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「貯金1000万円を超えたら」何をしたらいいの?
コツコツ貯めてきた貯金が、ついに目標の1000万円を超える! という方、このまま銀行に預けていていいのかな? どうやって活用しようかな? と考える人も多いでしょう。地道な努力を続けて貯めた大事な貯金を、無駄にはできませんよね。
「貯金が1000万円を超える」と、銀行から営業の電話がかかってくることをご存じでしょうか? 銀行はその貯金を増やすための金融商品を勧めてくる場合があるのですが、安易に相談に乗ることは要注意! 銀行の利益になるような金融商品を勧められるがまま購入し、大事な貯金が減ってしまったなんてことも現実にあるんです。
大事な貯金をどのようにして守ればよいか、本記事で一緒に学んでいきましょう。
「貯金1000万円を超えたら」まずすべきこと!
貯金1000万円を超えてホッと一息… ですが、そのまま何もしないでいると損をしてしまうかもしれません。「貯金1000万円を超えたら」まずすべき対策をチェックしましょう。
生活防衛資金を確保
生活防衛資金とは、万が一の時のために備えておく資金のこと。急な病気やケガ、会社の倒産やリストラによる失業、自然災害などで家屋に大きな損害を受けたりと、人生には予測できない事態が起こる可能性があります。そのような不測の事態に備え、生活費の約3~6ヶ月分の生活防衛資金をきちんと確保しておきましょう。
数年以内に使う予定の資金を確保
生活防衛資金とは別に、数年以内に予定されている出費も確保しておきましょう。例えば、家電や車の購入、旅行費用、結婚や出産費用、学費などがこれらにあたります。
余剰資金で投資
生活防衛資金、数年以内の出費資金を確保できたら、残ったお金はどうしたらよいでしょうか。これらの余剰資金は、投資に回すのをオススメします。なぜなら、銀行にそのまま預けておいても増えることはおろか、逆に減ってしまうリスクがあるからです。次に、お金を放っておくリスクを解説します。
なぜ、現金のまま銀行に預けておくのは危険なの?
頑張って貯めたお金が勝手に減ってしまうリスクは、何がなんでも避けたいですよね。銀行にお金を預けたままにしておくリスクについて、解説します。
現金預金リスク
現在の日本の普通預金の金利は、0.001%と超低金利時代。残念ながら、100万円を1年預けても、たった10円の利息にしかなりません。ですが、ATMでの引き出し手数料は、1回110円。一回の手数料で赤字になってしまうんです。微々たるものですが、これではお金を増やすどころか、マイナスに働いてしまいます。
インフレリスク
インフレという言葉をご存じでしょうか? インフレとは、モノの価値がお金の価値を上回ること。例えば、これまで一つ100円で買えたリンゴが、一つ200円出さないと買えない状態が2年以上続く状態のことを、インフレ(=モノの価値が上がり、お金の価値が下がる)と呼びます。
インフレが貯金にどう影響するかというと、1000万円の貯金が1円も使っていないのにもかかわらず、どんどん目減りしていってしまうのです。また物価が上昇すれば、家計にも影響が。将来のために資産を増やしておいた方が安心ですよね。
これらのリスクから、投資をすべき理由がわかります。
貯金を増やしていくオススメの方法とは?
余剰資金は投資することをオススメしましたが、投資に手を出すのはなんとなく不安… といった方も多いですよね。投資と一口に言っても、方法もリスクの大小もさまざまです。次に紹介する方法は、初心者でも始めやすいのでオススメですよ!
つみたてNISA
つみたてNISAは、2018年に開始された少額投資非課税制度で、年間40万円を上限として購入した投資信託などから得られた利益が、20年間非課税となります。
つみたてNISAで購入できる商品は、販売手数料が無料であったり信託報酬が低率など、一定の条件を満たした投資信託などに限定されていて、初心者でも選びやすいのがポイント。毎月無理のない範囲で長期的に資産形成ができるので、初めて投資にチャレンジする人にとっては、始めやすい手法になります。
株式投資などにも興味があり、投資額にも余裕があるといった人には、より幅広く商品選択が可能で、投資枠の上限も年間120万円の一般NISAもおすすめ。5年間は非課税で保有が可能です。
iDeCo
iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、公的年金にプラスして自分運用して老後資金を形成するための制度。月々5000円から少額で始めることができ、自分の好きな商品で65歳まで積立・運用し原則60歳以降に受け取れます。つみたてNISAと同様に税制が優遇されるメリットがある点がポイントです。
iDeCoの節税ポイントは3つ。1つ目は、積立金額の全額が所得控除となり、所得税、住民税が軽減されるという点。2つ目は、運用期間中に出た利益も、通常であれば20.315%税金が課されるのに対し、すべて非課税対象という点。
最後は、60歳以降受け取る際にも、一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金として受け取る場合は、公的年金等控除が適用されまるという点。大きな節税効果が得られます。
基本的に一定の要件を満たしていれば、20歳以上であれば誰でも少額から始められることができるので、老後の資金形成を目指す人にとってはピッタリな手法ではないでしょうか。
最後に
「貯金1000万円を超えて」安心するのも束の間、本記事で解説した対策をしっかり行っておかないと、せっかく頑張って貯めたお金が減ってしまう可能性があります。
生活防衛資金や、近い将来使途が確定している資金を確保したら、余剰資金は投資に回すのがオススメ。現金預金のままにしておくことのリスクも、しっかりと理解しておきましょうね。大事なお金を上手に活用するためにも、金融リテラシーを日頃から高めていくことが大事です。
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