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2020.05.06

「梅雨」の定義や語源は? イメージする言葉・食べ物・事象もご紹介

梅雨といえば、何日も雨が続き、あまり好きではないという方も多いかもしれません。しかし、そんな梅雨を表現する季語が様々あったり、この時期ならではの食べ物や習慣、催しもあります。本記事では、梅雨の由来やこの時期ならでは食べ物などをご紹介します。

【目次】
梅雨の定義
梅雨の語源
梅雨といえば連想する「言葉」
梅雨といえば連想する「花」や「季語」は?
梅雨の時期に食べられる「食べ物」
梅雨といえばイメージするもの・暮らし編
梅雨といえばイメージするもの・自然編
最後に

梅雨の定義

(c)Shutterstock.com

何日も雨が続くことのある梅雨。あまり好きではない、という方も多いかもしれないですね。梅雨の時期に雨が降ると、「梅雨入りかな?」と思うのではないでしょうか。しかしながら、「梅雨の定義は?」と聞かれた場合にすぐに答えられますか?

実は梅雨の定義は、はっきりと決まっているわけではありません。相手は気象予報士でも正確に判断することのできない天気。「確実に毎年当てはまる」という定義が存在しないのです。

天気予報では「梅雨入り」と言っていたにも関わらず、実際には晴れの日が多くて梅雨っぽくない。そんな経験はないでしょうか? それは梅雨の時期に雨を降らせる「梅雨前線」の正確な動きが判断できないからです。現在、暫定的に決められている梅雨入り、梅雨明けの定義は以下であると言われています。

◆梅雨入り

前日までに晴天が2日以上続いた後、
「梅雨前線の影響により前日と本日が雨天である」
「翌日から1週間の天気予報が5日以上雨天、もしくは曇天である」

これらすべてが当てはまると天気予報で「梅雨入りしたとみられます」と発表がされます。

◆梅雨明け

雨天が2日以上続いた後、
「梅雨前線が北上する」
「前日と本日が晴天である」
「翌日以降の週間天気予報で5日以上晴天もしくは一部曇天がある」

これらすべてが当てはまると天気予報で「梅雨明けしたとみられます」と発表がされます。

梅雨の語源

(c)Shutterstock.com

梅雨という漢字は「つゆ」、「ばいう」と2種類の読み方があります。それでは梅雨という言葉はどこから来たのでしょうか? 実は「つゆ」と「ばいう」という読み方のできた時期が、異なります。先に生まれたのは「ばいう」。これは中国由来の言葉です。

中国由来ではあるものの、語源には2つの説があります。

◆語源1

1つはなんと、黴(カビ)が由来であるというもの。何日も雨が降り、湿気が高い状態が続くため、梅雨の時期は黴が生えやすいです。そのため、「黴が生えやすい時期に降る雨」から「黴雨(ばいう)」と呼ばれていました。

しかしながら、黴は語感がよくありません。そのため、同じ読みでこの季節に合う「梅」の文字を使うようになったという説が1つ目。

◆語源2

もう1つの説は、「梅の実が熟す頃に降る雨」から「梅雨(ばいう)」と呼ばれるようになったというもの。これは中国の長江周辺で呼ばれていたといわれています。

この「梅雨」という言葉は江戸時代に日本へ伝わりました。その頃から日本では「つゆ」と呼ばれるようになったのです。この「つゆ」という呼び方は「雨の露」や梅の実が熟して潰れる時期から「潰ゆ(つゆ)」など、それらの言葉から連想して呼ばれるようになりました。

梅雨といえば連想する「言葉」

(c)Shutterstock.com

◆梅雨を連想する言葉

梅雨を連想する言葉には、どのようなものがあるでしょうか。例えば湿気を表す「じめじめ」や雨が降る擬音語である「しとしと」。人によって様々な言葉が思い浮かぶかもしれませんね。

◆梅雨の季語や俳句

「五月雨(さみだれ)」も梅雨を連想する言葉として思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか? 五月雨はまさに梅雨や、その時期に降る長雨のことを指す言葉です。五月雨の示す「五月」は旧暦であるため、現在では六月のこと。確かにちょうど梅雨真っ盛りの時期ですね。

『五月雨を あつめて早し 最上川』

松尾芭蕉のこの俳句のように、五月雨は梅雨の季語としてよく用いられる言葉です。

梅雨といえば連想する「花」や「季語」は?

