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そもそもパソコンで使う「ファイル名」とは?
まずは、基本的なことから。そもそも「ファイル名」とは、ファイルの名称のことです。ひとつひとつの書類につく名称で、関連するファイルをまとめておきたいときには、フォルダを使うのが一般的になります。
「ファイル名」のおすすめの付け方を紹介!
どのファイルがどこにあるのかというファイル管理を効率的に行うためには「ファイル名」を付けるときのルールを決めておくことが重要になります。
会社など、複数の人が同じファイルを使ったり、それぞれの作ったファイルを共有フォルダに入れる仕組みを取っている場合には、担当者全員でルールを共有しておきましょう。
では、おすすめのルールをご紹介しますね!
1:「日付+種類」で統一
たとえば、
・20220920_見積もり
・20221002_商談メモ
というように、「いつ」と「なにを記録したファイルか」を「ファイル名」にしておきましょう。ポイントは「日付」を前にしておくことです。こうすることで、時系列に沿ってファイルが並ぶので、後で見たときに分かりやすくなります。
2:英数字は半角で
使用する文字はきちんと統一しておきましょう。バラバラだと、せっかく日付をつけておいてもきちんと並んでくれませんし、見た目にもごちゃごちゃして分かりにくくなってしまいます。
【悪い例】
20220401_○○社請求書
20220403_株式会社○○見積書
【良い例】
20220401_○○社請求書
20220403_株式会社○○見積書
このような「ファイル名」は実際にもよく見かけると思うのですが、「見積書」なのか「見積もり書」なのか、「見積」なのかも決めておきましょう。統一しておくと検索しやすくなります。
3:日付の表記を統一
日付の記載方法の統一もマストです。「2022年10月20日」を「20221020」とするのか、「221020」とするのか、なども意識しておくと混乱を防ぐことができます。
日常業務では何年かというのはあまり気になりませんが、「ファイル名」の場合には、つけておいたほうが無難。「年ごとにフォルダに分けているから大丈夫」と思っている人もいると思うのですが、日付だけにしておくと検索した場合に何年ぶんものファイルが選択されてしまうのです。
4:バージョン管理は数字2桁で
たとえば、同じ案件で何度も見積書を発行した場合、
・20220901_○○社見積書_01
・20220901_○○社見積書_02
というように末尾に番号を振っておくと便利です。こうしておけば、たとえ同日に見積書を発行したとしても重複や上書きを防ぐことができます。
この番号は2桁にしておくのがおすすめ。1桁にしておくと、10以上になったときに「1」の次に「10」がきてしまうことになるからです。
5:「ファイル名」に「最終」を付けるのはNG
「ファイル名」に「最新」「最終」という文言をつけている人をたまに見かけますが、これはNG。自分が「最終版」だと思って発行した書類が「最終版」にならないことはよくあることですし、後で見たときにも「いつ時点の最終なのか」がよくわからなくなります。
「ファイル名」は「日付_内容_バージョン管理」が基本です。こうしておくだけで、ファイルは時系列に沿って並んで表示されますし、バージョン番号がいちばん大きいものが「最終」であることが誰の目から見てもわかりやすくなります。
6:ファイルをデスクトップに置いたままにするのもNG
自分のパソコンのデスクトップにファイルを起きっぱなしにするクセはありませんか? たとえば制作中のファイルであってもデスクトップではなく、共有フォルダに保管するようにしましょう。デスクトップにあると、他の人からはみえませんから、他の人が連番を先に使ってしまうことも考えられます。
「ファイル名」を一括変更することはできるの?
保存されている「ファイル名」を一括して統一した「ファイル名」に変更することができます。ひとつひとつ変更しなくても、「ファイル名+(1)」「ファイル名+(2)」という形式で変更されるので便利です。
「ファイル名」を一括変更する方法(Windows編)
手順は以下の通りです。
1.「ファイル名」を変更したいデータをすべて選択する
連続するファイルを選択するには、[Shift]キーを押しながらファイルをクリックすると簡単に選択できます。離れた位置にある複数のファイルを選択するには[Ctrl]キーを押しながら一つずつファイルをクリック。そうすることで、離れた位置のファイルを複数選択可能です。
2. マウスを右クリックして「名前を変更」を選ぶ
3. つけたいファイル名を入力して[Enter]
これで、統一した「ファイル名」に一括変更することができます。
「ファイル名」を一括変更する方法(Mac編)
Macの場合も、おおむね似たような操作で「ファイル名」の一括変更ができます。
1.「ファイル名」を一括変更したいファイルをすべて選択する
すべて選択したい場合は、[Command]キー+[A]キー、連続するファイルを選択するには[Shift]キーを押しながらファイルをクリックすると簡単に選択できます。離れた位置にある複数のファイルを選択するには、[Command]キーを押しながら一つずつファイルをクリック
2.「Control」キー+クリックして[名称変更]を選ぶと、「Finder項目の名前を変更」ウィンドウが表示される
4.[フォーマット]を選択
5.「名前のフォーマット」に[名前とインデックス]を指定
6.「場所」に[名前の後]を指定する
7.「カスタムフォーマット」、「開始番号」を入力して[名前を変更]をクリック
これで完了です。
統一した「ファイル名」によるファイル管理のメリット
統一ルールで管理した「ファイル名」を付けることで得られるメリットは2つあります。ひとつは欲しいファイルをすぐに見つけられるようになること。「あれはどこだったかなあ」とあっちこっちのフォルダやファイルを開けてみている時間ほど無駄なものはありません。
もうひとつのメリットは、ミスの防止です。きちんと連番をつけて保存しておくことで、不要な上書き保存などもミスが減ります。
最後に
適切なファイル管理の仕方を解説しました。すぐにできることなので、やってみてください。これまでの分の整理には一括変更を使うと便利です。
最後にもうひとつ、ファイル管理の鉄則をご紹介しましょう。それは、階層を深くしすぎないこと。階層が深いということは、整理はされているかもしれませんが、引き出しの奥の方にしまってあるということと同じです。これでは出し入れに時間がかかってしまいますね。
ファイル管理をスムーズに行いたいときは、統一した「ファイル名」を付けることと、階層をシンプルにすることを心がけましょう。
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