「逃げ癖」の意味って?
嫌なことがあると、ついつい逃げてしまう、トラブルが起こると、つい責任逃れをしてしまう… そんな「逃げ癖」のある人、あなたの周囲にいませんか? ひょっとして自分もそうかも…なんて思い当たること、ありませんか?
ここでは多くの人がぼんやりと抱えている「自分の逃げ癖」という悩みを分析していきます。おすすめの克服方法も紹介するので、参考にしていただければ幸いです。
意味
「トラブルや困ったことが起こったとき、解決させるのではなく、途中で投げ出してしまう性格のこと」。仕事での責任問題や友人とのトラブルなど、逃げても困難からまぬがれるとは限らないこともあります。そんな時、「逃げ癖」のせいで、さらなる不都合が起こってしまうかもしれません。
「逃げ癖」がある人の特徴
「逃げ癖」を抱えている人に共通する特徴を、いくつか紹介します。まずは、自分が当てはまるかどうか、診断してみましょう。
自分に甘く、すぐに妥協してしまう
「逃げ癖」のある人は、物事を「まぁ、このぐらいでいいか」と済ませることが多いです。仕事でも相手が満足する結果かどうかではなく、自分が苦労せずに出来るかどうかという、自己中心的な判断基準になってしまいます。
マイナス思考で、向上心がない
マイナス思考で向上心がない人も、「逃げ癖」を持っている場合が多いです。何か問題にぶつかると、自分が傷つかないように、すぐにそこから逃げてしまいます。
自己肯定感が低い
「逃げ癖」がある人は、周りからの自分への評判が低いものだと思い込んでしまいがち。何事も「自分には出来るはずがない」という考えが、何よりも先に来てしまいます。自分の行動に確信を持てないことから、物事に対して逃げ腰になってしまうのです。
自分に自信がある時は強気になる
自分が苦しまない場面では調子がよく、必要以上に攻撃的な部分も覗かせるという一面も。自信がある時に達成感や心地よさを味わうので、ますます「自分にできることしかやらないでおこう」という考えで行動してしまいます。恋愛においても、自信のある恋ばかりを選択してしまいがち。
ストレス耐性が低い
「逃げ癖」がある人は、ストレス耐性が低いという特徴があります。「ストレスを少しも感じたくない」との考えから、何か問題が起こった場合は、すぐにそこから逃げてしまうのです。
「逃げ癖」は病気?
自分の「逃げ癖」を自覚している人は、「逃げ癖」と病気との関係について、気になっているという人もいるのでは?
「逃げ癖」と病気との関連性
当然ながら「逃げ癖がある」=病気、ではありません。まずは、自分はそういう性格なんだ、と割り切って上手にコントロールしていきましょう。
ただ、病的なまでに自己保身に走る人や自己肯定感が低すぎる人は、心にトラブルを抱えている場合があります。とても繊細な人を指す「hsp」に該当する人は、些細なことに傷ついたり、ストレスを抱え込んだりする傾向から、「逃げ癖」がつきやすくなると言われています。
また、うつ病の中でも特に若い世代に増えている新型うつは、嫌だと感じることから逃げたいという思想がベースとなっています。周囲の人たちからは、「怠け」や「甘え」と捉えられてしまうケースもあることから、病気の判断が難しい側面があります。
「逃げること」は“悪くない”
「逃げること」は、決して悪いことではありません。嫌なことに耐え続けるよりも、自分をより成長させられる経験に時間を割くべきだという考え方もできますよね。逃げたからといって、自分を「クズ」と卑下したり、必要以上に責めたりするべきではありません。
ただ、あまりにも心が弱っていると感じた時は、その原因は何かを探ってみることも大切です。カウンセリングや専門機関を上手に利用しましょう。
「逃げ癖」がある人が迎える結末は…
ただ、「逃げ癖」が原因で起こってしまう問題があるのも確かです。放置しておくと、どんな末路が待っているのでしょうか?
周囲からの信頼を失う
仕事を途中で投げ出す人には、信頼して何かを任せられませんよね。「逃げ癖」のある人は、周りの人から最後まで責任を持ってやってくれると思われないので、評価は下がる一方。社会人にとって必要な信頼関係を失ってしまうかもしれません。
自己嫌悪に陥りやすくなる
みんなができているのに、できない自分に嫌気がさし、自分を責めてしまう傾向も。何度も逃げることを経験していると、他の人がやっている努力をしていないと気づき、落ち込んでしまうことも。
本気で好きなことが分からなくなる
「逃げ癖」がある人は、ちょっとでも嫌になると逃げて、次の何かを始めるということを繰り返しています。そのため、自分は本当は何が好きなのかが分からなくなってしまうことも。
「逃げ癖」を克服する方法
では、そんな「逃げ癖」はどうすれば克服できるのでしょうか?
やらざるを得ない状況に自身を追い込む
目標を立てる時に、自分がやらざるを得ない状況を設定してみましょう。例えば、家族に宣言をしたり、友人に達成率をチェックしてもらったり…。他人に手伝ってもらえば、一人で取り組んでいる時よりも逃げづらくなるはずです。
タスク管理を徹底する
スケジュールと仕事量を把握し、タスク管理を徹底的にしましょう。逃げたくなるような業務は、集中力のある午前中に済ませるのがおすすめです。タスク管理をしっかりすれば、圧迫されていることが実感できるので、最後まで逃げてしまう事態を防げる可能性が高まります。
辛い時は、「自分が成長している時」と言い聞かせる
辛い時は、「成長している」と思うようにしましょう。辛い思いや苦しい気持ちは、自分が逃げていない証拠。それを乗り越えた時、きっと自分が大きく成長していることを信じて、継続してみてください。
最後に
今回は「逃げ癖」を取り上げて、特徴や病気との関連性、克服方法などを紹介しました。「逃げ出したい」という気持ちは、誰もが抱えているものです。自分に合った方法で、上手にコントロールしていきましょう。
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