おうちで出来るセルフチェックで自分のからだを見直そう！
「妊活を始めようと思っていたけれど、病院にいくタイミングがつかめない…」という方がいらっしゃいます。そんな方は、まずご自身のからだについて知るためにセルフチェックを行ってみてはいかがでしょうか？
今回は【子宮筋腫・子宮内膜症】に関して、あなたのからだに病気のリスクがないかみていきましょう。
◆子宮筋腫チェック
まずは、子宮筋層に発生する良性の腫瘍である【子宮筋腫】について、セルフチェックを行っていきましょう。子宮筋腫は腫瘍ができることにより、着床障害など不妊の原因になることもあります。
＜症状をチェック！＞
□ 最近、経血の量が増えた。
□ 生理痛がひどい。（鎮痛薬が効かないほどの痛みがある）
□ 頻尿・排尿困難など尿に関するトラブルがある。
□ 便秘気味である。
□ 生理の際に貧血・立ち眩みなどが起きることがある。
・これら5つ全てにあてはまったあなたは…
⇒重症である可能性があります。
一度産婦人科を受診し、検査を受けられることをおすすめします。検査の結果、重症と診断され、手術が必要となる場合もあります。
・これら3、4つにあてはまったあなたは…
⇒中等症の可能性があります。
子宮筋腫は良性の腫瘍ですが、子宮筋腫と思われていた病変に、まれに子宮肉腫という悪性の腫瘍が含まれていることがあるため、不安に思われる方は病院を受診されることをおすすめします。
・これら1、2つにあてはまったあなたは…
⇒比較的軽症ですが、子宮筋腫の可能性はあります。
軽症の場合は経過観察を行うことが多く、一部の症状がひどい場合にはそれぞれの症状を改善するために、投薬などを行います。
また、これらに全く当てはまらない無症状の女性が、子宮筋腫である可能性もあります。
◆子宮内膜症チェック
次は、子宮筋腫とともによく紹介されることの多い、【子宮内膜症】についてみていきましょう。子宮内膜症とは、本来子宮内腔にしか存在しないはずの子宮内膜が卵巣などほかの場所にできる病気です。
こちらも子宮筋腫同様良性の病気のため命にかかわることはほとんどありませんが、まれに不妊の原因となることがあります。
＜症状をチェック！＞
□ 生理痛が年々ひどくなってきた。（鎮痛剤を飲んでも痛みがおさまらない）
□ 排便時に、肛門の奥に痛みを感じる
□ 性交時に膣の奥の方に痛みを感じる
□ 生理の際に、吐き気やめまいがする
□ 妊活しているが、2年以上妊娠しない
・これら3～5つにあてはまったあなたは…
⇒子宮内膜症の可能性があります。
特に激しい生理痛を伴う方は要注意が必要です。生理痛だけでなく、経血の量が多い・不正出血が起こるなどが起こっている方はさらに子宮内膜症の可能性が高まりますので、一度産婦人科で検査を受けられてみてもいいかもしれません。
ご妊娠を希望される場合には、ホルモン剤の投薬によって子宮内膜を委縮させたり、月経を一時的に止めて病巣を休ませたりします。ご妊娠を希望されない場合には、子宮を全摘出するという選択肢もあります。
・これら1、2つにあてはまったあなたは…
⇒比較的軽症ですが、子宮内膜症の可能性はあります。
子宮内膜症には女性ホルモンが大きく関わりますので、生理がある年齢の女性であれば誰でもなる可能性があります。現在妊活中の方など、不安に思われる方は産婦人科で一度産婦人科で相談されることをおすすめします。
「まさか自分が」と言われる方もことの多い、子宮筋腫や子宮内膜症。
この機会にセルフチェックをしてご自身の病気のリスクについてチェックしてみてはいかがでしょうか？
TOP画像／(c)Shutterstock.com
医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。
東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。
監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの／あなたのための／今欲しい情報」を発信中。
