世の中の悩みを「聖書」から解決#2
「悩みのない人生を送りたい!」というのは、人類の抱き続けてきた願望ですが、令和の時代になっても人の悩みは尽きるどころか増えてさえいるのかもしれません。
ツイッターフォロワー10万超【上馬(かみうま)キリスト教会】のまじめ担当MAROさんは、フォロワーの方々から寄せられるさまざまな悩みに「聖書」から解決の糸口を伝えようと日々発信中。『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』(KADOKAWA)より、MAROさんが提案する悩み解決のヒントをお伝えします。
質問:「新しい生活様式」に慣れません
回答:「新しい生活様式」は今が初めてではありません
「会食では料理に集中して会話は控えめに」… って、それじゃ会食の意味なくないですか?
「絶叫マシンでも絶叫せずに」… って、絶叫マシンは絶叫したいから乗るんじゃないですか?
「買い物は買うものを決めて手早くすます」… って、そんな買い物、楽しくないです!
…と、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中で、それに対抗するために提示された「新しい生活様式」ですが、これになかなか馴染めずに、不便や不快を感じている方も多いかもしれません。「今までの生活がこんなに変わってしまうなんて…」と戸惑いを感じている方も多いかもしれません。
しかし、歴史を振り返れば人類は何度も何度も、「新しい生活様式」を受け入れてきたんです。今回はウイルスを原因として生活の変化が起きましたけれど、革命や戦争、政変で、ある日とつぜんに生活の変化を人々が強いられたケースも、歴史上とてもたくさんあるんです。
それまで当たり前だと思っていた価値観が、あるときを境に一気に変わってしまう、そんなことは長いスパンで見れば決して珍しいことではないんです。そして、そのたびに人類はそれに適応して強く生きてきました。
「新しい価値観」に慣れるにはそれなりの時間はかかりますが、それは必ずしも悪いものではなく、むしろ社会の進歩のために不可欠なものでもあります。
聖書には新約聖書と旧約聖書がありますが、新約聖書は言わばイエス様が提案した「新しい生活様式」です。それはおそらく、人類史上もっとも影響の大きな「新しい生活様式」です。
因果応報とか、罪と罰の関係とか、生と死の関係とか、それまで当たり前だと思われていた価値観を、イエス様は根底からひっくり返しました。それで、反発を覚えた人たちから不当に告訴され、十字架にかけられてしまったほどです。
今、世界中が直面している「新しい生活様式」も、たしかに冒頭に書いたように面白くない点もありますけど、たとえばテレワークとか、世の中が良くなるような点もいろいろありますよね。
風邪やインフルエンザ、大腸菌などの、これまでお馴染みの病気の患者数も減ったと言われていますしね。ひいては日本全体の死亡率が下がったという統計もあります。
新しい価値が現れるとき、それは世の中が変わるときです。すぐには馴染めないとしても、少しずつ良い面を探して、一つずつ丁寧に取り入れていくことが大切なのかと思います。
『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』発売中!
▲『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』
著者:MARO(上馬キリスト教会ツイッター部) 出版:KADOKAWA
TOP画像/(c)Shutterstock.com
上馬キリスト教会 MARO
1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。
キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。キリスト教ではない家に生まれ、23歳のときに洗礼を受けた「クリスチャン1世」。
10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。
著書に『上馬キリスト教会ツイッター部のキリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』、『上馬キリスト教会ツイッター部の世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。