「気が利く」の意味とは?
人の性格を表現するときに使われる「気が利く」という言葉ですが、まずは具体的な言葉の意味から調べてみましょう。
気が利く(きがきく)
1 細かいところにまで注意が及ぶ。「若いのによく―・く」
2 しゃれている。粋である。「―・いたせりふ」
<小学館デジタル大辞泉より>
「芸がこまかい」「よく気がつく」「手厚い」「細やかな配慮のできる」「思い遣りのある」といった言葉が類語としてあるように、基本的にポジティブな意味で使われることが多い言葉です。「気が利く人」と言われた人は、周りの人に好印象を与えていると考えて良いのではないでしょうか。
【100人に質問】あなたの周りに「気が利く」人がいる?
※アンケート20〜39歳の日本全国の女性を対象にOggi編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数110名(未回答含む)。
「あなたの周りに『気が利く』人はいる?」の設問では、63.3%の方が「はい」、36.7%の方が「いいえ」と回答。まずは、アンケートの回答に寄せられた気が利く人の特徴について紹介します。
「気が利く」人の特徴とは?
自分で考えて行動する
誰かからの指示がなくても、先回りして考えて行動できる人は気が利く人の印象を与えます。仕事の場でもプライベートの場でも、先回りして行動できる人がいるとスムーズに物事が進みやすいですよね。
「相手の行動をほどよく先回りして、必要なものを提案する。他者が面倒くさがる作業を先に済ませておく」(30代・東京都)
「3手先まで読み、行動している」(30代・神奈川県)
「気を遣わせないように、言いにくいことを先回りして動いてくれる」(30代・佐賀県)
「その時に必要なものをすぐに用意できている」(30代・大阪府)
「相手の行動を先回りして考えられる」(30代・千葉県)
声掛けをする
気が利く人は、周りをよく見ていて困っている人がいたら自分から声を掛けるという意見もありました。相手の迷惑にならないか気遣いつつ、タイミングを見計らっているのも特徴。
「落ち込んでいると優しい言葉をかけてくれる」(30代・広島県)
「こちらの行動を察知して、手伝えることがないかと聞いてくれる。勝手にやられて邪魔だなと思うこともないので有り難い」(30代・東京都)
「私のちょっとした顔色の変化にすぐ気づき、声をかけてくれる」(30代・埼玉県)
「なにかをしてほしいタイミングで声をかけてくれる」(30代・三重県)
周りを見ている
周囲をよく見ているのも気が利く人の特徴のひとつ。他の人では気づかないことにも気づき、サポートが必要なことならサポートして、できることはすぐに実行に移します。
「全体を見て行動している」(30代・栃木県)
「周りをよく観察していて、自分から声をかけてやるようにしている」(30代・北海道)
「視野が広い。人の気持ちに寄り添うことが出来る」(20代・岐阜県)
「今何をすべきかよく分かっていて、効率よく物事をこなす」(30代・埼玉県)
「その場の状況をよく見て行動する」(20代・京都府)
「空気読んで動いている」(20代・北海道)
人に対して優しい
気が利く人は、周囲のことに気を配ったり、人に親切にしたりすることができる特徴が。人と関わることが好きな傾向があると言えそうです。
「面倒見が良い」(20代・滋賀県)
「話したことを覚えていてくれる。予定を立ててくれる」(30代・滋賀県)
「小さな違和感にすぐ気が付き、優しい」(30代・東京都)
「相手の気持ちを考えて行動する」(30代・茨城県)
「人の気持ちを汲むことができる」(30代・北海道)
コミュニケーション能力が高い
聞き上手であったり、年齢関係なくどんな人とも話ができるという特徴も挙げられました。コミュニケーション能力が高いのは、人に対して興味がある故のことなのではないでしょうか。
「聞き上手」(30代・愛知県)
「些細なことでも相手の気持ちや気分に気づいて、落ち着けるように話を聞いてくれたり、気遣ってくれる」(30代・北海道)
「連絡のタイミングが絶妙だったり、相手がいかに楽に生活ができるように差し入れをする」(30代・埼玉県)
「相手に気を遣わせることなく、相手の都合に合わせて動くことができる」(30代・東京都)
「相手に気を使わせない程度のプレゼントができる」(30代・神奈川県)
「年配の人にしかわからないことを言ってくれる」(30代・大阪府)
サポートが上手い
周りに忙しい人や困っている人がいたら、気が利く人は惜しみなくサポートに徹するよう。そんな人が職場や身近にいてくれると助かりますし、周りからの信頼も厚そうです。
「忙しい時に手を差し伸べてくれる」(20代・大阪府)
「困っている人がいたらすぐに気がつく」(30代・神奈川県)
「代わりに作業をやってくれる」(20代・埼玉県)
頼まなくてもやってくれる
求めていることや、してもらえるとありがたいことを察する能力が高いのも気が利く人の特徴のひとつ。
「何も言わなくても、家事や子どもへの対応などをやってくれる」(30代・埼玉県)
「体調の変化にすぐ気がついてくれたり、お茶がなければすぐ入れてくれる」(30代・徳島県)
「自分がしようとしていたことを先にしてくれていた」(30代・兵庫県)
「言う前に気づいてくれる」(20代・神奈川県)
「気が利く」人になるにはどうする?
