「小心者」の意味とは?
周りの人が簡単そうにやっていることが、自分にはできない。そんな自己嫌悪に陥ってしまったことはありませんか? 少しでも、自分に自信を持つ方法はあるのでしょうか?
まず、「小心者」とはどんな性格の人のことを言うのでしょうか?
◆「小心者」の意味
ひと言で言うと、気が小さい人のことを指す言葉です。些細なことも気にしてしまい、自分から能動的に動くことが苦手。気弱、臆病、怖がりなども、「小心者」と同じような意味として使われていますよね。大人にも子どもにも使いますが、人間以外にはあまり使いません。ペットには使う、という人もいるかもしれませんが…。
「小心者」という言葉は、一般的には褒め言葉ではありません。ネガティブなこととしてとらえられている言葉です。
「小心者」の対義語は?
「小心者」とは、「小心」な人のことを言います。この「小心」の対義語を挙げてみますね。
大胆
度胸があること。普通とは違ったことを思い切ってすること、という意味です。人の性質だけでなく、「大胆な発想だね」「大胆なデザイン」など、物事に対して使うこともありますね。
豪胆
肝が座っていること。困難なことにでも堂々と立ち向かうことという意味です。「豪胆な振る舞い」「彼の豪胆さには驚かされる」などというように使います。
放胆
きわめて大胆なさまを言い表す言葉です。「放胆な離れ業」などというように使いますが、ずば抜けて大胆である場合のみに使います。
ちなみに「放胆小心」という四字熟語があるのをご存知でしょうか。これは文章を書くときの注意点を示したもので、「はじめは大胆に、ある程度習熟が進んでからは細かな点に注意を払い、字句を練るとよい」という意味です。この場合の「小心」は「細かな点に注意を払って、字句をよく練る」という意味で、気が弱いという意味とは少し異なりますので注意が必要です。
「小心者」の英語表現は?
「小心者」を英語でいうと、「a timid person」となります。「timid」は臆病なという意味。ほかに、同じ臆病なという名詞として「coward」とも言うこともあるようです。
俗語もありますよ。「chicken」ですね。映画を観ていると出合うことがある、比較的よく知られたスラングで、「臆病者」という意味です。由来としては、「ひよこのように怖がりだから」という説や、「鶏肉の鳥肌と怖がりの鳥肌が一緒だから」という説などがあります。
「小心者」の特徴とは?
さて、あなたは「小心者」でしょうか? 以下に特徴を挙げてみますので、自分に当てはまるかどうか、冷静に当てはめてみてくださいね。たくさんの項目に当てはまれば当てはまるほど、「小心者度」が高いと言えるでしょう。
自分から人に話しかけるのが苦手
「小心者」の代表的な特徴です。自分から人に話しかけようとするだけで、心臓が口から出そうになったりしませんか?
大勢の人の前で話すのが嫌い
こちらも代表的な特徴。講演のような大きなステージはもちろん、小さな会議やグループミーティングなどでも、「できるだけ話したくない!」。心の中で早く終わらないかな…などと願い続けてきた経験、ありませんか?
人の間違いを正すことができない
「小心」な人は、細かなことにも気がつくので、人のミスや誤りに気づくことも多いのですが、それを正すことができません。
些細なミスをいつまでも気にする
誰にでも小さなミスはあるものですが、「小心者」はそれにとてもとらわれがち。ミスに一旦気づいてしまうと、「叱られる」「評価が下がる」「大きな問題につながる」… と悪い想像ばかりを膨らませてしまい、なかなか前に進めなくなってしまう傾向に。
プライドが高い
意外に思われたかもしれませんね。「小心」な人には、周囲の評価を気にするという特徴があります。みんなに評価されることを望むあまり、大胆な行動が取れなくなってしまう様子。
マイナス思考
何かイベントがあるときなどに、悪い要素ばかりを事前に思い浮かべて、無駄に心配するのも「小心者」の特徴。明日が大切な会議だと言えば「資料が足りないかもしれない」とか、イベントに行くと言えば「雨が降ったらどうしよう」とか、デートだと言えば「服装が気に入られないかもしれない」とか、あるかないかもわからないことを心配し続けてしまったり。
怒り出すと手が付けられない
「小心者」は普段、自分の心にフタをして暮らしていますから、そのフタがいざ外れてしまうと手が付けられません。一旦怒りだすと、周囲が驚くほどに人を罵倒したり、その場を立ち去ってしまったり…。周囲が唖然としていても、もう止まらないのです。
「小心者」を克服するためには?
いかがでしたか? あなたの小心者度はどの程度だったでしょうか? 7項目のうち、4つ以上当てはまった人は、「小心」が理由で困った経験もあるかもしれませんね。克服するための方法をいくつかご紹介するので、試してみてくださいね。
新しいことにチャレンジする
「小心者」は挑戦が苦手。でも、思い切ってそこを克服してみましょう。新しいことに挑戦するのです。興味のある分野の講座を受講したり、やったことのないスポーツに挑戦したり。誰でも最初は初心者。少しくらい失敗しても気になりませんし、元がゼロですから、成功体験も積み上げやすく、すべてが自信につながりますよ。
自分を褒めるクセをつける
少しくらいうまくいったくらいでは、自分を褒めたりしない「小心」な人。「みんなはもっと進んでるかもしれない」「この程度だと評価されないかも」と心配ばかりしています。それをやめてみましょう。周囲の評価は自分ではなんともなりませんが、自分で自分を褒めることはできますね。日記をつけるなどして、「今日は昨日より早くできた」「思いの外、喜んでもらえていたようだ」などと、プラスの評価を重ねてみてくださいね。
「小心」であることを長所にする
「小心」であることで、いちばんたいへんな思いをするのはあなた自身です。とはいえ、性格を変えるというのは一朝一夕にできることではありません。そこで、試してみて欲しいのが見方を変えること。「小心者」であることのメリットを考えてみましょう。
例えば、「些細なことにもよく気がつく」とか、「リスク回避が得意だ」とか。「小心者」であることを肯定的に受け容れることが自信につながっていくのです。
最後に
いかがでしたか? 「小心」を突然克服することは難しいですが、少しずつ自信を積み重ねていけば大丈夫!
また、あなたの周りに「小心者」さんはいませんか? もし、臆病で怖がってばかりいる人がいたら、ぜひ、たくさん褒めてあげてくださね!
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