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憧れのライフスタイルのひとつとしてすっかり定着した「丁寧な暮らし」。なんとなくイメージはできるけれど、具体的にといわれると、きちんと説明できないという人も多いのではないでしょうか?
本記事では、「丁寧な暮らし」とは具体的にどんな生活のことかを、考えてみたいと思います。単におしゃれ感のある生き方を目指すのではなく、自分の内側や欲求を見つめてみることが大切です。
「丁寧な暮らし」とはどんな暮らし?
「丁寧な暮らし」とは、日々の何気ないことに手間と時間をかける暮らしのこと。ありきたりとも思える日常に向き合い、自分なりの心地よさを見つけるのです。
「丁寧な暮らし」は、女性向けライフスタイル誌で取り上げられることが多いのですが、塵芥居士さんによるコミックエッセイ『丁寧な暮らしをする餓鬼』も注目を集めました。仏教画などに登場する餓鬼が「丁寧な暮らし」に取り組む姿をシュールに描いたもので、元々は旧Twitterで人気に火がついたそうです。
「丁寧な暮らし」の実践方法
「丁寧な暮らし」=ハードルが高い、と感じる人も多いのでは? そこで、自分らしい、無理しない「丁寧な暮らし」に取り組む際のポイントを考えてみました。
自分の心地よさを優先する
「丁寧な暮らし」には、物質的な定義はあまりありません。自分の心に正直に、また、心地よいと感じることを大切にしましょう。そのための手間は惜しまずに。
お味噌汁をつくるときに、出汁を丁寧にとったり素材にこだわったり。些細なことであっても、手間をかけたという実感が「丁寧な暮らし」を実践したという充実感を与えてくれるのです。
人やサービスを頼る
「丁寧な暮らし」は、自分の心地よさを優先させる暮らしですから、無理をしては意味がありません。体にやさしいものを食べたいからといってストイックに向き合い過ぎてしまうと、疲れてしまいますよね。体にやさしいものを提供しているお店に出かけたり、食材の宅配サービスを利用したり、ときにはパートナーに作ってもらったり。自分に優しくするのを忘れないようにしましょう。
ちょっとした贅沢を自分に許そう
たとえば、オーガニックコットンのアンダーウエアを身につけたり、上質なお茶を飲んだり。そういったことにはお金がかかります。けれど、「丁寧な暮らし」を実践するには、ある程度の出費は許してしまいましょう。ちょっと贅沢をして、自分を喜ばせてあげるのが「丁寧な暮らし」のあり方のひとつです。
「丁寧な暮らし」のやり方とは?
「丁寧な暮らし」に憧れるけれど、やり方が今ひとつわからない…。そんな人に、簡単にできる「丁寧な暮らし」の実例をいくつかご紹介します。興味のあるものからやってみて、自分の心が和やかになるようなら、続けてみてくださいね。
土鍋でご飯を炊く
やってみると意外と簡単なのが、土鍋でご飯を炊くこと。炊飯器よりも短い時間で炊けますし、断然おいしいのです! やったことのない人からは、「水加減が難しそう」という声がよく聞かれますが、目盛りがない分きちんと計量するようになりますし、多少の失敗は火加減で調節できます。香ばしいおこげが楽しめるのも土鍋炊きの魅力ですね!
香りグッズを試してみる
寝るときにアロマオイルを1滴、枕に垂らしてみたり、バスタイムに用いてみたり…。香りを暮らしに取り入れると、暮らしに彩りが感じられるようになります。香りを楽しむアイテムは、アロマオイル以外にもたくさんありますので、いろいろ試してみてくださいね。
アンダーウェアにこだわってみる
下着は直接肌に触れるものですから、心地よさにダイレクトに影響します。オーガニックコットンを用いて作られたもの、体の負担を気遣った縫製のものなど、さまざまなものが販売されています。
おやつを手作りしてみる
毎日の食事に手をかけるのはたいへんですが、おやつなら比較的取り組みやすいでしょう。おやつを手作りすれば、素材や味を自分好みにすることができ、健康にも一役買いそうです。また、家族の喜ぶ顔も嬉しいですね!
花を飾る習慣を
花を見て嫌な気持ちになる人はいません。部屋のどこかに一輪でも花を飾りましょう。暮らしに花を取り入れることで、文字通り華やぎますし、季節感を感じた暮らしも実践できそうです。
ティータイムをつくる
お気に入りの紅茶とクッキーなどのお菓子をそろえて、自分だけのティータイムを持ちましょう。ティータイムの前には、部屋をスッキリ片付けて。10分でも自分だけの時間を持つことができれば、自分を大切にできますね。
環境負荷を考えてみる
周囲にやさしくすることは、自分にも心地よさをもたらしてくれます。ゴミを減らしたり、オーガニック野菜を食べるようにしたり、ものを選ぶ際に「環境負荷」をひとつのものさしに持ってみてはいかがでしょうか。社会、地球に貢献しているという感覚があなたを充実させてくれるでしょう。
「丁寧な暮らし」を続ける方法は?
「丁寧な暮らし」は続けてこそ意味があるもの。暮らしには終わりがありません。その暮らしに、しっかりと向き合うことこそが「丁寧な暮らし」につながります。では、続けるために助けになってくれることは?
1:ブログやInstagramを利用する
暮らしは人に見せるものではありませんが、静かに発表することで「張り合い」を持つことができます。ブログやInstagramはそんなときにいいですね。毎日のティータイムや、お気に入りの花などを写真に撮ってアップして。自分で眺めるだけでも嬉しい気持ちになると思います。
2:ルールを決めない
「丁寧な暮らし」はあくまでも自分を心地よくするためのものです。負荷をかけるようなルールづくりはそもそもやめておきましょう。花を飾ろうと決めたからといって、絶対に毎日飾らなくてもいいのです。気がついたとき、したいと思ったときに、自分のペースで楽しめばいいのです。
「丁寧な暮らし」に疲れたらどうしたらいい?
「丁寧な暮らし」に疲れたら、素直に休憩をしましょう。無理をする「丁寧な暮らし」は、本物とはいえません。雑誌に載っているようなシーンがなくても構いません。自分のために時間をゆっくり使うことに意識を傾けましょう。
最後に
コロナ禍での暮らしの見直しによって、さらに注目を集めた「丁寧な暮らし」。今まで“外”に向けていた目を、自分に向けるいい機会になったという人もあります。
繰り返しになりますが、「丁寧な暮らし」は自分の心地よさを求める暮らし方のこと。自分の好きなこと、心地よいことを知り、それを深めていきましょうね。
自分の軸がしっかりすることで、あらためて“外”に目を向けたとき、世界が違って見えるかもしれません。
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