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「机上の空論」とは? まずは読み方と意味をチェック
「机上の空論」は、「きじょうのくうろん」と読みます。
意味は、机の上や頭の中で考えただけの、実際には役に立たない意見や考えのこと。
「机上」は机の上、「空論」は根拠のない議論・理論のことで、机の上で理屈を繰り返し考えたり言い続ける人のことを指します。
「机上の空論」の使い方は? シーンで異なる例文を紹介
「机上の空論」という言葉、日常会話ではあまり使わないものの、職場でそういった場面に出くわすことも。どのような使い方をするのか、例文でチェックしていきましょう。
◆「彼の計画はいつも机上の空論ばかりで、全く現実が見えていない」
理屈は通っているものの、実際にはまったく役に立たない議論や計画ばかりを提案する人。こういった人が職場にいて困るという人もいるのではないでしょうか。
そういった相手はまさに「机上の空論」に当てはまりますが、マイナスな場面で出てくるような言葉なので、使い方には注意が必要です。
◆「机上の空論だと思われないために、きちんと検証してみよう」
先ほどとは反対に、ポジティブに使うことができる場面も。
新しいことに挑戦するときや新しい提案をするとき、その計画が無謀で役に立たないものだと思われないためにも、根拠や検証が必要になってきますよね。そういったときにこのように発信すると、重要なものを見失わずにすみそうです。
「机上の空論」の言い換え表現は? 類語をチェック
ここでは「机上の空論」の類語として、似た意味を持つ言葉を紹介します。
◆砂上の楼閣(さじょうのろうかく)
「砂上の楼閣」とは、実現不可能なことを指します。
崩れやすい砂の上に建てられた高い建物のように、外見は立派に見えても基礎が不十分で、長くは維持できないことのたとえです。「机上の空論」と混同して「机上の楼閣」と間違えられることがありますがこれは誤りです。
◆絵に描いた餅(えにかいたもち)
「絵に描いた餅」とは、何の役にも立たないものを指します。
どんなに美味しそうに餅が描かれていても、実際に手にとって食べることができないものであれば、なんの値打ちもなく役に立たないという意味です。
◆空理空論(くうりくうろん)
「空理空論」とは、現実から遠く離れた役に立たない理論のことを指します。
「空理」には、現実味がない理論や抽象的すぎる理論という意味があります。「空論=根拠のない理論」の意味と似ていることから、同じような言葉を繰り返して意味をより強調しているということがわかります。
◆非現実的(ひげんじつてき)
「非現実的」とは、現実にありえないことを指します。
日常会話では比較的使われることの多いこちらの言葉。実際には役に立たない考えのことを指す「机上の空論」の類語として、「非現実的な考え」「非現実的な案」というふうに使うことができます。
「机上の空論」を英語表現にするとどうなる?
最後に紹介するのは「机上の空論」と似た意味を持つ英語表現です。
◆Looks good on paper
「紙の上では素晴らしく見える」という意味の英語表現。
日本語では「机上」とされていましたが、英語では「on paper(紙の上)」とし、「書かれていることは立派に見えても実際はそうではない」というような意味で使うことができます。
◆Paper plan
「紙の上や頭の中で考えただけの役に立たない計画」という意味の英語表現。
こちらも同じく「paper(紙)」という単語が使われ、実用性のない紙面に描いただけの案を指していることが強調されています。
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「机上の空論」はマイナスの要素が多い言葉ですが、使い方によってはポジティブに変換できることも。職場などで「机上の空論ばかりな人だ」と思われないように気をつけて過ごしていきたいものですね。
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