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「お気遣いいただきありがとうございます」の意味とニュアンス
「お気遣いいただきありがとうございます」は、相手の配慮や心配、思いやりに対する感謝を伝える言葉です。
ニュアンスとしては、相手の“気持ち”にフォーカスしたお礼で、自分に向けてくれた気持ちをしっかりと受け取ったことを示します。
ややフォーマル寄りな言い回しですが、形式的というよりも心を込めたフレーズとして用いられています。
♦︎「お気遣いいただきありがとうございます」は二重敬語にあたる?
「お気遣いいただきありがとうございます」は、とても丁寧なフレーズ。そのため、二重敬語なのではないかと不安になりやすいのですが、結論を言うと二重敬語ではありません。
尊敬語である「お気遣い」に謙譲語である「いただく」がセットになっている正しい組み合わせで、安心して使える言葉です。
ビジネスシーンではどんな場面で使うべき? よくあるシーンは…

ビジネスシーンで「お気遣いいただきありがとうございます」がよく用いられる典型的な場面を解説しましょう。
♦︎体調を気遣ってもらったとき
アラサー世代は、責任ある立場になる時期。
体調を崩すとダイレクトに仕事に響きやすいことから、ビジネス上の相手から体調を気遣われたときには大人のマナーとして適切な返答をしたいところです。
たとえば、病み上がりで出社したときに「無理しないでくださいね」と声をかけられたならば「お気遣いいただきありがとうございます」と返すとスマートです。
♦︎納期やスケジュールを調整してもらったとき
ビジネス上のやり取りで相手からの気遣いを感じたときにも「お気遣いいただきありがとうございます」は適切です。
たとえば「今回は、期限を延ばしますね」と伝えてくれた取引先に対して「お気遣いいただきありがとうございます」と返すのは、スマートなコミュニケーションです。
♦︎クレーム対応後のフォロー
こちらがクレームを出している場面で、先方がクレーム処理をしてくれたうえでさらにフォローの言葉をかけてくれたときにも、相手の気遣いに感謝を伝えるのが適切です。
たとえば「ほかに、ご不安な点はありませんか?」と声をかけてくれた相手に対して「他にはありません。お気遣いいただきありがとうございます」と返せれば自然です。
【例文テンプレ付き】「お気遣いいただきありがとうございます」を言い換えるなら?

「お気遣いいただきありがとうございます」の言い換えには、いくつかのバリエーションがあります。
アラサーが使いやすい表現をまとめました。
♦︎ビジネスシーンでの万能な言い換えフレーズ
まずはここを押さえておけば大丈夫! といえる、万能な言い換え方です。
具体的な行動への感謝を伝えるなら…「ご配慮いただきありがとうございます」
〈例文〉
「納期をご調整いただき、誠にありがとうございます。ご配慮いただき感謝申し上げます」
相手の行動に対するお礼を伝えられる言い回し。仕事のメールでも使いやすく、一般的な表現です。
フォーマルな言い回しに変えたいなら…「ご高配を賜りありがとうございます」
〈例文〉
「平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます」
取引先や役職者など、自分より目上の相手に対して使う機会が多い言い回し。
日常的なメールではやや重いので、ここぞ! な場面で使いましょう。
♦︎気持ちの温度感を優先したいときの言い換えフレーズ
形式的な表現ではなく、気持ちの温度感を伝えることを優先したいときに使える言い換え方です。
相手の気持ちへの感謝を伝えるなら…「お心遣いありがとうございます」
〈例文〉
「温かいお心遣い、本当にありがとうございます」
「お気遣い」よりも感情を込めやすく、柔らかなニュアンスが強まる表現です。
さりげない気遣いに感謝を伝えるなら…「お気にかけていただき、ありがとうございます」
〈例文〉
「このたびは、お気にかけていただきありがとうございます」
控えめな印象を与えつつも相手との一定の距離感がキープできるので、ビジネス上でのやり取りにも使いやすいでしょう。
♦︎【番外編】親しい間柄の相手に同じニュアンスを伝える言い換えフレーズ
番外編として、親しい同僚や友人などに「お気遣いいただきありがとうございます」と同じニュアンスを伝えられる言い換え方もチェックしておきましょう。
「気にしてくれてありがとう」
「そこまで考えてくれて、感謝!」
堅苦しく考えずに、相手のしてくれたことや場面に応じて適切な言い回しを選ぶとスマートです◎。
「お気遣いいただきありがとうございます」には注意点もある

「お気遣いいただきありがとうございます」は丁寧な印象を与える便利なフレーズですが、使い方を間違えると人間関係に距離を感じさせる場合もあります。
アラサーが気をつけたいポイントをまとめました。
♦︎注意点:多用するとテンプレ感が出る
メールの締め言葉に固定するなど、多用するほどテンプレートのような印象を与えがち。
自動返信だと誤解をされないためにも「スケジュールをご調整いただき、ありがとうございます」のように、相手の行動に触れながら具体的なフレーズとして使うのが無難です。
もしもテンプレートに設定するとしても、状況に応じて削除するなどの調整を◎。
♦︎注意点:重ねすぎるとくどい
似た意味の言葉を重ねすぎると、日本語は一気にくどさを醸します。
かえって不自然な印象を強めるだけでなく、読みにくさにもつながるため気をつけましょう。
たとえば「このたびはご丁寧なお心遣いをいただき、お気遣いに感謝をさせていただきたくありがとうございます」などはNG。
敬語は足し算をすればいいという類のものではないので、場面に合う言葉を選んで使いましょう。
♦︎注意点:拒絶しているように受け取られることもある
意外かもしれませんが「お気遣いいただきありがとうございます」は、相手との会話をシャットアウトしているように誤解をされることもあるフレーズです。
たとえば、相手が「無理をしないでくださいね」と言ってくれた場面で、仏頂面で「お気遣いいただきありがとうございます」と返してしまうと、相手との会話を「もうこれで終わらせたい」「これ以上、踏み込んでこないで!」と主張しているようにも受け取られかねません。
「お気遣いいただきありがとうございます」を使う際には、表情や口調にも気を配って。
「お気遣いいただきありがとうございます」で好印象を狙って♡
「お気遣いいただきありがとうございます」は、基本的には万能なフレーズ。
ですが、多用や重ねすぎ、温度感のミスマッチなどから不可解な雰囲気を醸す場合もある点には、気をつけておきましょう。
丁寧な言葉は、言葉を込めてこそ相手に伝わるもの。
好印象を狙うならば、感じのいい使い方をマスターしたいですよね♡
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。



