【目次】
・大晦日の食べ物に込められた意味とは?
・冬至の食べ物との違いとは
・大晦日の伝統的な食べ物とは?
・地域によって異なる大晦日の食べ物には何がある?
・大晦日の夜の食べ物で、子どもが喜ぶ料理は?
・最後に
大晦日の食べ物に込められた意味とは?
「大晦日(おおみそか)」が12月31日ということは、皆さんもご存じですよね。ですが、なぜ大晦日と呼ばれているか、知っている人は少ないかもしれません。旧暦では、月の三十日目を「三十日(みそか)」と呼んでいました。新暦になり、ひと月の最後の一日を「晦日(みそか)」と言うようになり、年末の最後である日を「大晦日」と呼ぶようになったのです。
一年の締めくくりの日である「大晦日」は、新しい年の幸せを願いながら年越しそばを食べたり、除夜の鐘をついたりと、幸福への祈りを込めた様々な習慣が現代に引き継がれています。
冬至の食べ物との違いとは
「冬至(とうじ)」とは、一年でもっとも昼が短く、夜が長い日ですよね。冬至は、「一陽来復(いちようらいふく)」という言葉でも表されます。冬至が過ぎると徐々に昼が長くなることから、「悪いことが転じて良い方向に向かう、いいことがやってくる」という意味があるのです。また、陰が陽に変わっていく日ともいわれています。
ちなみに、2021年の冬至は12月22日。では、一年の節目となる冬至に食べる食材には、どんなものがあるのか見ていきましょう。
カボチャ
緑黄色野菜の代表格であるカボチャは、夏野菜ですね。ですが、βカロテンなどの栄養が豊富で、しかも長期保存ができるカボチャは、とても貴重な栄養源でした。そのカボチャを寒い季節に食べることで、元気に冬を乗り切るという思いがあったようです。
また、カボチャは「南瓜(なんきん)」とも呼ばれています。冬至に「ん」がつく食べ物を食べることで、「幸運」に繋がるという説も。その他の「ん」がつく食べ物は、れんこん、にんじん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うどんがあり、カボチャを含めた7種類の食材を「冬至の七種(とうじのななくさ)」といい、今でも一部の地域では、冬至に食べる習慣が残っているようです。
そのほか、厄除けの意味を持つ小豆を加えた「かぼちゃのいとこ煮」というレシピも、冬至に食べる料理といわれています。神仏にお供えするものとして捧げられた豆と野菜を煮たものは「いとこ煮」と呼ばれ、食材を変えて、いろいろな地域で親しまれています。
コンニャク
カボチャの他には、体にたまった砂を出してくれるとされるコンニャクも、冬至の食べ物として知られています。コンニャクは食物繊維が豊富に含まれているので、整腸作用もあり健康に良い食材。冬至にコンニャクを食べることを「砂払い」といい、体から毒素を出して体を清めてから、新たな年を迎えると考えられていたそうですよ。
大晦日の伝統的な食べ物とは?
冬至に食べる食材を紹介しました。では、その年の最後の日である大晦日に食べる物といえば、あなたは何の食べ物が真っ先に浮かびますか? 伝統的な食べ物を紹介します。
1:年越しそば
大晦日の定番といえば、やはり「年越しそば」ですね。細くて長い、切れやすいおそばは、長生きを願い、災いを立ち切る食べ物として広く知られています。縁起をかつぎ、大晦日に食べられる方も多くいることでしょう。年越しそばを食べるタイミングは、晩御飯として食べる家庭、夜食として食べる家庭、それぞれあるようです。
2:寿司
見た目も色とりどりで華やかなお寿司は、大晦日には欠かせないという家庭もあるかもしれません。大掃除を済ませ、大晦日をゆっくり過ごしたい人には、出前もできて便利ですね。大人数であれば、なおさら食事の支度は大変なもの。お寿司は、おもてなし感もあり、大晦日の食卓が賑わいますね。
3:おせち料理
おせち料理は、年が明けた元日に食べるものと思っている方も多いかもしれません。ですが、地域や家庭によっては、大晦日から食べ始めることも。また、北海道や東北などの一部の地域では、おせち料理を「年取り膳」という名で、大晦日に食べる風習があります。縁起の良い意味を込めた、それぞれのお料理を食べながら、無事に一年を過ごせたことを感謝し新年を迎えます。
地域によって異なる大晦日の食べ物には何がある?
うどんが有名な香川県では、年越しそばならぬ、「年越しうどん」を食べる家庭もあるそうです。白いうどんに赤い具材のかまぼこなどをのせて、紅白にした「年明けうどん」といわれるものも。
また、大晦日に食べる魚を「年取り魚」といい、東日本では鮭、西日本ではブリが多く食べられています。そのほかにも、地域により様々な魚が、年取り魚として大晦日に食べられています。また、「めでたい」という意味で、大晦日に鯛を食べる家庭もあるようですよ。
大晦日の夜の食べ物で、子どもが喜ぶ料理は?
昔ながらの伝統的な食材や料理を紹介してきました。次は大晦日の夜に、子どもたちが喜ぶ食べ物を紹介します。
1:焼肉
家族で盛り上がりながら食べられる焼肉は、大晦日のメニューとしても、きっと子どもたちは大喜び。また、準備する人も材料を切るだけなので、他の料理よりも手間はかからないのも魅力です。いつもの焼肉よりも少しグレードアップすることで、さらに特別感が増して楽しめるかもしれません。
2:宅配ピザ
大人数が集まる場合には、宅配ピザはお役立ち。子どもたちの人数が多いなら、なおさらのこと。いろいろな種類があれば、味の変化も楽しめていいですね。宅配ピザのお店によっては、何枚か買うことで、よりお得になることもあるので要チェックです。
3:お鍋
お鍋を囲みながら、ワイワイと過ごす大晦日。大人用と子供用で具材や味付けを変えてもいいかもしれません。最近では、お店の味がそのまま家庭で味わうことができる、「お取り寄せ」も人気です。人気のお店は早めに予約することをおすすめします。大晦日なので、食材も少しリッチに。いつもは入れない具材を加えると、より楽しめますね。
最後に
年末は何かとバタバタと忙しく過ごす方が多いかもしれません。一年の最後の一日は、ゆったりと余裕を持って過ごしたいものですね。今回紹介した食べ物や料理を見て、今年はいつもと違ったものにしてみようと思われた方もおられるのでは? 美味しいものをいただきながら、どうぞ良い年をお迎えください。
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