「祝賀会」とは?
「祝賀会」とは「しゅくがかい」と読みます。祝賀とは喜び、祝うことです。なので「祝賀会」とは、記念日やおめでたい出来事をお祝いするための会のことをさします。
「祝賀会」は非常に幅が広く、国から勲章や褒章を与えられる叙勲や受章といった滅多にないものから、誕生日や卒業などのお祝いまで、とにかくお祝いのための会であれば何でも「祝賀会」です。
「祝賀会」の基本的な流れとは?
「祝賀会」は多くの場合、以下の流れで行われます。特定の人をお祝いする場合、主賓(祝われる人)のあいさつがありますが、祝辞や乾杯、閉会時の一言をお願いすることが多いです。
1:開会宣言
「祝賀会」の開催を宣言することです。「○○先生の退官を記念した祝賀会を開催します」などと、司会者によって何のための「祝賀会」なのかが会場にいる人全員に伝えられます。
2:祝辞
続いて「祝辞」です。「祝辞」とはお祝いの言葉のことで、出席者のなかでいちばん地位の高い人や年長者が祝辞を述べるのが通例になります。
もし、祝辞を述べる立場になった場合には「忌み言葉」に注意しましょう。「忌み言葉」とは、縁起が悪い言葉のことです。祝辞を述べる際は事前に原稿をしっかり確認しておきましょう。
「忌み言葉」には以下のようなものがあります。
・失う
・終わる
・壊れる
・別れる
・消える
・落ちる
・流れる
・つぶれる
・さびれる
・負ける
・赤
・中止
3:乾杯
祝辞のあとはいよいよ乾杯です。乾杯は3番目に地位の高い人や年長の人にお願いします。これは祝辞をいちばん年長者に、締めのあいさつを2番目の人にお願いするからです。しかし、人数が少ない「祝賀会」の場合には、祝辞に続いていちばんの年長者に乾杯もお願いすることがあります。
4:歓談・食事
多くの「祝賀会」では、歓談しながら食事を楽しみます。このとき、参加者はそれぞれのタイミングで主賓に「おめでとうございます」とひと声掛けにいくようにしますが、あまり集中したり、ひっきりなしに主賓のもとに行ったりすると、主賓もたいへんです。したがって、タイミングを見計らって行くようにしましょう。
5:余興
ちょっとしたお楽しみコーナーとも言える時間なのですが、「祝賀会」では主賓へのお祝いの言葉やサプライズプレゼントなどを行う場合が多いと思います。卒業を祝う会などの場合には、主賓となる卒業生がたくさんいるのでゲームなどになることもありますね。
先ほどの歓談・食事から余興までの時間が「祝賀会」においてはメイン行事なので、基本的に30分~1時間以上、長めの時間を割くようにします。
6:歓談・食事
余興で盛り上がったら、再び歓談と食事の時間です。時間いっぱいまで歓談を楽しみましょう。先にお祝いを言いに行けなかった場合、この時間のなかで主賓のところへ行っても構いません。
7:閉会のあいさつ
「祝賀会」の終了前に締めのあいさつを行います。参加者の中で2番目に立場が上の人にお願いしましょう。このあいさつでもお祝いを改めて述べてもらいます。もちろん「忌み言葉」は使ってはいけません。
8:閉会宣言
司会による閉会の宣言です。「これにて○○を祝う会を終了します」という具合で終わる場合が多いでしょう。もし、二次会が企画されている場合には、その旨と場所と時間を参加者に伝えます。
これにて歓迎会は終了です。二次会のアナウンスがある場合は場所を移して二次会に移行します。
「祝賀会」にふさわしい服装はある?
内容も規模も多岐にわたる「祝賀会」、もっとも迷うのは服装でしょう。「祝賀会」に招かれた場合の無難な服装についてお伝えしますね。
1:基本はセミフォーマルで
「祝賀会」の主役は主賓ですから、参加者が主賓よりきらびやかな格好をしてはいけません。基本はセミフォーマルなワンピースやスーツがいいでしょう。
そうはいってもお祝いの席ですから、アクセサリーやネクタイなどに差し色を入れるなど、どこかにアクセントを持たせるといいですね!
2:会社で行われる「祝賀会」なら
勤めている会社の「祝賀会」に出席するときは、まずはドレスコードがないかどうかを確認します。ドレスコードが決まっているときは、それに従いましょう。
ドレスコードと行かない場合でも、「きちんとした服装」「スーツやそれに準じた服装」などというような指定があることも。そんなときにはスーツで参加すれば問題ありませんが、上司や先輩社員にこれまでの「祝賀会」の服装の傾向を尋ねておくと安心ですね。
3:平服でと書かれていたら
招待状に「平服でお越しください」と書かれていたらどうしますか? 案外、いちばん困るのがこのパターンかもしれませんね。「祝賀会」における「平服」とは、決して普段着ではありません。
礼装やセミフォーマルよりもカジュアルな服装という意味で、つまり略礼服を指します。「平服でお越しください」と書かれていたら、「礼装や準礼装が適した場ですが、そこまで固くならずお気軽に」という意味として捉え、崩し過ぎないようスーツで行くのが結局のところ無難でしょう。
外国人主催の「祝賀会」に招かれたら?
欧米では、日本より「祝賀会」が頻繁に開かれます。もし、ビジネスパートナーなどに「祝賀会」に誘われたらどうしたらいいでしょう?
外国人主催の「祝賀会」は、「フォーマルパーティ」と呼ばれることが多いです。「レセプション」と呼ばれるスタイルのパーティでは、立食で行われ、出入りも自由。気軽に訪れればいいのですが、主催のあいさつや乾杯の時間には会場にいるようにしたいものです。服装はドレスコードがなければ、礼服が望ましいでしょう。お祝いにお花などを持っていくと、なおいいですね。
着席形式の食事会の場合には、招待状にドレスコードが記載されていることが大半ですので、しっかり確認しておきましょう。高級ホテルで年末に開かれる「ガラディナー」などの場合にはかなりランクの高い礼服で行くことになりますし、ビュッフェスタイルのランチパーティやディナーの場合などはフランクでも大丈夫な場合もあります。
最後に
「祝賀会」は幅広く行われるので、ある程度の年齢になってくると招かれる回数も増えていきます。服装やマナーなど、基本的なことは押さえておきましょう。また、自分が年長者に近くなってきたら、きちんとしたあいさつができるといいですね。
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