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「繊細」の意味
そもそも繊細とは「ものの形が細くて小さいこと、ほっそりとしていて優美な様子」のことをいいます。「繊細な柄の工芸品」などというように使います。
このことから、人を形容する際にも用いられ、「感情や感覚が敏感な人、感じやすい人」のことを「繊細」な人といいます。
【繊細(せんさい)】
[名・形動]
(1)ほそく小さいこと。ほっそりとして優美なこと。また、そのさま。「―な指」
(2)感情などがこまやかなこと。また、そのさま。デリケート。「―な感覚」「―な神経」
(小学館 デジタル大辞泉 より)
「繊細」の類義語・対義語
「繊細」に似た言葉としては
・ナイーブ
・デリケート
・センシティブ
・細かい
などが挙げられます。逆に、反対の意味を持つ言葉には
・図太い
・がさつ
・大雑把
などがあります。
「繊細な人」の特徴・行動
「HSP」という言葉を知っていますか?「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字をとったもので、とても感受性が強く、敏感な気質を生まれつき持っている人のことをいいます。最近では、このHSPに焦点を当てた書籍が発刊されたり、タレントが自身をHSPだと言ったりして注目されています。
さて、HSPまでいかないにしても、「わたしって気疲れが多い気がする」と悩んでいる人は少なくありません。「繊細」な人の特徴を見ていきましょう。
ネガティブ思考になりがち
「繊細な人」は、心配性になってしまうことから、ネガティブに考えがちです。何をするにしても「こんなことして叱られないかな」「ミスにつながるかもしれない」などと、悪い方向にばかり考えてしまいます。
優柔不断
あれこれ思い悩むので、優柔不断という傾向も。優柔不断というよりは、選択できない、というほうが正しいかもしれません。何をするにも「あっちのほうが安全かも」「こっちのほうがうまくいくかも」と考えてばかりで決められず、話が進まないことがあります。
感受性が豊か
「繊細な人」は感受性が強く、喜びや悲しみを人より強く感じる傾向があります。ドラマを見ても、本を読んでも、音楽を聴いても、それらに感情移入しやすく、感動します。「繊細な人」は、涙もろい人も多いようです。
アートの才能がある
「繊細な人」は感受性が強いことから、芸術的な才能のある人も多いようです。感情のひだが細かいので、表現することが意表をついていたり、人の心の奥底に響いたりするのです。
「繊細な人」がよく使う言葉・フレーズ
「繊細な人」は、決して無口ではありません。しかし、ネガティブな発言が多かったりします。「繊細な人」がよく使うフレーズを紹介しますので、チェックしてみてください。
「そうだね、わかる」
「繊細な人」は自分に自信がなかったり、自分の意見を言ってそれが問題になることを恐れるので、人に同調する傾向があります。なので、何を言っても「そうだよね」「わかる、わかる」の返事が多くなりがちです。
「かわいそうに…」
感情移入しやすいシチュエーションに「かわいそう」なシーンがあります。「繊細な人」はすぐに感情移入するので、なにかにつけて「あれって、かわいそうじゃない?」「かわいそうだから、手伝ってあげなきゃ」などというのです。周囲から見ると「かわいそう?」とちょっと違和感を覚えることも。
「ごめんね」
「ありがとう」といえばいいところも、「繊細な人」はすぐに「ごめんね」と言いがちです。例えば、彼が荷物を持ってくれたとしましょう。「ありがとう、助かったわ」でいいところでも、「ごめんね、重かったでしょう?」と申し訳なさそうにするのが「繊細な人」の特徴ともいえるでしょう。
「もう疲れた」
「繊細な人」は、物事によく気がつくことから、日々、気を遣って疲れています。ゆえに、「もう、疲れちゃった」と発言しがちに。周りから見ると「なんで?」というシーンでも、すぐに「疲れた」といったり、周囲はちょっとゲンナリしてしまうこともあるようです。
繊細な人の恋愛事情
「繊細な人」が恋愛をすると、面倒なことも。もしかしたら、彼に「ウザい…」と思われているかもしれまん。あなたの言動を確認してみましょう。
連絡がとてもマメ
「繊細な人」は、不安になりやすいことから、頻繁に連絡をとって安心しようとします。ひとりで出かけても、「今、電車に乗ったよ」「お店についたよ」「友達を待ってるんだ」と逐一連絡をしたり、相手からすると、「イチイチ教えてくれなくていいのに」と思われることもあります。
束縛がキツい
「繊細な人」は、付き合っていても、「冷めていないか」「ちゃんと好きでいてくれているか」を常に確認しておかないと気がすまない傾向があります。これが行き過ぎると、過剰な束縛につながることがあります。
一途
「繊細な人」は真面目な人が多く、恋愛においても真面目。一途に愛し続けます。細かいことまで気がつくので、身のまわりの世話までしっかり焼いてくれるでしょう。相手が求めている場合はいいのですが、度が過ぎると「ちょっと、そこまでは…」と相手を閉口させてしまうこともあります。
「繊細な人」から脱却するために
繊細であることは決して悪いことではないのですが、それで自分が疲れてしまうのなら、脱却したほうがいい場合もあります。そのためにはどうしたらいいのでしょうか。
自分を肯定するクセをつける
「繊細な人」は、自己評価が低いというのも特徴です。まずは、自己評価を上げましょう。自分ができること、成し遂げたことなどは素直に認めて、自分自身を褒めてあげて。「繊細な人」は元来、素直な人が多いので、やればすぐにできるでしょう。
ルーティーンを作る
何か不安を抱えやすい「繊細な人」。不安を抱えず、安心できるようにするために、「ルーティーン」を作ってみるといいでしょう。
例えば、水曜日には明るい色のスカートを履くとか、金曜日にはおいしい紅茶を飲むとか、ルーティーンは、自分が素敵だなと思うことでOK。楽しい、素敵だな、などを感じられる行為を繰り返すことで、安心感とともに自己肯定感もアップします。
SNSから離れる
「繊細な人」は他人のことを気にしてしまう傾向も。SNSで、人が何かをしているのを見ると、「自分もそうでないといけないのではないか」と悩んでしまうのです。そうであれば、SNSを見ないこと。知らなければ、悩むこともありません。自分の気に入ったものだけをアップし、それをたまに見返す程度にすれば、深く考えすぎてしまったり、落ち込むこともなくなります。
「ま、いっか」と言ってみる
何か不安に思ったとき、とりあえず「ま、いっか」と言ってみましょう。それだけで、これまでとはちょっと違った気持ちになれるはず。「ま、いっか」と放っておくばかりではよくありませんが、くよくよ考えても仕方がないこともあるのです。
悩んだらできることから対策を
あなたは「繊細な人」でしょうか。たとえ、繊細であってもあなたがそれで困っていなければ、気に病む必要はありません。もし、あなたが辛いと思うことがあれば、本記事を参考にしてみてください。
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