意外と知らない？おみくじの順位とは｜正しい意味や由来から、結び方・持ち帰る場合の保管方法についてもご紹介【専門家が解説】

おみくじで気になるのは、何と言っても吉凶ではないでしょうか。しかしたくさんの種類に分かれているため、どういった順位だったかを忘れてしまっている人も多いかもしれません。本記事では、下鴨神社京都学問所の新木直安研究員に教えていただいた一般的な順位や少し変わった吉凶のおみくじについて、ご紹介します。

【目次】
・「おみくじの順位」とは？意味も知ろう
・「おみくじの順位」が全てではない？
・おみくじの由来と正しい引き方
・おみくじを引いた後はどうするのが正解？
・おみくじの「待ち人」の意味について
・最後に

1 「おみくじの順位」とは？意味も知ろう
2 「おみくじの順位」が全てではない？
3 おみくじの由来と正しい引き方
4 おみくじを引いた後はどうするのが正解？
5 おみくじの「待ち人」の意味について
6 最後に

「おみくじの順位」とは？意味も知ろう

おみくじで気になるのは、何と言っても吉凶です。しかしたくさんの種類に分かれているため、どういった順位だったかを忘れてしまっている人も多いのではないでしょうか？そこで今回は、下鴨神社京都学問所の新木直安研究員に教えていただいた一般的な順位や少し変わった吉凶のおみくじについて、ご紹介します。

◆おみくじの順位とそれぞれの意味

一般的なおみくじの順番は、以下の通りです。

大吉＞吉＞中吉＞小吉＞末吉＞凶

「小吉」、「吉」、「末吉」の順位は神社によって多少異なることがあるので要注意です。

◆おみくじに吉も凶もない神社も

全国には、吉凶の判断が書かれていないおみくじもあります。東京都にある明治神宮のおみくじは、「大御心（おおみごころ）」と言い、吉凶が書かれていません。その代わりに、祀られている明治天皇・昭憲皇太后が詠まれた30首の和歌とその和歌の解説が書かれています。それぞれの歌を読んで、その意味合いを自分なりに受け止めることを促していますよ。

◆おみくじの種類が10種類以上ある神社も

おみくじの種類や順位は明確には統一されていません。中には、おみくじの種類が10種類以上ある神社も。例えば、東京の赤坂にある日枝神社は、12種類のおみくじの順番があります。そこでは「凶」が、凶・小凶・半凶・末凶・大凶と5つに分かれています。

他にも、京都府にある石清水八幡宮では、「平」や「未分」という吉凶があるおみくじを引くことができます。「平」は運気が安定している状態、「未分」はこれからの行動で、吉にも凶にもなるという状態を指すものです。

「おみくじの順位」が全てではない？

おみくじは吉凶だけが全てではありません。「大吉だったから、一年間ハッピーだ」「大凶だったから今年は最悪だ」と考えるのではなく、そこに書かれた内容をよく読みましょう。神様の言葉であるおみくじは、細部から対処法を学んだり、今後の指針にしたりすることが大切です。

おみくじの由来と正しい引き方

おみくじをより深く知るために、その由来や正しい引き方をご紹介します。

◆おみくじの由来

そもそもおみくじは何が由来となっているのでしょうか？おみくじの起源は、村や集落全体が、神様の意見を知るために行った「占い」です。古くは神様の声を聞くための手段だったものが、江戸時代ごろに、神様や仏様の教えを分かりやすく書いたおみくじへと変化していきました。次第にその内容にアドバイス的な性格が出てきて、今のようなおみくじのスタイルになったと言われています。

◆おみくじの正しい引き方

おみくじの正しい引き方には2つのポイントがあります。

まずは、お参りをした後で引くことです。神様に願い事や目標をきちんと伝えてからでないと、おみくじを通じて神様の意見を聞くことができません。

次に、叶えたい願いや目標を心に持ちながら引くことです。くじの入った箱は、力一杯振ったり、むやみにたくさん振ったりする必要はありません。願いを込めながらくじを引くことが大切です。

おみくじを引いた後はどうするのが正解？

「引いたおみくじは持ち帰るべき？それとも境内に結ぶべき？」と迷うという方も多いのではないでしょうか？それぞれの神社によってさまざまな見解があるため、実は「こうすればよい」という決まりはありません。そこでここでは、枝に結ぶ場合と持って帰る場合の2つを詳しくご紹介します。

◆おみくじを枝に結ぶ場合

おみくじを枝に結ぶという行いには、木が持っている生命力と自分の願いを結びつけるという意味が込められています。ただ、むやみに境内の木々に結びつけてしまうと木々を傷め、景観を乱してしまうことも…。「おみくじ結び所」が指定されている場合には、必ず指定された場所に結ぶようにしましょう。

ちなみに、結んでいる際に破れてしまっても、バチが当たることはありません。おみくじで大切なのは紙ではなく書かれている内容ですから。多少不格好でもそのまま結んで大丈夫です。結べないようなら、畳んで持ち帰って保管しましょう。

◆おみくじを持ち帰る場合や保管方法

年初めに引いたおみくじを持ち帰る場合、一年間は大切に保管しましょう。道に迷った時におみくじを読み返すことで、前へ進むあと押しをしてくれます。保管方法は、各自の自由です。カバンや財布に入れたり、机に保管したりするのが一般的でしょう。最近は、おみくじを入れて持ち歩くための、おみくじ入れも人気です。

おみくじの「待ち人」の意味について

おみくじにおける「待ち人」の項目が気になるという人も多いのではないでしょうか？「待ち人」は、恋愛や結婚相手に限らず、「自分の人生に大きな影響を与える人」全般を指します。自分の道を選ぶきっかけになる人であるため、同性でも、年下でも、はたまた家族でもあり得ます。“私の人生のキーパーソン”と捉えるとわかりやすいですね。