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2024.02.13

老害とは違う?「晩節を汚す」の正しい意味や語源・使い方・類語や対義語についてまとめ

「晩節を汚す」という言葉を、有名スポーツ選手や政治家の会見で耳にした事はありませんか? 中には「老害」というニュアンスで聞いたことがあるかもしれません。本記事では、「晩節を汚す」の意味や使い方、類語、対義語などについて解説します。

ことわざ(慣用句)「晩節を汚す」の意味と語源とは?

(c)Shutterstock.com

「晩節を汚す」の意味を正しく理解するために、その意味やどんな人に対して使われることが多い言葉なのか、紐解いていきましょう。

晩節を汚すの意味と語源

「晩節を汚す(ばんせつをけがす)」とは、「今まで評判の良かった人が、人生の終盤で過ちを犯して、評判を落とすこと」。言葉の意味を詳しく見ていくと、「晩節」の語源は、中国語で晩年期を意味する言葉。「暮れ方」を意味する「晩」と「節操」という意味の「節」からきています。「汚す」は、「恥ずべき行為などをして名誉や誇りを傷つけること」(小学館『デジタル大辞泉』より)という意味。

また、「汚す(けがす)」は「よごす」とも読みますよね。「けがす」と読む場合は、名誉や評判といった目に見えないものを傷つける時に使い、「よごす」と読む場合は、目に見える「汚れ」を表すことが多いです。

「晩節を汚す」はどんな人に使う言葉?

「晩節」とは、人生の終盤を表す言葉ですが、老年期の人のみに使われる表現ではありません。この場合の「晩節」は、「物事の終わりのほう」や「キャリアの最後のほう」というニュアンスも含んでいます。

そこに汚すが加わった「晩節を汚す」は、名誉からの失墜を表す言葉。有名人や有名企業の社長、スポーツ選手や政治家、企業の会長や取締役といった、社会的に成功している人に対して使われることが多い言葉で、一般の人に対して使われることはあまりありませんよね。

「晩節を汚す」を英語では何という?

「晩節を汚す」は「晩年期」という意味を持つ「twilight years」、そして「汚す」という意味の「tarnish」を使って表すことができますよ。

・「tarnish one’s twilight years」(晩節を汚す)

晩節を汚してしまう人の傾向や特徴は?

老年期に問題を起こしてしまったり、何かと部下や後輩を抑圧する人の行動は「老害」と揶揄されることがありますよね。老年期に「老害」認定されてしまう人に、共通した傾向はあるのでしょうか?

プライドが高い

プライドが高い人は、自分が間違っていても非を認められなかったり、自分が傷つくことを恐れるあまり、攻撃的になることもあります。また、身の丈以上の見栄をはってしまいがち。思わぬトラブルに巻き込まれる可能性も高くなります。

時代の変化に対応できない

時代の変化と共に、世の中の常識も変化していきます。昔は当たり前だったことでも、今では通用しないこともありますよね。それに対応できずにいると、問題を引き起こす原因になりかねません。

欲が深い

お金や権力に執着しすぎると、視野が狭くなり、冷静な判断ができにくくなります。そのことから、思わぬ落とし穴にハマってしまう人も少なくありません。

「晩節を汚す」の使い方を例文でチェック

(c)Shutterstock.com

「晩節を汚す」を使うシーンは、主に、「相手を非難するシーン」と「自分を戒める時」に分けられます。実際どのように使うのか、例文でチェックしていきましょう。

「国民から支持されていた政治家なのに、不正をはたらき、晩節を汚した」

「今まで信頼していたのに残念だ」というニュアンスを含めて、不正をした政治家を批判する時の言い回しです。

「引退を控えたメダリストが、ドーピングで失格となり、晩節を汚した」

ここでいう「晩節」とは、「アスリート人生の最後のほう」という意味合いです。

「晩節を汚さない為には、引き際が肝心だ」

「引き際」とは、「今までいた地位や立場から身を退ける時期」のこと。この表現は、「引退の時期を見極めて、晩節を汚さないようにする」というニュアンスのフレーズ。自分を戒める言葉として使うことができますよ。

「晩節を汚す」の類語にはどのようなものがある?

「名誉や評判を落とす」という意味の言葉は「晩節を汚す」だけではありません。近いニュアンスの言葉を紹介します。

「没落」

「没落」とは、「栄えていたものが衰えること」(小学館『デジタル大辞泉』より)。一般的には、身分や住む場所に対して使われる言葉。

(例)昔、あの家は栄華を誇ったが、家業の失敗で今はすっかり没落してしまった。

「失脚(しっきゃく)」

「失脚」は、「計略にかけられたり失敗をして、身分やポジションを失ってしまうこと」

(例)彼は、たった一言の失言で大臣の座から失脚した。

「失墜(しっつい)」

「失墜」は、「名誉や権威などを失うこと」。「墜」には「落ちる」という意味があります。よって、「物を落として失くす」というニュアンスも含んでいますが、主に、信頼や権威、立場に対して使われる表現です。

(例)○○がはたらいた不正のせいで、会社の信頼は失墜した。

「名声が地に落ちる」

「名声」は、「名誉があり評判がいいこと」。「地に落ちる」とは、「かつては盛んだったことが衰えること」。よって、「名声が地に落ちる」は、「名誉や評判が衰退する」という意味の言葉です。

(例)昔に比べると、会社の名声も地に落ちたものだ。

「晩節を汚す」の対義語にはどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

続いて「晩節を汚す」の反対の意味、「素晴らしい終わり方」という意味を持つ慣用句をご紹介します。自分に対して使われるなら、できればこちらの慣用句の方がいいですよね。

「立つ鳥跡を濁さず」

「立ち去る者は、あとが見苦しくないようにするべきであるということ。(小学館『デジタル大辞泉』より)」引退する人やキャリアの引き際を、「立つ鳥」に例えた表現です。

「有終の美を飾る」

「有終」とは、「物事の終わりを全うすること」。「有終の美を飾る」とは、「物事の最後を良い結果で締めくくる」という意味。「美しい終わり方」というニュアンスで使われます。

「花道を飾る」

この言葉の語源は、歌舞伎の「花道」。最後に華々しい活躍や成功を収め、惜しまれつつ引退をする様子を表しています。

最後に

上司や取引先と時事ニュースや噂話などを話す際に、「晩節を汚す」というワードが出てくるかもしれません。そんな時に、「晩節を汚す」の意味や使い方を正しく理解していると、臆することなく会話に参加することができますよ。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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