気立てがいいとはどういうこと?
気立てがいいという言葉を聞いたことはありますか? 「この人は本当に気立てがいい人だよ」というように、他者を褒めるときに使われることがあります。ですので、自分で自分のことを気立てがいいとは言いません。
本記事では、「気立て」の具体的なニュアンスや、「器量がいい」との違いについて見ていきましょう。記事の後半では、気立てがいい人の特徴や、気立てがいいと言われるようになるために心がけたいことも紹介します。
「気立てがいい」の意味
「気立て」とは、「素直で心優しく、他者を気遣う性質」を表します。つまり、「気立てがいい」とは、簡単に言うと「性格がいい」ということです。
また、「気立て」は「親切」「悪気がない」というニュアンスも含まれており「気立てがいい」と言われたときは、基本的にポジティブな意味として捉えていいでしょう。
例えば、「相手の小さな変化にもすぐに気がつく彼女は、とても気立てがいいと評判だ」というように使われます。
「気立てがいい」と「器量がいい」はどう違う?
「気立てがいい」と混同されやすい言葉に「器量がいい」という言葉があります。「器量」は「きりょう」と読み、「人の役に立つ才能やうつわ」と「容姿、見た目」の2つの意味を持つ言葉です。
一般的に、「器量がいい」と使われるときは「見た目がいい」というニュアンスで用いられることが多いよう。一方で、「器量がある」と使われるときは「人の役に立つ才能や、ある事柄を成し遂げるのにふさわしい人徳がある」という意味で使われるようです。
「器量」のうしろに続く言葉によって、ニュアンスが変わるので気を付けましょう。例えば、「私の部下は器量があることで、他部署の先輩からも高く評価されている」というときは、「人徳やうつわがある」という意味で「器量」が用いられていますね。
気立てがいい人の特徴とは?
「気立てがいい」のニュアンスは掴めましたか? 「器量がいい」と混同されることがありますが、意味が異なってくるので気を付けましょう。「気立てがいい」と同じように相手の性格を褒めたいときは「器量がある」が正しい使い方になります。
さて、続いては気立てがいい人にフォーカスを当ててみましょう。気立てがいいとは具体的にどういうことなのか紹介します。当てはまる特徴が多い人は、ひょっとしたら気立てがいいと言われているかもしれませんよ!
1:相手の変化にすぐ気付く
気立てがいいと言われる人は、相手の変化にすぐ気付くことができる人です。例えば、相手のネイルや髪の色など外見的なところでは「新しくしたの? すごく素敵だね!」と話題にしたり、反対に元気がなさそうなときは「なにかあったの?」と声を掛けたりすることができます。
相手の聞かれたいことを聞いてあげる心配りができるため、自然と人望が集まってくるようです。
2:いつも落ち着いている
落ち着いて周りの状況を分析しているため、すぐに気の利いた言動を取ることができるのも気立てがいい人の特徴だと言えるでしょう。
次に求められることを予測して先回りすることができるので、周囲の人から評価されます。
3:相手を立てることができる
気立てがいい人は、相手を立てることができます。「気」を「立てる」という言葉のように、相手のいいところを活かせる場面をつくったり相手のことを嫌味なく褒めたりすることが得意な人が多いようです。
一方で、自分のことは声高に自慢しないところもポイント。謙虚な姿勢も周りから好かれる要因なのかもしれませんね。
4:いつも笑顔
素直でいつも笑顔な人も気立てがいいと言われます。にこにこしている人は、場を和ませてくれますよね。相手を否定しない素直な性格も、一緒にいて心地いいなと感じることでしょう。
そんな心配りが、気立てのよさと繋がっているのかもしれませんね。
気立てがいいと言われる人になるためには?
気立てがいい人の特徴を紹介しましたが、参考になりましたか? 気立てのいい人の周りにはいつも穏やかな空気が流れているのが感じられたのではないでしょうか。
ここでは、気立てがいい人になるためにはどのようなことを心がけたらいいのか、一緒に考えていきましょう。
1:ネガティブな言葉を言わない
「でも」「だって」「疲れた」「めんどくさい」など、ネガティブな言葉を口に出してはいませんか? 口に出すことで、余計にそのネガティブな気持ちが高まってしまいます。それは、言葉を聞いている周りも同じです。
周りに悪影響を与えてしまう人は、気立てがいい人とは言えません。心のなかでは思っていたとしても、なるべく口に出さないように心がけましょう。
2:客観的な視点を意識する
気立てがいい人になるためには、相手の気持ちに立って物事を考える必要があります。相手の気持ちを慮るために、客観的な視点を常に意識しましょう。主観的なものの捉え方だと「こうに違いない」という思い込みを相手に押し付けてしまう恐れがあるからです。
相手の気持ちを大切にすることで、あたたかい心配りができるようになるのではないでしょうか。
3:ロールモデルを見つける
気立てのいい人や憧れの人をロールモデルにするのもおすすめの方法です。「あの人みたいになれるよう頑張るぞ!」というモチベーションになりますね。また、お手本があると真似しやすく、取り入れやすいのではないでしょうか。
最後に
本記事では、「気立てがいい」の意味や「器量がいい」との違い、気立てがいい人の特徴、気立てがいい人になるために心がけたいことなど、ボリュームたっぷりに紹介しました。周りから信頼される気立てのいい人になるための第一歩として、ぜひ本記事を有効活用してくださいね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com