【31歳・結婚した元カレと会い続けたケース】
涼子さん(仮名)は、28歳のときに3年間付き合った彼・藤田さん(仮名)と破局。彼にはもともと親が決めた婚約者がいて、断りきれず結婚することになってしまい振られてしまったのだそうです。しかしそれから2年後、藤田さんからの連絡をきっかけに再び男女の仲に…。
「藤田さんのことは、振られてからもずっと好きなままでした。浮気されていて自分は捨てられた立場なのに、どうしても彼のことを嫌いになれなかったんですよね。それで、久しぶりに連絡がきて『妻とうまくいっていない。久しぶりに会いたい』と言われたときには、迷わずに会ってしまったんです…」
その日を境に、藤田さんと定期的に会うようになった絵里さん。藤田さんはデートのたびに過去のことを謝り「本当は絵里と結婚したかった」と話したのだそう。最初のうちは「調子がいいこと言っているなぁ」と思った絵里さんでしたが、次第に藤田さんの言葉を信じてしまうようになり、いつのまにか「離婚して、また私と一緒になってくれるかもしれない」と期待し始めたと振り返ります。
「妊娠したら離婚して責任を取るよ」という彼の言葉を信じ…
交際が深まるにつれ、将来のことも話すようになったふたり。藤田さんとの結婚を望む絵里さんに対して、藤田さんは「もし絵里が妊娠したら、離婚して責任を取るよ。何かきっかけがないと離婚や再婚ってできないし」と言っていたそうです。そして絵里さんはその言葉を信じてしまい…。
「避妊をせずにエッチをするようになりました。それから2ヶ月後くらいだったと思いますが、私は期待通りに妊娠したんです。嬉しくて、すぐに藤田さんに伝えました。
でも、藤田さんの対応が想像していたものとはまったく違って…」
不倫相手である藤田さんに妊娠を伝えると、そのまま絶句。そしてしばらくしてから「離婚なんてできないよ。まさかそんな簡単に妊娠するとは思わなかった」と、予想もしなかった言葉を発してきたのだそうです。
「裏切られた! と思いました。この様子だと離婚はないな、また4年前のときと同じように私が捨てられるんだなとわかりました。でも私のお腹には赤ちゃんがいたので、なんとかして藤田さんに責任を取ってもらいたくて罵るように責め立てたんです」
いきなり不倫相手が音信不通… 教えられていた勤務先も嘘だった
絵里さんの妊娠をきっかけに藤田さんは音信不通に。子どものこともあるのでなんとかして藤田さんとコンタクトをとりたかった絵里さんは、藤田さんに聞いていた勤務先に出向いたそうですが、なんとそこに“藤田”という人は働いていないという衝撃的な展開を迎えたそうです。
「びっくりしました。まさかそんなところまで嘘をついているとは思わないから、名刺ももらっていなかったし。でも、それで『あぁ、最初から藤田さんは私と遊ぶつもりで連絡をしてきていたんだな』と悲しいけれど悟りましたね。きっと彼は、私が未練をもっていることを知っていたでしょうから、うまく利用してきたんだと思います。
友だちは『なんで同じ男から、二度も酷いことされなくちゃいけないの!』と怒ってくれましたけど、不倫だとわかっていて交際を深めたのは自分。当時は後悔なんてしないだろうと思っていたけれど、こうなってみて自分の選択が愚かだったと気づきました。お腹の子どもも到底ひとりでは育てられる自信がなかったので諦めました。
ダメ男だとわかっていたのに、なんで二度もひっかかってしまったんでしょうね。今も藤田さんはのうのうと奥様と家庭を築いているんだと思うと、悔しくて仕方ありません。不倫を選んだ自分もいけないから自業自得なのもわかっていますが、私ばかりが傷ついて今は自尊心もボロボロですし、この先いい恋愛ができる気もしません。男性を見る目がないんだなぁと自分に呆れるばかりです」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。