿」の意味があり、木の年輪のように、長く夫婦関係が続きますようにという意味が込められています。この点が結婚式の引き出物として好まれる理由でしょう。

また、お味噌汁や梅干し、ドレッシング、スープ類などを選ぶ人もいます。

いずれの場合も、引き菓子には日持ちするものを選ぶのがマナーです。賞味期限が近いものは、かえって招待客の負担になることも。また、冷蔵や冷凍が必要なものも、持ち帰りに時間がかかる場合は大変です。招待客の持ち帰りについてよく考慮し、引き菓子を選ぶようにしてくださいね。

バームクーヘン
(c)Shutterstock.com

縁起物は省くことも

縁起物は、名前の通り、縁起がいいとされるものを指します。「招待客に良いことが起こりますように」という願いと感謝の気持ちを込めて贈るものですが、最近は縁起物を省くというケースもあるようです。この点は、パートナーやご家族と相談するといいですね。

縁起物として贈られるのは、鰹節や麺類、スープ、スパイスやドレッシングなどが多いようです。また、お茶漬け最中も人気があります。

縁起物は、内容を重視し、縁起物に込めたい意味や願いを考えて選ぶ人が多いとされています。縁起物を省く場合は、記念品や引き菓子の質を上げるプチギフトを添えるなどして、調整を図ることもあります。

引き出物の相場について

引き出物の相場についてもチェックしておきましょう。

引き出物の相場は、ご祝儀の約10%+2,000円程度

引き出物の相場は、以下のように考えるのが一般的です。

記念品:ご祝儀の約10%
引き菓子:約1,000円
縁起物:約1,000円

よって、招待客一人当たりの相場は、約5,000~10,000円と考えていいでしょう。

ウエルカムボード
(c)Shutterstock.com

最近の引き出物の傾向

最後に、最近の引き出物を選ぶ傾向についてもチェックしておきましょう。

ネットで引き出物を選ぶ人が増えた?

ネットショップで引き出物を選ぶというケースが増えているといわれます。実店舗や式場よりも安価なことが多いことや、個性的な商品を選べること、商品のバリエーションが豊かであることなどが、人気の理由でしょう。

ネットショップで引き出物を選ぶ場合は、「引き出物である」ということをきちんとショップに伝えて、購入してくださいね。

引き出物を配送するケースも

結婚式の引き出物を、配送するケースも増えています。特に遠方から来てくださる方や、高齢の方にとっては、引き出物を持ち帰るのは負担になりますから、招待される側にとってはありがたいことでしょう。

時間をとって結婚式や披露宴に参加してくださる方に向け、しっかりと感謝の気持ちを伝えるためにも、引き出物はじっくり相談しながら選んでくださいね。

最後に

平安時代の貴族が宴の成功を祝って送った馬が由来の引き出物ですが、現在の結婚式や披露宴でも欠かせないものとして受け継がれています。引き出物は、メインの記念品、引き菓子、縁起物の3品をセットとして贈ることが一般的ですが、地域などで内容は異なります。最近ではネットで引き出物を用意したり、引き出物を配送したりするケースが増えました。招待客に喜んでもらえるよう、しっかり考えて引き出物を選んでくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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