この記事のサマリー
・天職とは、天から授かった職業や、その人の天性に最も合う仕事を指す言葉の一つです。
・適職は適した仕事、天職は使命感や深い納得感を伴う仕事として使われる言葉です。
・天職は楽しいだけではなく、自分の強みを自然に生かしやすい職業を指します。
「今の仕事は、自分に合っているのだろうか」と考えたことはありませんか? 天職という言葉には、前向きで特別な響きがあります。しかし、使い方を誤ると、仕事への期待や思い込みが大きくなりすぎることも…。
適職との違いや英語表現、見つけ方のヒントを知ると、今の仕事やこれからの働き方を見つめる視点が、少し変わるかもしれません。この記事では「天職」について見ていきましょう。
「天職」の意味とは?
まずは「天職」という言葉の意味について、確認します。
意味
「天職」には、複数の意味があります。現在よく使われる意味は、天から授かった職業、またはその人の天性に最も合った職業です。そのほかに、天子が国家を統治する職務、遊女の等級の一つという意味もあります。
辞書では次のように説明されていますよ。
てん‐しょく【天職】
1 天から授かった職業。また、その人の天性に最も合った職業。「医を―と心得て励む」
2 天子が国家を統治する職務。
3 遊女の等級の一。大夫の次の位。天神。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
現在よく使われる「天職」は、「自分に合っている仕事」という意味に近い言葉です。ただし、単に働きやすい仕事や楽しい仕事というだけではなく、「自分の天性に合っている」「使命感を持って取り組める」と感じられる職業を指して使われます。
「適職」との違い
「適職」は、その人に適した職業を指す一般的な言い方です。
一方で「天職」は、その人の天性に合った職業、または天から授かったように感じられる職業を指します。どちらも「自分に合う仕事」という点では近い言葉ですが、「天職」は適性だけでなく、使命感を伴って使われることもあります。
参考:『使い方の分かる 類語例解辞典』(小学館)
英語表現は?
「天職」に近い英語表現には、“vocation”が挙げられます。
(例文)
・He found his vocation in teaching.(彼は教師の仕事に天職を見いだした。)
・I believed that my vocation was nursing.(私は看護師が自分の天職だと信じていた。)
参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)
「天職」の特徴
「天職」は、その人の天性に合った職業を指す言葉です。ただし、どの仕事を天職と感じるかは人によって異なります。ここでは、天職を考えるときの手がかりとして、自分に合う仕事を見つめ直すポイントを紹介します。

仕事が楽しい
天職は、その人の天性に合った職業を指す言葉です。そのため、仕事に取り組む中で「自分に合っている」「自然と力が出しやすい」と感じることは、天職を考える手がかりになります。
ただし、天職だからといって、いつも楽しい気持ちだけで働けるとは限りません。忙しさや責任の重さを感じる場面があっても、「自分の力を生かせている」「この仕事には自然と向き合える」と思えるなら、天性に合う仕事を考える手がかりになります。
楽しいかどうかだけで判断せず、自分の強みや関心と結びついているかを見ることが大切です。
時間を忘れて没頭できる
時間を忘れて取り組めることは、自分に合う仕事を考える手がかりになります。ただし、「好きなこと」だけが天職につながるとは限りません。得意なこと、周囲から評価されやすいこと、無理なく続けやすいことなども含めて、自分の天性に合う仕事を見つめることが大切です。
待遇に不満がない、気にならない
天職だと感じる仕事でも、待遇や労働時間に不満を持つことはあります。天職は「どんな条件でも我慢できる仕事」ではなく、その人の天性に合っていると感じられる職業を指す言葉です。やりがいや適性と、働く環境の良し悪しは分けて考えることが大切です。
自分に自信を持てる
天性に合う仕事では、自分の強みを生かしやすい場面があるかもしれません。ただし、天職だからといって、最初から自信を持てるとは限りません。経験を重ねる中で、自分に合う部分や伸ばしやすい力に気づくこともあります。
「天職」の見つけ方
世の中にはさまざまな仕事があります。その中から、自分にとっての「天職」をすぐに見つけるのは簡単ではありません。ここでは、天職診断などを参考にする際の注意点を確認します。

天職診断
天職診断は、自分に合う仕事を考えるきっかけとして使われることがあります。ただし、診断結果だけで天職が決まるわけではありません。
結果を参考にしながら、自分の得意なこと、苦になりにくい作業、働く上で大切にしたい条件を整理しましょう。
無料の診断や占い形式の診断を試す場合も、結果をそのまま結論にしないことが大切です。「自分にはこの職業しかない」と決めつけるのではなく、結果に出てきた仕事のどこに惹かれるのか、どのような働き方なら続けやすいのかを考える材料として受け止めましょう。
「天職」に関するFAQ
ここでは、「天職」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「天職」とはどんな意味ですか?
A. 「天職」は、天から授かった職業、またはその人の天性に最も合った職業を指す言葉です。日常では、「自分に深く合っていると感じられる仕事」という意味で使われることが多いでしょう。
Q2. 「天職」と「適職」はどう違いますか?
A. 「適職」は、その人に適した職業を指す一般的な言い方です。一方で「天職」は、天性に合っていることや、使命感を持って取り組める感覚を含んで使われることがあります。
Q3. 天職は、楽しい仕事のことですか?
A. 楽しさは一つの手がかりになりますが、楽しい仕事だけが天職とは限りません。自分の強みを生かしやすいこと、自然に向き合えること、納得感を持てることも大切な要素です。
最後に
天職は、特別な人だけが出会う遠いものではなく、自分の強みや関心と少しずつ向き合う中で見えてくるものかもしれません。今の仕事をすぐに答え合わせする必要はありません。焦らず、自分に合う働き方や大切にしたい条件を見つめていくことが、転職につながる仕事選びにつながります。
TOP・アイキャッチ画像/(c)Shutterstock.com



