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2023.05.28

ビジネスマンなら知っておきたい「ブリーフィング」の意味とは? 業界ごとの異なる使い方や類語・対義語についても解説

ビジネスシーンで使われる「ブリーフィング」という言葉を聞いたことはありますか? 意味を知っているようで知らなかったり、どのように使えば良いのかわからないという人もいるかもしれません。本記事では「ブリーフィング」の意味や使い方、類語表現などについて解説します。

航空や医療など業界ごとに異なる「ブリーフィング」の意味とは?

ブリーフィング
(c)Shutterstock.com

ビジネスシーンで使われる「ブリーフィング」の正しい意味や使い方をご存知でしょうか? 正しく理解していないと「ブリーフィング」と聞いても何をするのかわからないですよね。

「ブリーフィング」とはどんな事を指すのか、また業界ごとの「ブリーフィング」の意味も説明していきます。

「ブリーフィング」の意味

「ブリーフィング」は英語で「briefing」です。

「brief」は「簡潔な・短時間の」「要約する」という意味。「briefing」は「簡単な報告」「事前説明」「手短な状況説明」の事をいいます。

本来「ブリーフィング」は軍事用語。空軍が活動する前に行う、司令などの確認を意味します。そこから航空業界のパイロットも「ブリーフィング」という言葉を使うようになり、現在では様々な業界でも使われています。

ビジネスシーンでは多くが「簡単な打ち合わせ」といった意味で使われていますが、簡単では終わらない会議なども「ブリーフィング」ということもあります。

各業界ごとの「ブリーフィング」の意味

パイロット
(C)Shutterstock.com

それでは、各業界ごとの「ブリーフィング」にはどういった意味があるのか、具体的にみていきましょう。

航空業界

フライト前に乗務員全員で行う打ち合わせのこと。航路上の天候や緊急時の対応、サービス内容などを共有する為に行われます。また、機長や副操縦士らが行うフライトに関する打ち合わせを「ディスパッチブリーフィング」、キャビンアテンダント同士が行う打ち合わせを「プレブリーフィング」といいます。

医療用語

医療現場では、患者の状態や治療内容などスタッフ間で共有するための打ち合わせの事。医師や看護師の始業前や交代時、手術前などに行われます。「ブリーフィング」は「簡単な」というニュアンスを含んでいますが、医療現場では人命に関わる為「簡単な打ち合わせ」という意味ではありません。

建築用語

建築用語での「ブリーフィング」とは、企画や設計段階で、発注者の要求や目的、条件や制約などを明らかにする事前打ち合わせの事をいいます。

政治用語

政治の世界には「インテリジェンスブリーフィング」という言葉があります。「インテリジェンス」には「諜報」という意味があり、「インテリジェンスブリーフィング」は「諜報機関から国際情勢などの情報を得る事」を意味しています。

「ブリーフィング」の使い方を例文でチェック

会社で会議をする女性
(C)Shutterstock.com

一般的なビジネスシーンでは「ブリーフィング」をどのように使うのか、例文を紹介していきます。

1:「チームのメンバーが共通認識を得る為に、頻繁にブリーフィングをするようにしましょう」

「ブリーフィング」を促す際のフレーズ。チームワークを高める為に情報を共有し、共通認識を得ることが「ブリーフィング」をする目的のひとつです。

2:「実際の業務に入る前に、新入社員に対してブリーフィングを行います」

「ブリーフィング」には「レクチャー」というニュアンスも含まれています。新入社員に対して、業務内容や概要を説明する時にも「ブリーフィング」を使うことができます。

3:「明日の朝一番で、ブリーフィングのお時間をいただけますでしょうか?」

「ブリーフィングの時間を設けてください」と、上司や目上の方に依頼する時に使えるフレーズ。朝の少しの時間で簡単な打ち合わせを行いたい時などにも使うことができます。

「ブリーフィング」の類語にはどのようなものがある?

ブリーフィング
(C)Shutterstock.com

「ブリーフィング」という言葉が周囲にあまり定着していない場合に、言い換えることができる類語表現を紹介します。

「事前レクチャー」

「レクチャー」とは、「講義」や「要旨を説明する」という意味。「事前レクチャー」は、「業務を行う為にする説明」や「業務の前に行う講習会」という意味で使われます。

「事情説明」

「事情説明」は「今、物事がどういう状況か」「どういう変化が起きているか」などの、詳しい状態や経緯を伝えることをいいます。

「背景説明」

「背景」を辞書で調べると「物事の背後にある事情」「裏から支える勢力」(小学館『デジタル大辞泉』より)のこと。ビジネスシーンにおいて「背景説明」は、「起きている物事の原因や経緯を分析し伝える」という意味で使われています。

「ブリーフィング」の対義語にはどのようなものがある?

「ブリーフィング」の反対、つまり「物事の後にする報告」という意味の言葉を紹介します。

「デブリーフィング」

「デブリーフィング」とは、業務が完了した後に行われる情報共有や結果報告のこと。事後報告といったニュアンスで使われます。

「ブリーフィング」と同じで元は軍事用語。作戦などを実行した後に、上官や司令官に内容や結果を報告する事を指します。

また医療用語としての「デブリーフィング」は、災害などでトラウマを抱えた人達に対して行われる心理療法の事。「心理的デブリーフィング」とも呼ばれます。

ビジネスシーンにおける「ブリーフィング」

「ブリーフィング」を使ったビジネス用語

ビジネスシーンでは、日常会話の他にもビジネス用語として「ブリーフィング」という言葉が使われることもあります。「ブリーフィング」を使ったビジネス用語をふたつ紹介します。

エレベーターブリーフィング

忙しい上司など、なかなか時間を作って打ち合わせが出来ない人とエレベーターの中で行う短時間の打ち合わせの事。エレベーターでの移動時間は長くて数分。その間に要点をかいつまんで話さなくてはなりません。

ブリーフィングシート

物事の流れや内容を簡潔に説明した用紙の事。一般的には、会議において内容をわかりやすくする目的で出席者に配られます。

「カンファレンス」や「ミーティング」との違い

ビジネスでは「カンファレンス」や「ミーティング」など似た言葉もあります。これらには「会合」や「会議」といった共通のニュアンスが含まれていますが、会合の時間や規模に違いがみられます。

カンファレンス

「会議」「協議会」「会合」のこと。学会や発表会などの大規模な集まりにも使う表現です。

ミーティング

「比較的少人数で行われる集会や会合」を表す言葉。議題に対して意見を出し合い、物事を決めていく目的で開かれる会合に使われます。

最後に

ビジネスシーンで「簡単な打ち合わせ」という意味で使われる言葉「ブリーフィング」。もしチーム内が「バラバラだなあ」と感じたら、「ブリーフィング」を行うのはいかがでしょうか。共通認識を持つ事で、よりチームワークが高まることが期待できますよ。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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