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2022.06.09

換骨奪胎とは? 意味や語源・由来を解説! 類語や英語表現、例文も

「換骨堕胎(かんこつだたい)」とは、「他者の作品を借用し、新たな手を加え自身の作品にする」という意味の四字熟語。あまり聞き馴染みのない言葉ですが、類語に「オマージュ」や「リメイク」といった言葉があり、実は『ちびまる子ちゃん』でも使われたことがあるんです。今回は、「換骨奪胎」の語源や由来、例文、英語表現を解説します。

換骨奪胎(かんこつだったい)とはどんな意味?

換骨奪胎(かんこつだったい)とは、「先人の詩や文章などの着想・形式などを借用し、新味を加えて独自の作品にすること」を意味する四字熟語です。

現代風に言い換えると、「他の人の作品を元にして、新たな手を加え自身の作品とする」という意味になります。

換骨奪胎の構成・語源・由来

(c)Shutterstock.com

換骨奪胎の構成

換骨奪胎は、「換骨」と「脱胎」の2つの言葉で構成される四字熟語です。

換骨奪胎の語源

換骨奪胎の語源となったのは、中国の道教に伝わる肉体改造法です。「仙人(理想的な修行者)になるためには換骨と奪胎が必要」という教えから、換骨奪胎という言葉が生まれたといわれています。

「換骨」は凡骨を仙骨に取り替えること、「奪胎」は胎盤を奪い自分のものにするという意味があります。

換骨奪胎の由来

換骨奪胎は、中国の宋代の書物『冷斎夜話(れいさいやわ)』の中で紹介されている詩文の創作のコツ、「換骨法」と「奪胎法」が由来となっています。

「換骨法」は、凡骨を仙骨に取り替えることから転じて「意味を変えないまま言葉だけを変えること」、「奪胎法」は、胎盤を奪うことから転じて、「手本となる言葉を元に新たに創作する」という意味を持ちます。

換骨奪胎の類語

(c)Shutterstock.com

他者の作品を元に新解釈を加え独自の作品にすることを指す「換骨奪胎」は、日常生活でもよく使用される「オマージュ」という言葉に言い換えることができます。

オマージュの意味や、その他の類語を紹介していきます。

オマージュ

オマージュはフランス語で『敬意』や『賞賛』という意味を持つ言葉です。芸術や文学などで、敬愛する作家や作品に影響を受け、似た作品を創作することを指します。

映像作品などで「このシーンはあの作品のオマージュだ」などということをがあります。

「パクリ」や「パロディ」という言葉がつかわれるシーンもありますが、「オマージュ」の特徴は“元になっている作品に尊敬や賞賛の念があること”です。「パクリ」は盗作や盗用と同意、「パロディ」は元の作品を揶揄することや風刺を目的に模倣している作品のことをいいます。

点鉄成金(てんてつせいきん)

「他者の平凡な作品を立派なものに作り変える」という意味の四字熟語です。

鉄を金に作り替えるというたとえ話からできた言葉で、「リメイク」も、例えば海外作品や昔の名作を日本の文化、現代社会に即した形に直す場合に使われるので、近い意味があります。

換骨奪胎を使った例文

彼の小説は古典を換骨奪胎した作品だ

内容は同じだけど、言い回しや使っている言葉が異なるような小説などを見たときに使います。

このシーンは有名な映画監督の手法を換骨奪胎して作っているかもしれない

作品そのものはもちろん、作品の一部に換骨堕胎が見られることもあります。アニメや漫画、映画などのシーンで別作品と似ているな、と感じたときに使える例文です。

換骨奪胎の英語表現

(c)Shutterstock.com

adaptation

「適応」という意味を持つ単語ですが、改造や改作、脚色といった意味もあります。

The film is an adaptation from seven.

この映画は『セブン』の換骨奪胎だ。

Her works are adaptations from Foreign literature.

彼女の作品は海外文学の換骨奪胎だ。

recast

「作り直す」「配役を変える」「鋳造(ちゅうぞう)し直す」といった意味があります。

This is a clever recast of a French movie.

この作品はフランス映画をを巧みに換骨奪胎したものだ。

換骨奪胎とちびまる子ちゃんの関係

(c)Shutterstock.com

「換骨奪胎」という言葉を調べると、「ちびまる子ちゃん」というワードも出てきます。

あまり結びつきが想像できない2つのキーワードですが、実は過去に放送された「ちびまる子ちゃん」の中で「換骨奪胎」という言葉がつかわれていた回がありました。

「換骨奪胎」が使われた回は、2020年2月16日に放送された『まる子、冬の絵を描くためにさまよう』の巻と『まる子、難しい言葉を使いたい』の巻です。

「図工で冬の絵を描くんだけど、コタツくらいしか描く物浮かばないねぇ。誰かの絵を参考にさせてもらおうかな。そういうのを換骨奪胎(かんこつだったい)って言うんだよ。エッヘン!」という会話をするシーンがあります。

この回の放送で「換骨奪胎」という言葉を知った人も多かったようで、関連する検索キーワードに出てくるようになったのかもしれません。

最後に

日常会話ではなかなか使う機会のない「換骨奪胎」という言葉。字面だけ見ると少し怖いイメージですが、オマージュやリメイクという類語に置き換えると、意味も分かりやすく会話にもぐっと使いやすくなるのではないでしょうか。

意味や由来を知っているとかっこいい四字熟語なので、ぜひ活用してみてください。

言葉の意味/デジタル大辞泉

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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