わかっているようで、実はわかっていない!? お味噌汁の基本的なつくり方。マスターすれば、いつものお味噌汁が格段においしくなるはずです!
おいしいお味噌汁のつくり方の基本
お味噌汁の要は、だしと味噌を溶くタイミング。このふたつを押さえて、極上のお味噌汁をつくりましょ!
【用意するもの】(4人分)
・味噌
・昆布&かつお節or煮干し
・水
・お好みの具
・鍋
・濾こし器
・ボウル
・お玉
・菜箸
まずはだしをとる
【昆布&かつお節の場合】
昆布は7cm四方程度の大きさのものに繊維を断ち切るように切り込みを入れておく。かつお節は片手でつかめる量(約20〜30g)を用意する。だしを4カップ分とるなら、水は多めに5カップ分必要。
1昆布を水につける
▲鍋に水を入れ、昆布を入れて30分程度置いてから、中火にかける。沸騰直前に昆布をとり出す。
2かつお節を入れる
▲昆布をとり出した鍋にかつお節を入れ、そのまま中火で加熱。再沸騰したら火を止めて、かつお節が沈むまで待つ。
3だしを濾す
▲ボウルと濾し器を重ね、2の鍋の中身を空け、だしを濾す。かつお節を絞って濾すと渋みが出るので絞らないこと。
【煮干しの場合】
煮干し30〜40gの頭を取って身を分けて内臓をとり除いておく。だしを4カップ分とる場合は、水を5カップ用意しておく。昆布&かつお節より、香りや味が強く、コクがあるのが特徴です。
1.煮干しを水につける
▲鍋に水を張り、内臓をとった煮干しを入れる。できればひと晩、時間がない場合は30分程度そのまま置いておく。
2.煮干しを煮る
▲1の鍋を中火にかけ、5分ほど煮る。アクが出てきたらすくっておく。アクを取らないと味にえぐみが出る。
3.だしを濾す
▲ボウルと濾し器を重ね、そこに2の鍋の中身を注ぎ込み、だしをしっかりと濾す。
★顆粒だしでつくる場合、味噌を溶く直前に入れると風味がより生きます!!
お味噌汁をつくる
4.だしを火にかける
▲だし3½カップ分を鍋に入れて火にかける。お好みの具をお味噌汁に適した、火の通りやすい大きさに切っておく。
5.鍋に具を入れる
▲だしが温まったところで、火が通りにくい具から順に加えて煮立たせる。根菜の場合は、だしを火にかける段階で一緒に入れて煮始める。香味野菜のような香りを楽しむ具は、香りを活かすため、最後に入れて、あまり煮ないようにするのがポイント。
6.味噌を溶いて火を止める
▲お玉に味噌大さじ3を取り、菜箸で溶き入れて、沸騰直前に火を止める。味噌を入れてから沸騰させると味噌の風味が落ちてしまう。
完成!
【お味噌汁がもっとおいしくなるQ&A】
Q.1 お味噌汁の適温はどれくらい?
A.1 少し熱いと感じる80℃前後がおいしくいただける温度
沸騰直後のような熱さだと風味が飛んでしまいます。また、ぬるかったり、冷めていると塩味が強くなって、味噌やだしの本来の味が損なわれてしまいます。
Q.2 味噌をおいしく食べられる賞味期間は?
A.2 塩分濃度によって違うが、3~12か月が賞味期間
塩分濃度がやや低く、麹の使用量が多い甘みそで3~6か月。塩分が高めの辛口味噌なら3~12か月が目安。塩分濃度の高い味噌は基本的に腐ることはありません。
Q.3 お味噌の上手な保存方法は?
A.3 空気に触れないようにして冷蔵庫で保管
一度開封したみそは、できるだけ空気に触れないように表面にラップをして、冷蔵庫もしくは冷凍庫保管が◎。基本的には、室温で保存しても、腐敗はしません。
Q.4 貝を具にするときはだしをとるべき?
A.4 あさりやしじみが具なら、貝からうまみが出るのでだしとりは不要
砂抜きした貝と水を鍋に入れて中火にかける。沸騰させないように注意しながら、口が開いたところで火を止め、味噌を溶いたら、貝の味噌汁の完成です。
Q.5 だしをとるにはどんな水が適していますか?
A.5 昆布も煮干しもかつお節も軟水が適しています
日本の水は軟水なので、水道水で充分おいしくだしがとれます。硬水はうまみ成分が溶け出しにくく、アクが出やすいので、ミネラルウォーターを使うときは注意して。
2014年AneCan3月号「食の基本! ご飯とお味噌汁は永遠なり」より。
本誌掲載時スタッフ:撮影/金子吉輝 フードスタイリスト/岩木みさき 構成/幸山梨奈
再構成:しごとなでしこ編集部
初出:しごとなでしこ