それぞれの違いを知ってミルクメニューをオーダーしよう!
▶︎前回記事:コールドブリューとフラッシュブリューって、どんなコーヒーの淹れ方?
カフェオレやカフェラテは、見た目が似ていて違いが分からない… という方も多いのではないでしょうか? ルーツや淹れ方によって少しずつ異なるミルクメニューについて紹介します!
◆カフェオレ
深めの焙煎豆をペーパードリップやコーヒープレスなどエスプレッソ以外の方法で抽出したコーヒーと、温めたミルクを同量で合わせたフランス生まれの飲み方。「オ・レ」は英語で「with milk」を意味します。ミルクの甘さもあいまって、コーヒーの風味がまろやかに伝わる優しい味わいです。コーヒーが苦手な方も気軽に楽しめるでしょう。フランスではパンを浸して食べるそうで、カフェ・オ・レ ボウルにたっぷり入れればフランス気分を味わえるかも…!
◆カフェラテ
カップにエスプレッソを抽出し、その上にスチームドミルクを注いだものを指します。イタリア生まれの飲み方で「ラテ(latte)」はイタリア語でミルクのことを指します。エスプレッソとスチームドミルクをたっぷり入れるのが特徴です。エスプレッソの濃厚な味わいにミルクが合わさって、しっかりとしたコーヒー感とミルクの濃厚な甘みを味わえるのが特徴です。
◆カプチーノ
こちらもイタリア生まれのメニュー。エスプレッソを抽出するまではカフェラテと同じですが、その後にスチームドミルクとフォームドミルクを注ぎます。泡立ったミルクがふんわりとのっているのが特徴です。フォームドミルクの滑らかな口当たりが、よりまろやかな味わいに仕上がります。ちなみに、イタリアのカプチン修道会士がかぶる頭巾“カプッチョ(cappuccio)”に似ていることや、エスプレッソとミルクの混ざった色がカプチン修道士の修道服の色合いと似ていることからその名がついたという説があるんです。
豆知識:ミルクの種類を知っておくとちょっと自慢できる?
◆マキアート
淹れ方はほとんどカプチーノと同じですが、エスプレッソに対するミルクの比率が異なります。厳密には定められていませんが、エスプレッソに少量のフォームドミルクを加えたもので、ミルクの量が少ない分よりエスプレッソの風味を強く感じられる飲み方です。ちなみに、マキアートはイタリア語で「シミ」のこと。表面に浮かんだミルクがそのように見えることから名付けられたアレンジメニューです。
◆フラットホワイト
オーストラリアやニュージーランドなど南半球から広まったといわれる、エスプレッソベースのコーヒーです。最近は大手のファストフード店でもメニューとして採用されるなど、身近な存在になりつつあります。淹れ方はカフェラテと同様で、エスプレッソにスチームドミルクを加えて作ります。カフェラテと比べると、よりミルクの味わいを楽しめますよ。
《温め方で変わるミルクの名前》
カフェラテとカプチーノで出てきた2種類のミルク、元は同じミルクなのですが、温め方が少しだけ違うんです!
・スチームドミルク:スチーマーで温められた滑らかなミルク。
・フォームドミルク:スチーマーでふっくらと泡立てられたミルク。空気を含ませることでふわふわの泡状に仕立てます。
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次回は、「コーヒーの抽出器具『フレンチプレス』」についてご紹介します!
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UCCコーヒーアカデミー専任講師 村田果穂
優れた抽出技術を競う「ジャパンブリュワーズカップ2014/2015」にて準優勝した経験を持つ。ほか、世界各国で開催される、もっとも優れたスペシャルティコーヒーの味わいを評価する品評会「カップオブエクセレンス」で国際審査員なども務めるなど、抽出技術はもちろん、優れた味覚・嗅覚の持ち主でもある。
保有資格:UCCコーヒーアドバイザー、(アメリカ)CQI認定Qアラビカグレーダー、(コロンビア)マイルドコーヒークオリティコントロールスペシャリスト、COE国際審査員