結婚式の受付とは
「結婚式の受付」は、ゲストが一番初めにやり取りするいわば「結婚式の顔」となります。具体的には何をするのでしょうか? 役割としては主に以下の通りです。
・新郎新婦に代わって出迎えの挨拶
・受付の場で、ゲストの出席確認と記帳の案内
・ゲストからご祝儀を受け取る
・新郎新婦から依頼された人にお車代や、お礼を渡す
・受け取ったご祝儀を、最後にまとめて指定された人に渡す
それだけでなく、ゲストに席次表やプロフィールブックを渡したり、挙式までの案内も行います。会場の化粧室やゲストの控室、喫煙所やエレベーターなどの場所も尋ねられる場合もあるので、把握しておくと安心です。
受付を依頼するのは、友人や職場の同僚、後輩に頼むことが多いです。親族中心の結婚式の場合であれば、兄弟姉妹やいとこに頼むのが一般的。人数は両家それぞれ2人の合計4人で行うことが多く、少人数なら1人、大人数の場合は3人など、ゲスト数にもよるので、プランナーに事前に確認しておきましょう。
結婚式の受付を頼む場合
結婚式の「顔」となる、受付を頼まれるのはどんな人が多いのでしょうか。職場の同期や後輩、昔からの友人などが選択肢になりますが、それぞれの事情によっては、依頼を避けたほうが良い場合もあります。
頼まれるのはどんな人
受付は、結婚式でゲストと一番初めに対面する人です。ゲストに、明るく気持ちの良い対応のできる方を選びましょう。ゲストの出席確認だけでなく、お金も扱うので、信頼がおけて、常識やマナーのある方が望ましいです。
遅刻癖のある方も避けたほうが良いですね。なぜなら、受付のメンバーが一人でも遅刻すると、会場スタッフの、当日の受付の流れの説明が時間通りに出来ません。その為に、挙式全体のスケジュールが遅れる場合もあります。
挙式当日は、予想外のトラブルが発生することもあります。例えば、「招待してない人が来場した」「1人しか招待してないのに、2人来た」などトラブルが起こった時に、慌てず冷静に対応出来る人が良いでしょう。万が一、その様なことが起これば、プランナーや式場スタッフにすぐ報告し、新郎新婦に伝えてもらった後に、対応してもらいます。
また、信頼がおけて普段から仲の良い友人などでも、避けたほうが良い人もいます。例えば、妊婦や小さな子ども連れ、遠方からのゲストなどです。「集合時間が早まる」「拘束時間が増える」などの理由で、相手の負担になるので、受付係のお願いは、避けたほうが無難でしょう。
受付の頼み方
ラインで気軽に頼むこともできますが、直接会える人の場合は、面と向かってお願いする方が丁寧です。直接のお願いが難しい場合は、せめて電話でお願いしましょう。招待状を作成する前に確認し、承諾が得られたら、招待状に依頼の付箋を入れて正式なお願いをします。
受付のお礼は
受付を引き受けてくれた人には、感謝の気持ちを込めてお礼を渡しましょう。お礼として選ばれるものの例として
・コーヒーショップやネットショッピングのギフトカード
・化粧品や、ヘアブラシのような美容グッズ
・現金
あたりが、選ばれるのが多い傾向にあります。
また、挙式当日にお礼を渡すのではなく、後日に新婚旅行のお土産を渡したり、一緒に食事に行って、ご馳走する場合もあります。ただしその場合は、挙式当日から時間が空いてしまうので、当日にきちんとお礼を伝えた上で、お礼の段取りを伝えたほうがお互い気持ちが良いです。
結婚式の受付係の服装
もし自分が、ゲストとして招待された結婚式で、受付係を努めることになれば、目立つことよりも、華やかでありながら清潔感を一番に考えましょう。
女性の場合
ドレスの場合は、なるべく露出を控えたドレスを選びましょう。露出があるドレスで参加する場合は、受付時にはカーディガンなどを羽織って、隠すほうがベストです。ドレスの色に関しては、黒でも構いませんが、全員が黒だと少し暗い印象になるので、明るめの爽やかなドレスが望まれます。
和装での受付も華やか良いですね。ただし、受付係は集合時間が早い上に、立っている時間も長くなるので、着付けに慣れていない場合は注意が必要です。特に、真夏や梅雨時期の結婚式は、暑さも加わるので、暑さに弱い方は和装を控えたほうが良いでしょう。
男性の場合
基本的にはスーツでかまいません。厳格なルールではありませんが、ネクタイは、シルバーかホワイト系だときちんと感が演出できます。カジュアルな結婚式であれば、多少派手な柄や色のシャツや、ネクタイでもかまいませんが、親族が多い場合やホテルなどのフォーマルな挙式の場合は、きちんと見える服装を選びましょう。髭や髪型にも、もちろん気を使ってくださいね。
結婚式の受付を頼む人がいない場合は
信頼のおける友人はいるけれど、全員が遠方の場合や、妊娠中など、頼める人がいない場合は、いとこなどの親戚に頼みます。本来は、親族は集合写真や親族紹介など何かと役目があるので、避けたほうが無難です。しかし、どうしても頼める友人や、職場の仲間がいない場合は、親戚にお願いしましょう。
親戚の中にも、頼める人が誰もいない場合もあるかもしれません。そんな時は、最後の手段として「結婚式の代理出席サービス」というものを利用出来ます。これは、何らかの事情で自分側のゲストがいない場合や、相手側と比べてゲストの数が、極端に少ない場合に利用することが多いです。ゲストとして、結婚式の出席を依頼するサービスですが、オプションで受付の役割も担ってくれる会社もあります。
最後に
結婚式の「顔」となる、受付係。新郎新婦の代わりに、働いてくれることに感謝の気持ちを伝えましょう。もちろん、お礼を渡すのも忘れずに。もし、受付係に選ばれた場合は、信頼してもらっている証です。楽しみながら、受付の役目を最後まで果たしましょう。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
執筆/吉川沙織(よしかわ・さおり)
結婚式場内の衣装室や路面店にて衣装スタイリストとして勤務。挙式当日の着付けや、前撮り撮影などに携わる。趣味はピクニック。海外・国内ウエディングの流行チェックも好きです。
ライター所属:京都メディアライン