塩野瑛久がタンクトップにカーディガンをゆるりと羽織ってホカンスしたら――
さまざまな役を演じ分けることから、“カメレオン俳優”とも呼ばれる、塩野瑛久さんの連載。 毎回テーマを設けて魅せるファッションはもちろん、Oggiの読者世代でもある塩野さんが等身大に語るインタビューにもご注目ください!

【Theme#18リラクシースタイル】
――タンクトップにカーディガンのリラクシーなスタイルに挑戦していただきましたが、いかがでしたか?
やわらかい色の掛け合わせがすごくよかったです。北海道ならではの白樺や壁の装飾などこのお部屋の雰囲気にも合っていて、リラックス感がいいですよね。普段、カジュアルな白コーデをすることもあまりないですし、連載ではまだお見せしていなかったテイストなので読者の皆さんにも新鮮に見てもらえたんじゃないかと思います。
――カギ針編みのニットは元からお好きですよね?
そうですね。カーディガンは持っていないですが、カギ針編みニットは私服でも着るので、好きなスタイルでした。

――今回、このテーマを選んだ理由は?
Oggiさんからいくつかご提案いただいたテーマの中で、このスタイルは“僕のことを昔から知ってくれている人もきっと見たいと思ってくださるだろう”と選びました。僕が演じた役のなかで好きな役であると言ってくださる方が多い“ハイロー”(映画「HiGH&LOW THE WORST」)の小田島役を演じたときに近いイメージのスタイリングだったので、久々にこういう姿もお見せできたらいいなと思いました。当時はタンクトップにモフモフのファージャケットを合わせるような衣装も着ていたのですが、その記憶が蘇ってきました。今回は2025年版をお届けしました(笑)。
――小田島役が好きという方も本当に多いですよね。
そうみたいなんですよ。当時、小田島のスタイルを真似してくださる方もいらっしゃってうれしかったのを覚えています。

――もうすぐ夏休みシーズンですが、旅行や出張の必需品は?
必需品は意外とないと最近気づきました。少ないわけではないですがほぼ着替えだし、これがないと困るというものもありません。肌に合う化粧品くらいですかね。
――たとえばキャンドルなどリラックスグッズを持って行く人もいますが、そういった必須アイテムもないですか?
(驚いた様子で)キャンドルを持って行く人がいるんですか? 枕持っていく話はよく聞きますが、僕は最悪何も持って行かずとも大丈夫。ショートステイならホテルの寝巻きを着ればいいけど、長い滞在のときは自前のパジャマが必要だと最近実感しました。やっぱり着慣れたものは安心感が違います。でも、先日地方出張にパジャマを持って行ったら、シルク素材のパジャマで洗濯ができませんでした…(苦笑)。手洗いできたとしても、乾かすところもないし、洗濯機でザバザバ洗えてすぐ乾くジャージがいいんだなとまたひとつ学びました。

――普段自炊をされているから長期滞在で自炊ができないと困ることはないですか?
ありますね。地方滞在のとき、たまにスーパーに行くんですよ。自炊だと食材選びからコントロールできるけれど、それができないことにプチストレスを感じます。食事制限をしているときは毎日チキンばかりになるので、同じ低カロリーでもブロッコリーが食べたいなとサラダコーナーをうろうろ見ることもあります。

――旅行で素敵な写真を撮りたい人も多いはず。写真を撮られる側はもちろん、撮る側もする塩野さんだからこそ知る撮影のコツは?
僕は「身近な人のカメラを意識していない瞬間」を切り取るのが好きです。やっぱりカメラを向けられていると気づいた瞬間にみんなクッと力が入るんですよ。それがわかるからこそ、何も意識していない素が撮りたくなってしまう。
自分が撮られるときもカメラに向かってキメているときよりも、動きの中で自然に出た瞬間にいいものが生まれることが多い気がします。気持ちがつながらないことをあまりしたくない、と言ったら大袈裟かもしれないですが、そういうマインドは持っています。ブレて使えないカットも多いと思うけど、その中に「これいいじゃん」という1枚が生まれたらいいなと。
だから旅行で写真を撮るとしても「撮るね」と先に伝えておいて、ふとした瞬間を狙うとよいかもしれません。僕がもし友人と海辺に行ったら、先を歩く背中に話しかけて、「そうだよね」と振り返った瞬間を撮影したいです。

