新年度がスタートし、心新たに「リスキリング」を始めようとしている人もいるはず。でも、仕事をしながらの勉強は、モチベーションを保つのがなかなか難しいもの……。
そこで本シリーズでは、学びの“現場”である自宅の勉強机(デスク)にスポットを当て、その人なりのこだわりを紹介している書籍『THE DESK リアルな「勉強机」から見えた大人の学び100のヒント』(日経ホームマガジン 日経WOMAN別冊)より、社会人が勉強を楽しく続ける秘訣を探ります。
安定を捨て、ウェブトゥーン翻訳の仕事を始めた人のデスク
(44歳・フリーランス韓日翻訳 こぐまさん ※仮名)

楽天市場で購入したツインデスクの右側を自身が、左側は9歳の娘が使用。

Q. 何を学んでいる?
A. 韓国語
2005年から趣味で学び始め、17年かけて韓日翻訳の仕事ができる上級レベルに到達している。現在はオンラインスクールで、会話や発音、韓国朝鮮の歴史を学ぶほか、講師業にも興味を持ち、韓国語を教えるための講座も受講を終えたところ。
Q. デスクのある場所は?
A. 栃木県内の持ち家一戸建て(4LDK・127㎡)6畳の和室

2年前に娘と自分のためにツインデスクを購入し、居間の隣の和室に設置。窓側の机で勉強している。「韓国語を勉強するために自分の机が欲しくて、小学校に上がった娘の机もなかったのでツインデスクを選択。電動のねじ回しを買って息子と2人で組み立てました」。椅子も机と一緒に楽天市場で購入。「見た目重視で選んだため座り心地はいまいち。ゲーミングチェアを購入予定です」。
Q. デスク周りのお気に入りアイテムは?
A. 書きやすい筆記具と韓国キャラの定規

太い筆記具が好きで、ジェットストリームの4色ボールペンとドクターグリップのシャープペンを愛用。細かい部分も消せるMONO oneのホルダー消しゴム、サンリオキャラクターズのマイルドライナーの蛍光ペン、韓国キャラクター・カカオフレンズのネオの定規もお気に入り。
A. 韓国の最新トレンドを学べる本

ソウル大学消費トレンド分析センターによる2023年の展望がまとめられた書籍『トレンドコリア2023』。「韓国のこれからの流行や社会情勢について書かれている本。最近、この本を題材にして仲間たちと勉強会を始めました」。
実践でつかんだ学びのノウハウ
1. オンラインスクールを目的別に使い分ける
現在の主な韓国語の学びは、1. カフェトークでのフリートークレッスン(週1回20分、1回600円程度)、2. 韓国語スクールでの韓国の歴史講座(2週に1回1時間半、1回3000円程度)、3. 文芸翻訳のグループレッスン(2週に1回1時間半、1回3500円程度)で、すべてオンラインで受講している。これらに加え、2020年から放送大学の「人間と文化コース」の全科履修生として在学。「好きな科目を選ぶことができ、歴史や文学を中心に勉強中。3年目の今は『韓国朝鮮の歴史と文化』を受講しています」。
2. 歴史を学び理解を深める。子ども向けの本も活用

語学だけでなく歴史も学ぶことで、その国の理解が深まると考え、現在は韓国朝鮮の歴史の学びに力を入れている。手前左は『韓国史のなかの100人』(明石書店)。右と中央は4年前に韓国へ行った際に購入した歴史の本で、中央は「マンガも入っていて分かりやすい」子ども向けの本。奥に立ててあるのは、翻訳で使う日本語の辞書や用字用語集、擬音語・擬態語辞典。放送大学の教科書と韓国語のエッセイも並ぶ。
3.勉強用のノートは日付シールも使い華やかに

これまでに作成した韓国語の勉強ノート。インスタで見つけて購入した日付シールを、その日のノートの書き始め部分に貼る。「気分が上がるし、シールを毎日消費しようと継続のモチベーションにもなります」。
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※商品は原則として取材当時のもので、現在は販売していない可能性があります。
『THE DESK リアルな「勉強机」から見えた大人の学び100のヒント』
仕事をしながら自身で定めた目標に向かって勉強している社会人男女を多数取材しました。学びの“現場”である自宅の勉強机にスポットを当てて紹介しつつ、学ぶ理由やキャリアのヒストリー、その人なりの勉強のコツなどを掘り下げます。
学びのジャンルは、語学、資格取得、大学・大学院、デジタル系、アート系、マネー系などさまざま。十人十色の学びのスタイルと、学ぶことで生まれるパワーに触れることで、多忙や年齢を言い訳にせず、新たな挑戦をする勇気が湧いてくるはずです。
今勉強を頑張っている人、リスキリングや勉強が気になり始めている人のモチベーションをアップさせる1冊です。