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2023.02.03

「鰯の頭も信心から」ってどういう意味? 由来や使い方、類義語などを解説

「鰯の頭も信心から」という言葉は、人を揶揄する時に使われる日本のことわざ。相手に不快な感情を与えかねない言葉ですので、意味や使い方を知っておきたい言葉です。本記事では、言葉の由来や意味・類義語・対義語から英語表現を例文と一緒に紹介していきます。

「鰯の頭も信心から」の意味と由来とは?

「鰯の頭も信心から」とは、古くから使われている日本のことわざですが、皆さんはこの言葉の意味を聞かれたとき、すぐに説明することができますか? ここでは、言葉の意味や由来と語源についてみていきましょう。

「鰯の頭も信心から」の意味と読み方は?

「鰯の頭も信心から」は、「いわしのあたまもしんじんから」と読みます。古くは「頭」の読みを「かしら」と読まれていたようですが、時代とともに「あたま」と読まれることが主流になり、現代に至ります。この言葉は「鰯の頭」と「信心から」という2つに分けることができます。「鰯の頭」が指す意味は「つまらないもの・こと」です。「信心から」には「信じ方次第・信仰次第」という個人の信条のことを指しています。

したがって「鰯の頭のようにつまらないもの(こと)でも、あなたの信じ方次第で物事の価値は変わってくるのだ」という意味の表現です。

「鰯の頭も信心から」の由来と語源は?

「鰯の頭」と聞くと多くの方は「節分」を思い浮かべるのではないでしょうか。このことわざも、古くから日本で行われている「節分の風習」に由来しています。鰯の頭に柊の葉のついた枝を突き刺し、玄関先に吊るしておくと、嫌な臭いで玄関先から入ってくる鬼を退散させるというために使われてきました。「鰯の頭」というのは、日本の一部地域では節分の象徴といえるようです。

柊にささった鰯の頭
(c)Shutterstock.com

この様に、風習が人々の信仰の象徴になっていることから「鰯の頭のようにつまらないものでも、邪気払いのためと信じて行っていれば、鰯の頭も尊いものになる」と信じていた人がいたということが、ことわざの語源となっています。

使い方を例文でチェック

「鰯の頭も信心から」の意味を知っていても、どの様な場面で使えばよいのか気になりますよね。使い方によっては、相手に対しての皮肉な文章にも聞こえてしまうこともあるため、使い方に注意したい表現です。例文と一緒にみていきましょう。

1:いつも、試合前にゲン担ぎにカツ丼を食べていると、監督からは「鰯の頭も信心からだ」と言われた。

縁起を気にするゲン担ぎ。何をするかは人によります。それが他人にとっては、取るに足らないことだと思うようなこと。この例文は、「確信の無いようなつまらないことをしているよりも、勝つと信じて試合に挑むことが大事だ」と言われています。

2:鰯の頭も信心からで、娘は先生の言うことは聞くが、親の意見を聞こうとない。

ソファに座って話す夫婦
(c)Shutterstock.com

自分の信念を曲げようとしない様子のこと。自分の信念を貫くことも大切なことであるが、そのことだけを信じていると、本当に大切なことが見えなくなってきてしまいます。ときには、周囲の意見を聞くことも大切ですね。

自分の信念だけでなく、周囲の意見にも耳を傾けてみると尊く感じることもあると思いますよ。というアドバイスのような気持ちも込められていますが、何かを頑なに信じ切っている人に対して使うときは、揶揄するような表現にもなるので注意しましょう。

「鰯の頭も信心から」の類義語とは?

「鰯の頭」は他のものに例えるならば、どのように言い換えることができるでしょうか。ここでは「鰯の頭も信心から」の類義語・言い換え表現をみていきましょう。

1:「白紙も信心から」

「白紙のように何もない、つまらないもの・こと」という意味で使われています。白紙は「しらかみ」と読みます。「つまらないものでも、人の信仰・信条の対象となればありがたいものになる」と思われているということです。「白紙も信心次第となるだろう」と使われることがあるでしょう。

2:「鼻糞も尊みがら」

「はなくそもとうとみがら」と読みます。「鼻糞に値するようなどんなにつまらないものであっても、信じ方次第で尊いものに思えてくるでしょう」という、信仰の不思議を表現しています。

「鰯の頭も信心から」の対義語は?

「つまらないものも信じ方次第で価値が出る」の対義語は「価値あるものでも、見方によっては価値がわからない」や「疑ってばかりいては、何も信じることができない」ということになりますが、それらを表現することわざを紹介していきます。

1:「猫に小判」

実際、飼い猫に大金を与えても、その価値も使い方も猫はわかりません。そのことから「どんなに価値のあるものを相手に差し出しても、受け取った相手がその物の価値を知らなければ、無駄になってしまう」ということです。少し相手を揶揄する表現にもなるので、使い方には注意が必要です。

2:「疑心暗鬼」

「ぎしんあんき」と読みます。「暗鬼」とは妄想からくる恐怖心のことです。したがって、「疑い始めたら、ありもしないことまで怖くなって、疑わしく思ってしまうこと」を表しています。「信じ方次第」という意味とは反対の意味合いをもつ言葉でしょう。

「鰯の頭も信心から」の英語表現とは?

「鰯の頭も信心から」は、日本では、風習に由来して古くから使われてきていることわざですが、英語表現ではどのように言われるのでしょうか。「鰯の頭」を節分に使うことは、外国人には驚かれる風習の1つのようです。ここでは、鰯(sardin)を使った表現をみていきましょう。

The head of a sardine can be great if you believe it.

「もしあなたが鰯の頭を信じれば、素晴らしいことができるだろう」という表現になります。直訳ですと少し意味が通じにくいですが、「鰯の頭も信心から」に近い意味で使われます。

焼いた鰯と節分の豆
(c)Shutterstock.com

最後に

日本文化の風習から始まることわざ「鰯の頭も信心から」はあまりポジティブな表現ではない場合が多いようですが、価値観も人それぞれです。何事においても、信じ方次第では素晴らしい方向へ動くこと・ものもありますが、他人にとってはとるに足らないものであることもあります。他人を揶揄する言葉になりうることもあるので、言葉の意味や使う場面を理解したうえで、使い方には気をつけていきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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