――ガジェット&家電好きの塩野さんが夏前の今の時期に購入をおすすめしたい家電は?
湿度が高くなるこの時期、布団乾燥機は買い替えに向いていると思います。とはいえ、年中必要なものですからね。夏前の今の時期だとサーキュレーターも買いどきです。エアコンを使う人でも持っていると、エアコンのパワー出力をあげずとも空気を循環してくれて効率的に部屋を涼しく保てて、乾燥や冷えが気にならないと思います。かく言う僕もまだ持っていないので、ほしいなと思っています。
――梅雨の憂鬱な日、無理矢理にでも気分を上げたいときの特効薬的アイテムは?
除湿。外は出たくなくなります。おしゃれなカッパも持っているんですけど、温度調節が難しくて使えていないです…(笑)。あとは靴に撥水スプレーを振り撒いて対策しています。
カーディガン¥79,200(コウタ グシケン〈コウタ グシケン〉) パンツ¥59,400(エイトン青山〈エイトン〉) その他/スタイリスト私物
【お問い合わせ先】
エイトン青山 tel.03-6427-6335
コウタ グシケン info@kotagushiken.com
撮影/尾崎玲央(PEACE MONKEY/スチール&ムービー)スタイリスト/飯垣祥大 ヘア&メイク/山口恵理子 撮影協力/界 ポロト 構成/佐々木怜菜、岡野亜紀子

【撮影現場ビハインド♡ 〝しおらしい〟取材メモ】
・東京を離れての北海道ロケの感想を聞くと、「今日のロケをすごく楽しみにしていました!」といい笑顔をいただきました。撮影したお部屋は露天風呂付き。撮影の合間に湯船を眺めて「いいなあ~」と呟く塩野さん。
・旅の必需品の質問の際、「ドライヤーもいつも持っていかないけど、たまに備え付けのドライヤーがめちゃくちゃ風量が弱いときありますよね(笑)」という塩野さんにその場にいた全員が共感し、ホテルあるあるでしばし盛り上がりました。
・ドラマ『無能の鷹』の監督にすすめられてから和紙の靴下にハマっているという塩野さん。「通気性がよく、蒸れないので気に入っているのですが、生地が厚手だから乾燥機でもなかなか乾かないんです」とプチ悩みを話しておられました。
俳優 塩野瑛久
しおの・あきひさ/1995年1月3日生まれ。東京都出身。【公式Instagram @akihisa_shiono_official】どんな難役も演じ分けることから“カメレオン俳優”と呼ばれる実力派俳優で、話題作に多数出演。2024年は大河ドラマ『光る君へ』で一条天皇を熱演し話題に。その他、ドラマ『無能の鷹』、『天狗の台所 Season2』、映画『チャチャ』、映画『八犬伝』、連続ドラマW『ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』等が放送・公開。2025年ドラマ「五十嵐夫妻は偽装他人」にてW主演、ドラマ「魔物(마물)」に出演。ファッション好きとしても知られ、センスのよさから数々のファッションイベントに呼ばれる今、まさに旬の人。2024年1月より、Oggi.jpでファッション連載中! 2025年4月始まりのカレンダーが発売中。詳細はカレンダー公式X @akijikan_calをチェック!
撮影協力/界 ポロト
北海道の白老町・ポロト湖畔に構え、四季折々に色づく景色を堪能できる湯宿「界 ポロト」。
星野リゾートの温泉旅館ブランドの「界」にとって北海道初の宿として、「ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿」をコンセプトに誕生。アイヌ文化を尊重し、異なる民族との共生を体験できるような空間となっています。施設のどこにいてもポロト湖を身近に感じることができるのが魅力。
北海道白老郡白老町若草町1-1018-94
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiporot