仕事納めと御用納めの違いや、言葉の歴史を確認!
いよいよ近づいてきた年末。
年内の仕事の最終日、仕事納めという? 御用納めという?
仕事納めと御用納めの違いは?
仕事納めとは「年末に、その年の業務を終えること。また、その日」のことです。
御用納めとは「各官公庁で、その年の執務を終わりにすること。また、その日。ふつうは12月28日」のことです。
年内の仕事の最終日のことを企業では仕事納めといい、官公庁では御用納めというのです。
御用納めは江戸時代から?
御用納めという言葉は、江戸時代、幕府や宮中の公務が御用と呼ばれたことにちなみます。
明治時代に入ると12月29日から1月3日までが休暇と定められ、現代でも行政機関の休日に関する法律で12月29日から1月3日がお休みと定められていることから、御用納めは毎年12月28日。ただし、12月28日が土日に当たる場合には、その前の平日金曜日が御用納めの日になります。
江戸時代、御用といえば、時代劇で「御用だ! 御用だ!」と走り、犯人を捕まえる場面を見たことがありませんか?
この御用も「捕り手が官命で犯人を捕らえること。また、そのときのかけ声」のことで、政府の公務であることをアピールするかけ声だったといえそうですね。現在では転じて、警察につかまることも御用といいますね
* * *
こういった由来もあり、官公庁であっても、現在ではあえて御用納めといわず、仕事納めと使われるようになりました。
仕事納めの日はその年のしめくくりの仕事の日ですので、翌年に持ち越さざるを得ない仕事以外はなるべく手元を綺麗にしたいもの。かつ、その日になんとか終わらせるべく大残業… となるのではなく、仕事を片づけ、身の回りの整理整頓も終えて残業なく退社するのがスマート。
本年もあと少し… 計画的に仕事をすすめ、穏やかな仕事納めを迎えましょう。
言葉の意味/デジタル大辞泉
TOP画像/(c)Shutterstock.com
鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!