塩野瑛久がネクタイスタイルで旅にでたら
さまざまな役を演じ分けることから、“カメレオン俳優”とも呼ばれる、塩野瑛久さんの連載。 毎回テーマを設けて魅せるファッションはもちろん、Oggiの読者世代でもある塩野さんが等身大に語るインタビューにもご注目ください!
【Theme#17ネクタイスタイル】

――今回挑戦していただいた、ネクタイスタイルはいかがでしたか?
普段、役でスーツを着ることが多いのでネクタイは慣れてはいるのですが、カジュアルなネクタイスタイルは今までしたことがなかったので新鮮に感じられました。ニュアンスカラーを掛け合わせた色合わせが柔らかい印象でかわいらしいスタイルだと思います。大きめのバッグも服に合っていたし、旅にもいいですよね。
そして、程よくリラックス感のあるパンツがまさに今の気分。「こういうスタイリングもありなんだな」と学びました。私服でも挑戦してみたいと思えたスタイルです。ただ、問題はシャツで…(苦笑)。シャツはアイロンをかけるのが面倒に思ってしまうから、僕にとっては私服で着るのが難しい。シワになりにくくて、ネクタイの似合う理想のシャツに早く巡りあえたらなと思っています。

――ファッションにマンネリを感じたときにどうやって変化をつけていますか?
僕はテイストをすべて変えちゃいます。ただ、あくまで僕の中の“好き”はずらしたくないので、大きくロゴが入ったデザインや柄ものは私服では選ばないと思います。だけど、きれいめスタイルだったのをヴィンテージスタイルに変えてみる、みたいな変化は好きです。アイテムで言うと帽子ですね。いろんな形の帽子を持っているので、方向性を変えたいときにベレー帽を入れてみたら新鮮に感じられることもありましたし、マンネリ回避したいときに頼りがちかもしれません。中でもこの夏はキャップを投入したいです。今までどちらかと言うと形がすっきりしたストリートっぽいキャップが好きで、シンプルでベーシックなデザインは避けてきましたが、最近はベーシックなタイプが密かに気になっているので試してみたいです。

――今回は東京を飛び出して、北海道ロケということにちなんで、旅行についての質問を用意しました。現地での予定は、事前に計画を立てていきたいタイプ?それとも現地で決めるタイプ?
事前に計画を立てるのは無理です(笑)。現地で決めるほうが僕には向いていますね。調べるのが本当に大変で…(笑)出口がないじゃないですか?ずっと調べちゃうから結局どうしたら正解かがわからなくなって、迷走します(苦笑)。

――真面目さゆえ、とことん調べようとしちゃうんですね。
そうなんですかね…。たとえば、その土地に詳しい人とか圧倒的に信頼している人が「ここに行け」とd言ってくれたら、それに従うの楽です。だから、旅行に行くとしたら、行きたいところが決まっている友達とのほうが相性はいいと思います。友達の行きたいところについて行ったら全力で楽しめちゃうタイプなので。
――グルメ、景色、買い物、など旅行では何を楽しみたいですか?
そのこだわりがないんです。だからこそなんでも楽しめちゃうのかもしれません。先ほどと被りますが「ここに行ったらこれだけは見とけ」と言われたら、「見ます!」って素直に見に行きます。だから、計画するのが好きな人だったら、とことん付き合うし、僕としてもありがたいです。

――そんな塩野さんが今行きたい場所をひとつあげるとしたら?
(しばらく考えて)海外の海。行ったことがないから、きれいな海を見に行きたいです。
――最近感動したことは?
小学校の同窓会に行きました。引っ越しで何度か転校していた中で、一番長く在籍していた学校なのですが、久々に会ったらみんな大人になって変わったけれどどこか面影があって。約20年ぶりに会ったみんなは、僕が想像していたとおりの30代って感じで、自分が子供に思えたんですよね。みんながそれぞれの人生を歩んでいるというのをすごく感じました。
――30代は結婚している人、キャリアを積んでいる人などライフスタイルもさまざまだと思いますが、どんな話をして盛り上がったんですか?
やっぱりそれぞれの仕事や職場、結婚の話がメインでしたね。途中で転校したし、誰も僕の連絡先なんて知らなかったんですよ。でも、当時の同級生の家と母親同士がいまだに連絡を取り合っていて、「同窓会をするから連絡を取りたい」と親を通じて聞かれて参加できることになりました。実は当日、「本当に行けるのかな?」というスケジュールだったのですが、なんとか行けてよかったです。

