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2025.06.30

「浩瀚な知識」「浩瀚な蔵書」ってどういう意味? 知性を表す言葉の使い方|『十二国記』との関連も紹介

「浩瀚(こうかん)」とは、広大なさまや、書物の数が非常に多いこと、書物の冊数や巻数が多いことをあらわす言葉です。この記事では、「浩瀚」の意味や使い方、成り立ち、中国語での意味、『十二国記』における使われ方を紹介します。

「浩瀚(こうかん)」という言葉には、静かで広がりのある響きがあります。あまり見慣れない語かもしれませんが、文章や書評の中で目にしたことがある人もいるかもしれませんね。

この記事では、「浩瀚」の意味や使いどころをたどりながら、言葉への親しみを少しずつ深めていきましょう。

「浩瀚」とは? 意味と読み方をわかりやすく解説

まずは、「浩瀚」の基本の読み方と意味を丁寧に整理していきます。

「浩瀚」の読み方と意味

「浩瀚」は「こうかん」と読みます。辞書では、次のように説明されています。

こう‐かん〔カウ‐〕【×浩×瀚】
[名・形動]
1 書物の多くあるさま。「―な蔵書」
2 書物の巻数やページ数の多いさま。「仏教に関する―な著述」

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「浩瀚」とは、広大なさまや、書物の数が非常に多いこと、書物の冊数や巻数が多いことをあらわす言葉です。「浩瀚」は、主に文章で使われる言葉ですよ。

書物
(c) Adobe Stock

「浩瀚な知識」「浩瀚な蔵書」など、どう使う?

重厚な響きがある「浩瀚」は、先述の通り、文章の中で使われることの多い言葉です。ここでは、その使い方を具体的な例文とともに紹介します。

「浩瀚な知識を持つ人物に出会った」

「浩瀚な知識」という表現は、単に物知りというよりも、幅広く深い理解を備えた人物に対して使われます。知識の広がりと奥行きの両方を感じさせる言い回しです。

「浩瀚な蔵書に没頭する時間が何よりの贅沢だ」

膨大な書物に囲まれながら過ごす時間の豊かさを、描写しています。本の世界に深く入り込むようなイメージが込められていますね。

「浩瀚」の成り立ちを知って、表現の奥行きを味わう

言葉の背景をたどることで、使い方への理解が少しずつ深まっていきます。「浩瀚」も、その一つかもしれません。ここでは、「浩瀚」という言葉の成り立ちを見ていきましょう。

「浩瀚」の成り立ちは?

「浩」は、水が広く大きく流れるさまを表します。一説には、高所から低所へ水が勢いよく流れ落ちる様子とも言われています。「瀚」は、限りなく広がるさまを意味します。こうした漢字の組み合わせから、「浩瀚」は広く深い、どこまでも広がるようなイメージを持つ表現になったと考えられています。

参考:『新選漢和辞典 Web版』(小学館)

湖
(c) Adobe Stock

「浩瀚」は中国語でどう使われている?

「浩瀚」は中国語では、「hàohàn」と発音する形容詞です。主に書き言葉として使われ、「広大である、多い・おびただしい」という意味を持ちます。

「浩瀚苍穹」とはどういう意味?

「浩瀚苍穹」の「苍穹(cāngqióng)」は、青空や大空、あるいは蒼穹(そうきゅう)と訳される名詞です。

「浩瀚苍穹」を直訳すると「広大な青空」や「果てしない大空」といった意味になります。詩や小説などで空の広さや壮大さを描きたいときに使われることが多いでしょう。

参考:『ポケットプログレッシブ中日辞典』(小学館)

『十二国記』における「浩瀚」の使われ方

「浩瀚」はファンタジー作品の中でも使われています。ここでは、『十二国記』と「浩瀚」との関係について触れていきましょう。

『十二国記』とは?

『十二国記』は、小野不由美(おの・ふゆみ)さんによる長編ファンタジー小説のシリーズです。1992年に第1作『月の影 影の海』が刊行されて以降、現在まで複数の物語が展開されています。

物語は、私たちが暮らす現実世界と、地図にない異世界「十二国」を行き来する構造で成り立っています。両世界のあいだは「蝕」と呼ばれる現象によってのみ行き来が可能です。

十二国の世界では、王は人為ではなく、天意を受けた麒麟という霊獣によって選ばれます。麒麟は「誓約」を交わすことで王を定め、その王が国を治めていきます。麒麟は王の補佐役でもありますが、王が道を誤れば麒麟の命に影響が及ぶという、厳かな関係にあります。

それぞれの国は、気候も制度も文化も異なり、民の暮らしぶりや政治の揺らぎもさまざまです。民の苦悩や王の葛藤、理想に向かう官吏の姿などが、細やかな筆致で描かれています。現実と地続きでありながら、どこか遠いこの世界に、多くの読者が引き込まれてきました。

読書する女性
(c) Adobe Stock

『十二国記』の登場人物・「浩瀚」

「浩瀚」は、小野不由美さんの小説『十二国記』シリーズに登場する人物の名前として使われています。『十二国記』での浩瀚は、物語の中でも高い人望と判断力を持った人物として描かれていますよ。

浩瀚は、政治的に混乱する国のなかで、権力に流されず、自分の信じる道を静かに貫いた人物です。例えば、差別されていた存在を軍の指導者に抜擢したり、命令に背いて罪のない女性たちを逃がしたりと、人の善悪を立場や身分ではなく、その心で見極めようとする一面が印象的です。

冷静で、信念を曲げず、そして部下や仲間を信じる姿勢は、多くの読者にとって印象深い存在となっています。『十二国記』を通じて語られる人物たちの中でも、浩瀚は「正しいとはなにか」を考えさせてくれるキャラクターの一人です。

最後に

「浩瀚」という言葉は、一見難しそうに感じますが、時間をかけて味わいたくなるような語だと感じられたのではないでしょうか。文章などで、さりげなく使ってみたくなる言葉ですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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