結婚式で渡すご祝儀袋の選び方
結婚式でよく目にするご祝儀袋。実は、結婚祝いを入れるご祝儀袋にはさまざまな違いがあり、選び方を間違えるとマナー違反になってしまうのを知っていますか?
ご祝儀袋を選ぶときは、以下のポイントを押さえ、結婚式にふさわしいご祝儀袋を選ぶようにしてください。
結婚式用のご祝儀袋はどこで買う?
結婚式用のご祝儀袋は、デパートやスーパー、ホームセンターなどで購入することができます。コンビニや100円ショップでも購入できますが、お祝いの金額により使い分けをするため、種類が豊富にあるデパートなどで購入するのが無難でしょう。
もし筆ペンやふくさを持っていない人は、ご祝儀袋を購入するときに一緒に買うといいですね。
ご祝儀袋の水引の選び方
結婚式で渡すご祝儀袋を選ぶ際、もっとも気を付けて欲しいのが水引です。ご祝儀袋の水引には複数の形状がありますが、次に当てはまるものを選ぶようにしましょう。
・水引の結び方には複数の種類がある
ご祝儀袋には水引が用いられていますが、結婚式のお祝いでは「あわび結び」「梅結び」「結び切り」を選びます。いずれも結び目が固く、簡単にはほどけないことから、「この結婚が一生に一回きりであるよう」「新郎新婦が固く結ばれるように」という意味が込められています。
リボンを結んだ形に似ている「蝶結び」の水引もありますが、結婚式のご祝儀袋には選ばず避けましょう。蝶結びは何度も結び直せることから、結婚を祝うにはふさわしくないとされているためです。
・水引の色も注意
結婚式で渡すご祝儀袋の場合、水引の色は、「紅白」もしくは「金銀」のものを選びます。「黄白」「黒白」は弔事用(お葬式や法事など)ですので、間違わないようにしてくださいね。
・水引の本数は10本
結婚式で渡すご祝儀袋の水引は、10本のものを選ぶのが正式とされています。5本の水引を使ったご祝儀袋もありますが、これは結婚祝いではあまり使いません。ご祝儀袋を買う際は、売り場で水引の本数をよく確認してくださいね。
のしが付いているかもチェック
ご祝儀袋の右上部分に「のし」があるかどうかも、チェックしてください。「のしあわび」とも呼ばれる「のし」は、縁起物として昔からお祝い事に用いられてきました。現代では、ご祝儀袋に印刷されているものもあります。
お祝いの金額に合ったご祝儀袋を選ぶ
結婚に限らず、ご祝儀袋は袋の格式とお祝いの金額が合っているものを選ぶのが、大切だとされています。
新郎新婦が友人や職場の仲間などの場合、ご祝儀は3万円程度が相場とされています。この場合は、スタンダードで少し豪華なタイプのご祝儀袋を選ぶのが一般的です。
ご祝儀が5万円以上になる場合は、高級感を感じさせる上質なご祝儀袋を選びます。水引やデザインが華やかで、一般的なご祝儀袋よりも大きいタイプのものを見つけてくださいね。
デザイン性の高いご祝儀袋は選んでいい?
最近では、デザイン性の高いご祝儀袋もたくさん販売されていますよね。豪華な和紙を使ったものからカラフルな色彩のものまでありますが、結婚式で渡すご祝儀袋は、フォーマルなシーンで使うことから、基本的にはスタンダードなタイプを選ぶことが多いでしょう。
特に、新郎新婦が上司や目上の人、あまり会わない親戚などの場合は、デザイン性の高いご祝儀袋は避ける方が無難。カジュアルな印象を与えることを避けるためです。
気心知れた友人や知人、親類が新郎新婦の場合や、カジュアルな結婚パーティーの場合は、デザイン性の高いご祝儀袋を選んでもいいかもしれませんね。その場合は相手が喜びそうなタイプのご祝儀袋を選ぶのもひとつです。
いずれにしろ、ご祝儀袋を選ぶ際は、相手に失礼がないかどうかをよく考えて選ぶようにしましょう。
ご祝儀袋の書き方
結婚式で渡すご祝儀袋の書き方もチェックしましょう。ご祝儀袋を書く際は、筆ペンもしくは毛筆を使います。濃い黒のものを使い、はっきりと書いてくださいね。
ご祝儀袋の上包み
ご祝儀袋の上包みには、「名目」と「名前」を書きます。
・名目
ご祝儀袋の上部中央、水引の上に名目を書きましょう。結婚式当日に渡す場合は「寿」「壽」、結婚式よりも前に渡す場合は「御結婚御祝」と記すのが一般的です。
・名前
贈り主の名前を記すのは、ご祝儀袋の下部中央、水引の下です。名目よりやや小さめになるよう、フルネームで書きましょう。夫婦連名の場合は、夫のフルネームを中央、左横に妻のフルネームもしくは名前のみを記します。
ご祝儀袋の中包み(中袋)
中包み(中袋)に記すのは、「お祝いの金額」「送り主の住所と名前」です。
・表側には、お祝いの金額を記載
中袋の表側中央にお祝いの金額を記しましょう。金額は、アラビア数字ではなく、旧字体の漢数字を使うのが一般的とされていますが、最近では新字体の漢数字でもよいという風潮があります。
・裏側には贈り主の住所と名前を記載
中袋の裏側を見て、新郎新婦が結婚内祝いの準備をすることが多いため、贈り主の住所と名前は正しく記すようにします。郵便番号や番地、マンション名、部屋番号までしっかりと書いてくださいね。
お金の入れ方と渡し方
お金の入れ方と渡し方についても確認しましょう。
ご祝儀袋に入れるのは新しいお札
結婚式に限らず、お祝いを現金で渡す場合は、新札(新しい紙幣)で用意します。新札は銀行の両替機や窓口で交換できますので、早めに準備をしておきましょう。
お札は中袋に入れますが、すべてのお札の肖像画が表側に向くようにします。糊付けはしなくてよいとされていますが、金額が大きい場合は、糊付けをすることもあります。
結婚式当日、ご祝儀袋は受付で渡す
結婚式当日は、ご祝儀袋をふくさに包んで持参し、受付で渡します。ふくさとは、進物を包むための絹袋のことで、フォーマルな場所には欠かせないものです。ふくさの色はさまざまですが、結婚式に持参する場合は、暖色系の明るい色もしくは濃い紫のものを選びます。
ふくさが準備できなかったとしても、ご祝儀袋をそのまま持参するのは避けるように。マナー違反と捉えられるかもしれません。ふくさがない場合は、手持ちのハンカチや風呂敷で代用しましょう。
最後に
結婚式で渡すご祝儀袋には、さまざまなマナーがあります。特に水引の形状や色、本数はよく確認し、結婚式にふさわしいものを用意しましょう。最近ではデザイン性の高いご祝儀袋も増えていますが、相手との関係性などを踏まえ、失礼のないように選ぶといいですね。
また、お祝い金は必ず新札で贈りましょう。結婚式にご祝儀袋を持参する場合は、ふくさを使うのも大切なマナーの一つです。早めに準備し、当日あわてることがないようにしてくださいね。
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