コロンビアにエチオピア… どの産地のコーヒー豆を買ったらいいか迷いませんか?
▶︎前回記事:おうちコーヒーを始めるのに必要なアイテム3つとは? まずはペーパードリップから
自宅用のコーヒーを買うとき、どの種類を買ったらいいか迷いますよね。中でもコーヒー豆の産地による違いはよく分からない… という方も多いのではないでしょうか? コーヒー選びはお米と同じで、産地によって味が違います。今回は産地別の味の違いや、好みの味でなかった場合にどう工夫しておいしく飲むかを紹介します。
ぜひとも押さえておきたい4つの産地
◆ブラジル
バランスが良く、ナッツのような風味があり、香ばしいタイプのコーヒーです。酸味と苦みのバランスが良いため、迷ったらブラジルを選べば間違いないでしょう。
◆コロンビア
しっかりとしたコクと柔らかい酸味が特徴で、コクが好きな方にはピッタリ。バターやヨーグルトのような柔らかい乳酸系の酸味をほんのり感じられ、酸っぱいのが嫌いな方でも飲みやすいコーヒーです。
◆エチオピア(モカ)
花やフルーツの香りが印象的な華やかなコーヒーです。味わいだけでなく、香りを楽しみたい方におすすめです。
◆タンザニア(キリマンジャロ)
しっかりとした、シャープな酸味が特徴的なコーヒーです。レモンやライムのような柑橘系の酸味を感じられる爽やかな味わいです。キリっとした酸が好きな方にはピッタリです。
産地別味覚マップ
コーヒーの産地と味わいは、マイルドさ、コク、苦味、酸味の4象限のマップにすると味をとらえやすくなります。飲み比べる時はバランスの良い味が特徴のブラジルを基準として中心に置き、味わいの違いを見てみると比較しやすいでしょう。
せっかく買ったのに好みの味じゃなかった… それでも美味しく楽しむ方法とは?
◆淹れ方を変えてみる
・コーヒーの量を変えてみる… 多めにすると濃いめ・苦め・重めの味に。少なくすると軽め・酸味寄りの味になります。
・お湯の温度を変えてみる… 温度が高いと濃いめ・苦めの味に、低いと軽め・酸味寄りの味になります。
・豆から挽いている場合は挽き方(細かさ)を変えてみる… 細かく挽くと濃いめ・苦め・重めの味に。粗く挽くと軽め・酸味寄りの味になります。
◆飲み方を変えてみる
・苦い・濃いコーヒーなら、アイスコーヒーにすると溶けた氷でほどよく味が調整され、美味しくなる可能性大! ほかにも、紅茶とコーヒーを合わせて作る鴛鴦茶(インヤンティー)や、炭酸水と合わせるなど、「割り材」と一緒に楽しむものもいいでしょう。
・酸味寄りのライトなコーヒーなら、「フルーツジュース」の感覚で楽しんでみるのも◎。ハチミツをプラスしてレモンティーっぽく飲んだり、フルーツジュースを混ぜたりするアレンジもおすすめです。
◆いっそ食べてみる
濃いめのコーヒーなら、ガツンとした苦味がアクセントのコーヒーゼリー作りにぴったりです。
また、シロップと混ぜて、味わいの特徴を活かしたコーヒーシロップを作るのも手。かき氷やパンケーキにかけるだけでちょっと大人味に…♡。
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次回は、ブレンドコーヒーと産地別コーヒーとの違いを解説しますね!
UCCコーヒーアカデミー専任講師 村田果穂
優れた抽出技術を競う「ジャパンブリュワーズカップ2014/2015」にて準優勝した経験を持つ。ほか、世界各国で開催される、もっとも優れたスペシャルティコーヒーの味わいを評価する品評会「カップオブエクセレンス」で国際審査員なども務めるなど、抽出技術はもちろん、優れた味覚・嗅覚の持ち主でもある。
保有資格:UCCコーヒーアドバイザー、(アメリカ)CQI認定Qアラビカグレーダー、(コロンビア)マイルドコーヒークオリティコントロールスペシャリスト、COE国際審査員