先回りして考える
忙しいと目の前のことで精一杯になってしまうこともありますが、冷静になってそのあとの展開も先回りして考えるように意識してみるのもいいのではないでしょうか。考えることから始めて、行動に移せるようになると周りの人のサポートに繋がります。
「先回りした行動や発言」(30代・大阪府)
「先回りして行動する人」(30代・北海道)
「気がついて、先回りできる人」(30代・東京都)
「なんでも先を予想して行動してる」(20代・北海道)
「言われなくても相手の求めるものがわかる」(30代・神奈川県)
周りをよく見る
自分中心の言動ではなく、周りを冷静に見て行動できることが大切。周りをきちんと見て判断することで、人のためになることができるはず。
「言わなれなくても手伝ったり、声掛けをしたりする」(30代・佐賀県)
「空気を読んで、気配りが出来る」(30代・栃木県)
「気分の変化、体調に気付く」(30代・佐賀県)
「観察力が鋭い」(20代・大阪府)
「細かいことにも目を配れる」(20代・埼玉県)
少しの気遣い
行う側は少しの気遣いだと思っていても、相手にとっては親切に感じることは少なくないもの。一見ちょっとしたことのように感じられることでも実践してみてはいかがでしょうか。
「エレベーターを譲る」(20代・兵庫県)
「食事のとき、テーブルの上の空いたグラスや皿を端によけておく」(30代・北海道)
「話を長くしない、急いでいる人がいたら道を開けるなど、切迫した状況や急いでいる様子を汲み取ってくれる」(20代・神奈川県)
「手が塞がっているときにドアを開けてくれる。混んでる電車で詰めてくれる」(30代・埼玉県)
「ちょっとした差し入れ」(30代・滋賀県)
「痒いところに手が届く」(30代・秋田県)
コミュニケーションの取り方
するべきことやしてほしいことなどにズレをださないためにも、コミュニケーションは欠かせません。また、日頃からコミュニケーションをしっかりとることで、相手の変化など小さな違和感にも気づきやすくなるはず。
「きちんと情報を伝える」(30代・山口県)
「必要な情報を連携をする。ミスがありそうな時は率先して注意点を伝える」(30代・神奈川県)
「声掛けをしてくれる人」(20代・岐阜県)
気持ちに寄り添う
自分本位やひとりよがりな言動にしないためには、相手ベースで物事を考える必要があります。自分がしてあげたいことは相手にとっても必要なことなのか考えることを意識して。
「気持ちを察する」(30代・東京都)
「状況を察して、さりげなくサポートする」(30代・埼玉県)
「相手がやりやすいように動く」(30代・東京都)
「相手のことを考えて先回りして行動できる」(30代・愛知県)
「人の気持ちをちゃんと理解して行動してくれる人だと思う」(20代・愛知県)
困っている人を助ける
困っている人がいたら自分から率先して声をかけてみるのもおすすめ。「手が回らなそうならサポートします」と伝えるなど、おせっかいになりすぎないような配慮も重要です。
「困っているときにすぐに声をかける」(30代・徳島県)
「誰かが困ってたはさりげなく助ける」(30代・千葉県)
行動力を身につける
気が利く人は言葉だけでなく、きちんと行動に移している傾向が。困ってる人がいたら力になったり、気づいたことは自分から動いたり、口だけにしない行動力が大切。
「言葉よりも行動が早い人」(30代・福岡県)
「言われる前にやる」(30代・神奈川県)
「相手の事を考えて行動できる人」(30代・大阪府)
距離感を考える
人助けをしたこと自体に満足感ややりがいを覚えるのではなく、自分がしたことが余計なお世話になってしまわないか、実際に相手の役に立つことなのかを意識するようにしましょう。
「相手のことを考えて行動できる人。それを押し付けがましくしない」(30代・大分県)
「相手の求めていないアドバイスをしない人」(30代・東京都)
「相手の状況を把握しながら手伝える」(20代・大阪府)
「相手の考えを先回りして考えて行動ができて、結果としても相手の利になる」(30代・奈良県)
「自然と気遣いができている人」(30代・大分県)
「フラットに接する。先入観で人を見ず肩入れしない」(30代・埼玉県)
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最後に
相手のためになることをしたいと思っても、距離感を間違えると押しつけがましくなったり、余計なお世話になったりと自分本位な行動として見られてしまうこともあります。そうならないためにも、相手が必要としていることなのかを意識するようにしてみましょう。
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