――20年ぶりに会うのは勇気が必要ではなかったですか?
自分が普段しない行動をすることで、転機が訪れるかもと思い、ちょっと頑張って参加しました。人生のうちで同窓会って何回もあることじゃないし、もしかしたら1回かもしれない。すごく重要視しているイベントではないけれど、参加しない選択をして、後々おじいちゃんになってから「行けばよかったな」と思う日が来る可能性だってある。いつもと同じ行動をしていたら、いつもと同じことしか起こらないけど、動いたら何かが起きるかもしれないし、何かと繋がるかもしれない。だから僕は選択を迫られたら、なるべくいつもの自分がしない行動をするようにしています。
ジャケット¥89,100(エイトン青山〈エイトン〉) シャツ¥26,400、ネクタイ¥13,200(ティーエスエス 代官山ストア〈ティーエスエス〉) パンツ¥73,700(シップス インフォメーションセンター〈アーチー〉) バッグ¥58,300(ガスヴァーナ〈ザッツ〉) シューズ¥34,100(ザ ライブラリー 表参道店〈ノヴェスタ×ザ ライブラリー〉)
【お問い合わせ先】
・エイトン青山 tel.03-6427-6335
・ガスヴァーナ tel.03-3464-0575
・ザ ライブラリー 表参道店 tel.03-3470-2151
・シップス インフォメーションセンター tel.0120-444-099
・ティーエスエス 代官山ストア tel.03-5939-8090
撮影/尾崎玲央(PEACE MONKEY/スチール&ムービー)スタイリスト/飯垣祥大 ヘア&メイク/山口恵理子 撮影協力/界 ポロト 構成/佐々木怜菜、岡野亜紀子

【撮影現場ビハインド♡〝しおらしい〟取材メモ】
・旅行先での予定の組み方の話で、「僕が行き先を決めるとなると、“近くにこれあるみたいだし、とりあえず行ってみる?”と近場で済ませようとしちゃいます(笑)。近さや行きやすさ重視で考えちゃうところがあって。“ここに行きたい!”という気持ちにはなかなかならないんですよね」となんとも効率派の塩野さんらしい回答でした。
・撮影中、建物や景色の素晴らしさに感動する塩野さんを筆頭に現場チームで撮影大会がスタート。大人たちがこぞって夢中で撮影する姿をこっそり撮って見せてくれた塩野さん。その写真を見て笑いに包まれるほっこり撮影現場でした。
・少しずつファッションの好みが変わってきているという塩野さん。最近は「浅めに被るニット帽も気になっています。今まではどちらかというと難しそうで苦手でしたが、年齢を重ねてきた今ならこういうスタイルも似合うかもと思えるようになりました。帽子だけで被るよりもサングラスやメガネと合わせていると、渋くてかっこいいなと思います」
俳優 塩野瑛久
しおの・あきひさ/1995年1月3日生まれ。東京都出身。【公式Instagram @akihisa_shiono_official】どんな難役も演じ分けることから“カメレオン俳優”と呼ばれる実力派俳優で、話題作に多数出演。2024年は大河ドラマ『光る君へ』で一条天皇を熱演し話題に。その他、ドラマ『無能の鷹』、『天狗の台所 Season2』、映画『チャチャ』、映画『八犬伝』、連続ドラマW『ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』等が放送・公開。2025年ドラマ「五十嵐夫妻は偽装他人」にてW主演。現在放送中のテレビ朝日系 金曜ナイトドラマ「魔物(마물)」に出演。ファッション好きとしても知られ、センスのよさから数々のファッションイベントに呼ばれる今、まさに旬の人。2024年1月より、Oggi.jpでファッション連載中! 2025年4月始まりのカレンダーが発売中。詳細はカレンダー公式X @akijikan_calをチェック!
撮影協力/界 ポロト
北海道の白老町・ポロト湖畔に構え、四季折々に色づく景色を堪能できる湯宿「界 ポロト」。
星野リゾートの温泉旅館ブランドの「界」にとって北海道初の宿として、「ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿」をコンセプトに誕生。アイヌ文化を尊重し、異なる民族との共生を体験できるような空間となっています。施設のどこにいてもポロト湖を身近に感じることができるのが魅力。
北海道白老郡白老町若草町1-1018-94
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiporoto/
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