(c)Shutterstock.com

◆梅雨の時期に見られる花

ずっと雨が降っていると、気分が落ち込むこともありますよね。そんな気分を払拭できる、梅雨の時期に見ることのできる花は一体どのようなものがあるでしょうか。

梅雨の時期の花といえば、やはりアジサイを思い浮かべる人が多いと思います。色とりどりのアジサイが雨に濡れている姿は美しく、憂鬱な気分も吹き飛んでいきそうですね。

また水辺には、花菖蒲(はなしょうぶ)が咲いていることも。草丈も高く、華やかに咲くこの花は雨に濡れるととても風情があるので、ぜひ一度ご覧ください。

◆梅雨の季語

梅雨を連想する俳句では「五月雨」が季語に使われていましたね。実は五月雨以外にも梅雨の季語は多く存在します。

梅雨の晴れ間に見える星を表す「梅雨の星(つゆのほし)」や筍の時期に吹く東南の風である「筍梅雨(たけのこづゆ)」。旧暦の5月29日に降る雨を表現する「虎が雨(とらがあめ)」など。天気に関連する季語は多いです。もちろん、先程の「アジサイ」も梅雨の時期を表す季語の1つですよ。

梅雨の時期に食べられる「食べ物」

(c)Shutterstock.com

じめじめと不快な湿度が続く梅雨。美味しいものでも食べて気分を上げたい、という方も多いと思います。そんな時期にオススメなのは、さくらんぼです。

実はさくらんぼの旬は6月。ちょうど梅雨の時期と重なります。さくらんぼは雨に当たると実割れが起こり、風が吹くと落っこちる。そんなデリケートな果物です。そんなさくらんぼを農家の方が手塩にかけて育ててくれるおかげで、甘酸っぱいさくらんぼの味が幸せを運んでくれているんですよ。

同じく、この時期に旬を迎えるのが天然の車エビや鮎。特に鮎は6月が解禁日のため、様々な川で鮎釣りが行われます。鮎の串刺しを塩で食べるととてもおいしいですね。長い梅雨の晴れ間にちょっと足を延ばして、旬の魚介類を食べるのもお勧めです。

梅雨といえばイメージするもの・暮らし編

(c)Shutterstock.com

日々の暮らしの中で、あまり梅雨に良いイメージがないという人もいるのではないでしょうか。梅雨になると雨の影響から洗濯物が乾きにくくなったり、外に出るのが億劫になったりします。ヘアスタイルが崩れやすくなることも悩みの1つですよね。

しかしながら、梅雨だからこそできることもあります。家でゆっくり体を休めることはもちろん、家族で一緒にてるてる坊主を作って楽しむことも可能です。

また、梅雨に咲く色とりどりの花をリビングに飾れば暮らしを彩ることもできますね。

梅雨といえばイメージするもの・自然編

(c)Shutterstock.com

自然の中にも、梅雨でイメージできるものがあります。アジサイなどの花はもちろん、カタツムリやカエルなどは梅雨のような時期にしか見かけない印象がありますね。また、梅雨の晴れ間に見えることがある虹。運よく大きい虹を見かけると、気分が上がりますよね。

最後に

(c)Shutterstock.com

梅雨について理解できたでしょうか? 気象予報士でも正確に判断することは難しい梅雨。秋頃になってようやくその年の梅雨入りと梅雨明けがわかることもあるそうです。

長い期間だからこそ梅雨に対するイメージも数多く存在するのでしょうね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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