お金の使いみちについて考えてみる
普段、何気なく使っているお金。
お金の話題というと、稼ぐことや節約に意識が向きがちですが、自分のお金の使いみちに満足しているかどうかも、実は大切なこと。せっかく稼いだお金ですから、有意義で満足感のある使い方をしたいですよね。
上手なお金の使いみちをしている人たちには、どのような共通点があるのでしょうか?
上手なお金の使いみちを知っている人の特徴
上手なお金の使いみちを知っている人は、予算を立ててお金を使っていることがほとんどです。例えば1か月のうち、何にどれくらいお金を使ってよいかを明確に把握し、支出はその範囲内に止めていたり。このケースでは、収入を上回る支出が生じることはまれです。
加えてお祝いや家電買い替えなど、特別な支出に備える「特別費」、病気やケガで働けなくなるなど収入が減ったときに備えるための「生活防衛費」を準備している人も。この備えがあれば、いざというときに泣く泣く貯金を崩す、借金をするということもありませんよね。
また、自分にとって「価値がある」と感じるものにお金を使っているのも特徴。自分がどのようなモノやコトに価値を感じるかを明確に把握し、「本当に欲しいモノ・コト」に絞ってお金を投入します。そのため、漫然と幅広く散財したり、無駄に使ってしまっているという”後悔”も少なくなります。
「お金の管理をしっかりとしている」「自分にとって価値があるものにお金を使う」という2点をおさえることが、上手なお金の使いみちにつながると言えそうです。
まずは自分のお金の使い方を知ることから
お金の使いみちの満足度を上げるなら、まずは家計管理からはじめましょう。支出を記録し、振り返りの時間を設けて見直しをしていきます。アプリや家計簿を使うのもいいですし、レシートをノートなどに貼っていくのも一つの手。レシートをスマホのカメラで撮影してアップロードするとポイントがもらえる”レシートアプリ”も、ポイ活をしている人たちには欠かせないツールになっています。
見直しの際に「浪費」だと思った支出をピックアップし、それを翌月に活かします。そうすることで、お金の使い方の傾向が把握できるようになり、徐々に浪費が減るはずです。
また、「特別費」「生活防衛費」用の口座を設け、毎月一定額のお金をその口座に入金していき、想定外や緊急事態に備えることができるような仕組みを作ります。そうすれば、緊急時に慌てて貯金を取り崩すということはなくなるでしょう。
有意義なお金の使いみち5選
お金はあるけれど、何にお金を使えばよいかわからないという人に、有意義なお金の使いみち例を紹介します。自分が何に価値を見出すかを、把握するための参考にしてくださいね。
健康管理
病気やケガをした場合に備えるお金は、生活防衛費の準備や保険に加入することで準備できますが、できれば病気やケガをしないように過ごしたいですよね。そこでおすすめしたいのが、健康管理にお金を使うこと。
自分の体に合ったよい食材を選んで食べる、楽しいと思える運動をするためにスポーツクラブに通うなど、健康状態の改善や維持にお金を使うのはいかがでしょう? 体力や筋肉がつき、生活も規則正しくなるため、長期的に健康を保つことができるかもしれません。
また、ベッドや寝具などを調え、睡眠環境を改善するのもいいですよね。毎朝スッキリと目覚めることができれば、終日元気に活動できるのではないでしょうか?
新しい世界に触れる
新しい世界に触れるために、お金を使うのもおすすめです。旅行で異文化に触れる、気になるアーティストのコンサートに行ってみる、興味のあるスポーツの観戦をする、片っ端から映画を観るなど、気軽にできることはたくさんありますよね。
また、やりたいと思ったことにどんどん挑戦するのもいいですね。行動することで思いがけない出会いがあり、それが次のステップや生きがいにつながることも期待できます。
スキルアップの学びに使う
新しいスキルや資格を得るために勉強をはじめる、興味のある分野のスクールに通う、社会人向けセミナーに参加するなど、自己投資にお金を使うのも、満足感を得られるかもしれません。それがきっかけで人脈やチャンスに恵まれたり、仕事につながったりすることも!
新しい学びで出会った人を通して、異分野のことを知ることもできますから、世界はおのずと広がるはず。自己投資することで、得られるものは多いでしょう。
家事負担を減らす
家事負担を軽減するためにお金を使う、という選択もあります。家事代行サービスを依頼してみましょう。家が整うだけでなく、自分の時間に余裕をもたらしてくれます。その間、趣味に打ち込んだり、ゆったり過ごしたりすることで、心身のリフレッシュになることも。
投資をしてみる
お金の使いみちに投資を選ぶのも、おすすめです。投資をすることで、お金が増えるだけでなく、金融や世界情勢、経済に関連する情報に敏感になりますから、おのずと知識が身につきます。
投資は、私たちの生活や仕事、趣味などと密接に関係しています。一つのニュースで市場が変動することもよくありますから、世の中を見る視点や知見は確実に増えるはずです。また、そこで得たものが、仕事の成果やスキルアップにつながるかもしれません。
お金の使いみちを考えるとき、意識したいこと
お金の使いみちを考えるなら、次のことも意識してみるといいですよ。
何を望むのかを知る
お金の使いみちを上手にするためには、自分がどのような人生や生活を送りたいと思っているのかを明確にしておくことが欠かせません。目の前の楽しみや喜びを得ることだけにとらわれず、将来に目を向けて考えてみましょう。
・どんな家に住みたいか
・どんなふうに働きたいか
・休みはどのように過ごしたいか
・人生で得たいものは何か
これらについて思いついたことを洗い出し、書き留めていきましょう。そうすることで徐々にライフプランが明確になるはずです。もし自分だけでそれをするのが難しいという場合は、お金の専門家や金融機関を利用して、将来設計をするのもいいですね。
叶えたいことが明確になれば、おのずとお金の使いみちも決まるはず。自分の希望や目標を実現させるためにも、ぜひ一度検討してみてください。
最後に
お金の使いみちについて悩む人は、多いもの。ただ貯金するだけ、何となくお金を使っているという状態は、満足感に欠け、かえってストレスに感じることも。
お金の使いみちについて考える際は、将来のライフプランを明確にしておくことをおすすめします。「あの頃から貯金すればよかった」と思わずに済むよう、将来のことも視野に入れて考えてみてくださいね。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン