「ビスケットの日」の基礎知識
日本には、さまざまな記念日が制定されています。おやつとして広く親しまれているビスケットの記念日である「ビスケットの日」も、そのひとつです。
それでは、ビスケットの日に関する基礎知識から確認していきましょう。ここからは、ビスケットの日とはいつのことか、作られた由来や抽選・キャンペーン情報、子どもと楽しむアイデアなどを解説します。
ビスケットの日とは「2月28日」!
ビスケットの日として制定されている日付は、「2月28日」です。この日付は、全国ビスケット協会によって制定されました。
ビスケットの語源は、「二度焼かれたもの」を意味するラテン語の、「ビス・コクトゥス(bis coctus)」からきています。1543年に種子島に漂着したポルトガル人によって、日本にはじめてビスケットが伝えられました。
ビスケットの日が作られた由来
ビスケットの日は、一般社団法人 全国ビスケット協会によって制定された記念日です。ビスケットの日が2月28日になった由来は、日本に伝えられたあとの史実と、ビスケットの語源からきています。
日本にはじめて伝えられた頃のビスケットは、長期間の航海のために持っていくものでした。保存食料としての機能を目的として、外国人向けに作られたものであったため、非常に硬さのあるビスケットが作られていたようです。
その後、保存のきく食料であるという点を水戸藩が注目し、研究を始めました。水戸藩の蘭医・柴田方庵が長崎での留学中にオランダ人からビスケットの作り方を学び、安政2年(1855年)2月28日にその製法を記した手紙を水戸藩に送ったとの記録があります。
また、二度焼かれたものとの語源から、「22(二重に)8(焼く)」という語呂合わせになることもあり、2月28日に制定されたといわれています。
ビスケットの日の抽選・キャンペーン情報
ビスケットの日には、ビスケットに関連したキャンペーンがおこなわれているため、参加してみるといいでしょう。たとえば一般社団法人 全国ビスケット協会では、2023年のビスケットの日にちなんで、2023ビスケットまつりキャンペーンを実施するそうです。
2023ビスケットまつりキャンペーンでは、14組28名に抽選で4日間の「台湾お菓子の旅」が当たります。また、Wチャンスとして抽選で2,280名に2,000円相当のビスケットセットも用意されています。
ビスケットの日を子どもと楽しむアイデア
ビスケットの日には、ビスケットに関連したことで子どもと楽しむのもおすすめです。たとえば、以下のようなアイデアがあります。
・ビスケットを買って一緒に食べる
・「ふしぎなポケット」を歌う
・ビスケットが関係する絵本を読む
ふしぎなポケットは、「ポケットのなかにはビスケットがひとつ、ポケットをたたくとビスケットはふたつ」という歌詞の歌です。手遊びをしながら歌うなどして、ビスケットの日を楽しみましょう。
そもそもビスケットとは?
日本にはロングセラーのビスケットが多くあります。たとえば、森永製菓の「マリー」は、1923年(大正12年)から販売されているビスケットで、2023年に販売から100年を迎えます。
それでは、そもそもビスケットとはどのようなものでしょうか? ビスケットと似ているクッキーやクラッカーとは違いがあるのか、ビスケットの種類、語源・歴史もあわせて確認していきましょう。
クッキー・クラッカーとの違い
ビスケットにあてはまるのは、一般的にビスケットとして知られている「ハードビスケット」だけではありません。ビスケットとは、焼き菓子のなかでも主な原料として小麦粉・糖類・食用油・食塩を使い、混合機や成型機、ビスケットオーブンによって作られたものを指します。
そのため、クッキー・クラッカー・パイ・プレッツェル・乾パン・カットパン、またはこれらを含む加工品などをすべて含めて、「ビスケット類」と呼ばれています。つまり、クッキーやクラッカーは、ビスケットのうちのひとつの種類なのです。
ビスケットの種類
ビスケットの種類ごとの違いを、以下のように数種類例に挙げて確認していきます。
<ハードビスケット>
・比較的グルテンの多い中力小麦粉を使用し、砂糖・脂肪の使用量は少なめ。
・水分を多めに配合して良く練った生地を薄く焼いた、パリッとした歯触りのお菓子。
・表面にガス抜き用の穴があいている。
<クッキー(ソフトビスケット)>
・グルテンの少ない薄力小麦粉を使用し、砂糖・脂肪の割合は多め。
・水分は少なめの配合で、短時間練った生地を焼いている。
・サクッとした歯触りのお菓子で、材料の配合によっても硬さが異なる。
<クラッカー>
・イーストで生地を発酵させ、高温で短時間焼いている。
・塩味のものが多く、カリッとした歯触りのお菓子。
<乾パン>
・発酵済みの生地を成型して再発酵させてから焼きあげる。
・副原料が少なく、保存がきく。
・カットパンは、水分を多めに仕上げた乾パンのこと。
このように、ビスケットであってもそのなかの種類によって、さまざまな違いがあります。
ビスケットの語源・歴史
ビスケットの語源は、ラテン語で「二度焼かれたもの」を意味するビス・コクトゥスだといわれています。また、のちにラテン語で「二度焼かれたパン」を意味するビス・コクトゥス・パーニスともいわれるようになったようです。パンを乾かしてもう一度焼いて、保存性を高めたものがビスケットのはじまりだといわれています。
日本では、1543年に種子島に漂着したポルトガル人によって、鉄砲やカステラ、ボーロとともに伝わりました。その後しばらくは長崎で外国人のみを対象とした保存食として作られていたものの、水戸藩などで兵糧目的として作られるようになりました。
菓子店でビスケットが販売されはじめたのは、明治時代に入ってからです。大正時代には菓子メーカーの高級商品として、昭和時代には一般にも手の届く菓子として広まっていきました。
ビスケットの日を楽しもう!
2月28日は全国ビスケット協会によって制定された、ビスケットの日の日付です。ビスケットの日には、ビスケットに関連したキャンペーンがおこなわれているため、参加してみるといいでしょう。
また抽選などのキャンペーン以外にも、ビスケットを買ったり歌をうたったりするなどして、ビスケットの日を楽しむのがおすすめです。
さらに記念日とあわせて、そもそもビスケットとはどのようなお菓子なのかも確認しておくと、より楽しめるでしょう。