▶前回のレポート|男ウケする甘い洋服を着ないと、選ばれないなんてヘンだ!
ガチ婚活レポート1はこちら
お見合いで選ばれるためには、自分らしくない服を着なきゃいけないのか??問題
・結婚相談所編その1
・結婚相談所編その2
・結婚相談所編その3
・結婚相談所編その4
・結婚相談所編その5
前回、プロフィール写真撮影を明日に控え、着ていく洋服=いわゆるモテ服を1着も持っていないことに気づき、「そもそも、なぜお見合いで選ばれるために自分らしくない服を着なきゃいけないのか」とイラッとしながら所長にメールした私。
<Tが送ったメール>
所長、明日のプロフィール撮影ですが、着ていく服がありません。白くて女のコらしくて甘いテイストの服を持ってません。モテ服とか興味ないからです。いつもどおりの私で撮影をするのは、そんなにダメなんでしょうか。だって、結婚って【生活】でしょう? 一緒に暮らす相手に【ありのままの私】を見せなくてどうするんでしょうか。
<所長から返ってきたメール>
つべこべ言わずに必ず用意してきてください。
………短っ。モヤモヤしながらも、元来素直なので、「そこまで言うんならぴったりの服を完璧に、しかもできるだけ安く買っていこーじゃないの!」と逆に奮起した(単純)。
翌朝、開店と同時にZARAとH&Mをハシゴして、ほどよく体のラインが見える白いカットソーやブラウス、ネイビーのレーススカート、淡い水色のふんわりAラインスカート、9センチの華奢なヒールのベージュパンプス、ちっこいバッグ(携帯以外なんも入らねぇ)などを買い込んで(数パターン買ったから結果的に高くついた)、鼻息荒く所長のもとへ。
ヘア&メークさんにメークをしてもらったら(もちろん有料)、若い男性カメラマンがやってきた。買ったばかりのモテ服コーデをさっと見て
「お♡ この白いブラウス、かわいいじゃないっすか~。レースのスカートもいいっすね、清楚で♡」
とウキウキ語る。
「あの、今日の撮影、今着ているこの黒い服じゃダメですか?」
「え! だってこっちのほうが断然かわいいじゃないっすか!! せっかく写真撮るんなら、男目線でイイ♡ っていう服を着たほうが絶対いいっすよ~」
と軽~い返事。
「そうですよぉ、せっかく髪の毛もふわんわりと巻いたんだし、グロスもチークもピンクにしたし、そのカラスみたいな黒い服は合いませんよぉ」
とヘア&メークさん(年配女性)もニコニコ。
「だまされたと思って着てみなさい」
と所長に言われ、しぶしぶ着替えた。
着替えて鏡を見てみたら、あれれ……。
ヘンではない。悪くない(笑)。意外と似合うかも(調子にのんなって?)。
ほどよく体のラインを見せる白いブラウスはレースのスカートにイン。ってことはお腹をひっこめて歩かなきゃだし、ヒールの高い靴だといつもみたいなガツガツ大股歩きは無理。毛先をふんわり巻いた髪には、やっぱり小さめバッグがバランスいい。ふーん。へー。ほー。
カメラマンに言われるがまま、歩いたり笑ったり振り返ったりして撮影終了。すぐにデータがパソコンに転送され、カメラマンが楽しそうに写真を選んでいく。
「この笑顔、いいっすね♡」
と、彼が選ぶ写真はことごとく、私がかわいくない、イケてないと思う、自分が嫌いな表情ばかり! 笑いすぎていたり、目が小さかったり…。
文句を言おうとしたら、所長がぴしゃりと言った。
「プロに任せなさい。自分のことは自分がいちばんわかってないのよ。Tさんの魅力は笑顔なの。目がつぶれてようが、くしゃっとしてようが、二重あごだろうが、笑っている顔がかわいいの。初対面の男性がかわいいって言うんだから間違いないでしょ、信じて任せなさい。
それとあなた、【結婚は生活だから、ありのままを相手に見せないと】って言ってたわよね?
そのセリフを、Tさん、あなたが言うなんて、
100億光年、早いわっ!!!!!
婚活市場において、ありのままで勝負できるのは20代、しかも20代前半まで。なぜなら、若さは婚活市場では最大の武器ですから。少なくとも今、この日本においてはそれが現実です。
ぶっちゃけ、40代がありのままで勝負したいなんて、おこがましいったらありゃしない。
ありのままで生きてきたから、今、独身なわけでしょう?
結婚するために、ここへ来たんですよね? そのためには、まず、相手とお見合いしないといけませんよね? そのためには、まず<会う>ための努力をしないといけませんよね? そのためには、<この女性に会ってみたい>と思われなきゃダメですよね? ならば、少なくとも、一般の男性が「かわいい」「会ってみたい」と思う女性像に近づかないとダメですよね? それがたとえ不本意でも、そんなのほんの一瞬でしょう?」
「会ってもらえないってのは、スタートラインにすら立ってないってことなんです」
がーんがーんがーん……。
【本気婚活メモ】
・ありのままで勝負できるのは20代前半まで。
・ありのままで生きてきた結果、今41歳、独身であることを知れ
・スタートラインに立つ=お見合いをするためには、男性に会いたいと思ってもらわないとダメ。つまりそれが不本意だろうとなんだろうと、男性に迎合する必要がある。
・ たかが衣装、されど衣装
▶ガチ婚活レポート28へつづく
プロフィールイラスト/小池アミイゴ
初出:しごとなでしこ
エディターT
仕事も遊びも忙しく、40歳までシングルを謳歌。数々の女性誌で、お見合いパーティや合コンなど、婚活企画を担当するも成果はナシ。しかしこのたび、本気の行動でついに結果が出ました(びっくり)。いくつになっても、好きな相手と結婚できるんだなぁ〜と実感中です。