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LIFESTYLE

2025.08.30

「十五夜」とは? その由来やお供え物・手遊び歌など知っておきたい重要事項を紹介

「十五夜」は子どもの頃からよく聞くとても有名な行事ですが、そういえばいつだっけ? どんなことするんだっけ…と、つい忘れがちなものです。本記事では、十五夜の由来からその日にやることまで、じっくり解説していきます。

十五夜とはいつ? “中秋の名月”に注目

夕暮れと満月、すすきのシルエット
(C)Adobe Stock

澄み切った夜空に浮かぶ綺麗な月を眺めながらの、お月見。とても素敵ですよね。秋は特に月が美しく見える季節ですから、毎年この時期を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

中でも「十五夜」は特別。ススキの飾りをしたり、お団子をお供えしたりして、綺麗な月を楽しみ、愛でる日です。しかし、意外と知られていないのが「十五夜」の由来や時期。果たしてススキやお団子に込められた意味とは何なのでしょうか? 「十五夜」について詳しく見てみましょう。

十五夜の日の由来

日本では、太古の昔から月を神聖視していたと言われています。月を愛でる週間は、縄文時代にもあったのだとか。

十五夜の月見が盛んになったのは、平安時代とされています。貞観年間(859~877年)に中国から伝わり、貴族の間に広まったとのこと。当時は月を見ながらお酒を酌み交わし、船の上で詩歌や管弦に親しむ風流なものだったようです。その際、貴族たちは空を見上げて月を眺めるのではなく、水面や盃の酒に映った月を愛でました。

庶民が十五夜を楽しむようになったのは江戸時代。十五夜のころはちょうど稲が育って、間もなく収穫という時期でした。貴族たちとは違い、庶民にとっての十五夜は、無事に稲を収穫できる喜びを分かち合い、感謝する日でもあったのです。

そのことから、十五夜は秋の収穫を喜び感謝する祭りとして今に至っています。月の満ち欠けの様子に農作物の収穫や先祖との繫がりを連想し、それぞれに感謝を意を込めて祈るようになったのです。

月の満ち欠け
(C)Adobe Stock

十五夜は毎月あるが、旧暦8月15日の「中秋の名月」は満月が美しい

十五夜とは、旧暦でいう毎月15日の夜のこと。月の満ち欠けは、おおよそ15日周期で新月から満月へ、そして再び新月へというサイクルで繰り返されています。

旧暦では、新月の日を毎月1日とし、満月の周期にあたる15日の夜を十五夜と呼んでいました。ですから、旧暦1月から12月まで毎月に十五夜はあります。

そのなかでも旧暦8月15日の満月はとりわけ美しく、「中秋の名月」と呼ばれています。現在では、一般的に「十五夜」というと「中秋の明月が見られる夜」を指すようになりました。新暦では9月中旬〜10月上旬にあたります。

2025年の十五夜

2024年の十五夜(中秋の名月)は、10月6日(月)です。なお十五夜というと決まって満月であると思われがちですが、「おおよそ」と先述したとおり、満月になる周期は14日~16日と変動しますので、必ずしもそうとは限りません。

では、満月の日を十五夜にすれば良いのでは? と思ってしまいますが、月のかたちは太陽との位置関係で決まります。そのため、満月のその瞬間が日本から見て満月でない場合もあり、なかなか判断が難しいのです。とはいえ、綺麗な月が見られる日であることには変わりないので、満月かどうかよりも当日の天気が気になるところです。

十五夜にすること

月見だんごとすすきと満月
(C)Adobe Stock

続いては、十五夜に行うことをご紹介します。今までお月見はしたことがない…という方も下記を参考に、ぜひ今年の十五夜を素敵な夜にしてくださいね。

ススキを飾って楽しむ

十五夜の日には決まって、ススキが飾られます。ススキは、月の神をお招きする「依り代(よりしろ)」として供えます。本来は稲穂が主流でしたが、この時期に稲穂が揃わなかったため、形が似ているススキが使われるようになったそうです。

また、古くからススキには魔除けの効果があると言われており、お月見の後に、お供えしていたススキを軒先につるしておくと、1年間病気をしないという言い伝えもあるようです。

月見団子を食べる

お月見と言えば、やはり月見団子ですよね。元々は、収穫された里芋などの芋類や豆類をお供えしていたとのこと。江戸時代の後期になると五穀豊穣の感謝を込めて、収穫したお米で作ったお団子もお供えするようになったそう。

形が月を表していると言われています。また当時、丸い形は縁起が良く、お団子を食べることによって健康や幸せを呼ぶとも考えられていたようです。

お供え物を食べる

十五夜のお供え物は、食べることによって神様との結び付きが強くなると考えられています。また地域によっては昔からの風習が今でも残っているところも。中でも有名なのが長崎県の五島の一部に伝わる「芋はまんだかな」というものです。

子どもたちが連れだって「芋はまんだかな~(まだですか)」と言いながら、近所のお家を訪ね歩くと、お菓子がもらえます。日本版ハロウィンのようなものですね。今のようにお菓子がなかった時代には、蒸した芋を配っていたそうです。

十五夜にまつわる童謡や手遊び歌を歌う

十五夜の歌といえば、『うさぎ』の童謡を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。江戸時代から歌い継がれてきており、現在では小学校3年生の音楽の表現教材に使われています。

『うさぎ』(作詞・作曲者不詳)

うさぎうさぎ

なに見てはねる

十五夜お月さま

見てはねる

十五夜にまつわる手遊び歌、『十五夜さんのもちつき』も有名です。おもちをつく役とこねる役のふたりが向かい合って遊ぶ手遊び歌です。本当のおもちつきをするように、ふたりの息を合わせて歌ってみましょう。

『十五夜さんのもちつき』(わらべうた)

十五夜さんのもちつきは

トーン トーン トッテッタ

トッテ トッテ トッテッタ

おっこねて おっこねて

おっこねおっこね おっこねて

とっついて とっついて

とっついとっつい とっついて

シャーン シャーン

シャンシャンシャン

トッテ トッテ トッテッタ

童謡や手遊び歌を交えることで、十五夜がますます楽しいものになりそうです。

いつもは歩きながらチラリと見る月。この機会にゆっくりと眺めてみよう

満月を見上げるうさぎ
(C)Adobe Stock

「十五夜お月様」とはよく言うものの、その歴史的背景や由来については、よく知らない人も多いかもしれません。ただ月を眺めるだけでなく、意味を知ることで「十五夜」が、より一層素敵な夜になるはずです。

今年の十五夜は、スマホやパソコン、テレビから離れて、月の明かりに目を向けてみるのはいかがでしょうか。少しの時間だけでも忙しい日々を忘れて、月を愛でましょう。

メイン・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock

Oggi編集部

「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。 Oggi.jp

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お詫びして訂正いたします。
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