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まずは基本をチェック!「初めまして」のビジネスメールの組み立て方

まずは、初対面の相手に送るメールの基本的な組み立て方を見ていきましょう。
1. 一目で内容がわかる件名をつける
件名は、メールを受け取った相手が一目で内容がわかるようにつけるのが適切です。
よくありがちな「初めまして」や「こんにちは」「お世話になります」などの挨拶だけが件名に書かれているメールは、メールの内容がわからず不親切な印象を与えます。
挨拶が目的のメールであれば『【ご挨拶】〇〇株式会社の△△と申します』などと記すといいでしょう。
2. 宛名には会社名・部署名・役職・氏名を正確に記載する
メールの冒頭に記載する“宛名”には、相手の会社名・部署名・役職・氏名を正確に記載しましょう。
ここで誤った情報や誤字があると、だらしない印象を与え初対面での印象が下がってしまいます。
宛名を書くときには、
〇〇株式会社
△△部 部長 田中 太郎 様
と、会社名を書いたあとに改行を行い、2行目に部署や役職、氏名を記すと見やすいでしょう。
3. メールの目的は簡潔に記す
自己紹介や業務の引き継ぎ、取引開始のお願いなどのメールを送った目的は簡潔に書きます。
初めてのメールでは、余計なことは書かずに必要なことを丁寧かつシンプルに書くと好印象を狙えます。
4. 締めの言葉を忘れずに書く
今後の協力のお願いや「これからよろしくお願いいたします」といった締めの言葉も、忘れずに書きましょう。
打ち合わせの日程を決めたいなど具体的に協力を頼みたいことがすでに決まっているのであれば、曖昧な書き方をせずに明確に書くほうが親切です。特に具体的なお願いがない場合には「これから、どうぞよろしくお願いいたします」などの書き方で十分でしょう。
5. 自分の会社名・名前・連絡先を明記する
メールの最後には、自分の会社名・名前・連絡先を明記しましょう。署名機能を活用しても、失礼にはあたりません。
メールの差出人にも名前は表示されますが、メール本文の最後にも自分の情報を記すのがマナーです。
初めましてのビジネスメールで失礼になること3つ

「初めまして」のメールでは、相手に失礼のないように気を付ける必要があります。
マナー違反とも受け取られかねない、よくあるNGパターンを解説します。
♦︎名乗らずに本題に入る
「お世話になります。□□についてご確認ください」などと、自分が何者であるのか名乗らずに本題に入ってしまうメールはNGの典型です。
「差出人欄を見れば誰からのメールかわかるだろう」や「文末で名乗るのだから冒頭で名乗らなくてもいいだろう」といった姿勢は、相手に不信感と不快感を抱かせがちです。
♦︎長すぎる
初めてのメールで伝えたいことがたくさんあるからと、長文のメールを送るのもNGです。
相手は読む気が失せるだけでなく、何が言いたいのか要件がよくわからないメールになってしまうリスクも伴います。
♦︎失礼な敬語や誤った言葉遣いをしている
初対面のメールでは、お互いに“人となり”がわからない状態ですから、メールの印象が第一印象を左右します。
そのため、失礼な敬語や誤った言葉遣いがあるとそれだけでかなりのマイナス印象を招きがち。
「ご苦労様です」「了解です」「お時間をいただけますか?」などの先方に対して失礼な印象を与える表現は控えましょう。
また誤字や脱字にも、普段以上に気をつけておきましょう。
初対面の印象が台無しに! よくあるうっかりミス3選

細心の注意を払って初めてのビジネスメールを書いたのに、ちょっとしたミスで印象が下がってしまうのは避けたいもの。そこで、よくあるミスを解説します。
♦︎過剰な敬語
相手に丁寧な印象を与えたいあまりに、過剰な敬語を使うのは避けましょう。
丁寧すぎる敬語は、かえって慇懃無礼(いんぎんぶれい)な印象を与える可能性も潜むため、ビジネスシーンにふさわしいレベルでの敬語を心がけるのが正しいマナーです。
♦︎添付ファイルの添付漏れ
添付ファイルをつけて送るべきメールに、ファイルを添付し忘れてしまうのは初対面に限らず、よくあるミスのひとつ。
しかし初対面でこれをしてしまうと、“だらしない人”や“慌てがちな人”といった印象を強めかねないため、添付漏れにはくれぐれも気をつけましょう。
♦︎署名の入れ忘れ
署名を手動で入れる設定にしていると、ついうっかり署名を入れ忘れてしまうことも。
すでにやり取りがある相手とのメールで1回くらい署名がなくても問題になりにくいのですが、初対面の相手に送る挨拶で署名(または自分の情報)が入っていないと、不信感を抱かれがちです。
初めましてのメールへは返信も迅速かつ手短に
初めましての挨拶メールを受け取ったら、返信も迅速かつ手短に行うのがマナーです。
初めてのメールでは送る側も送られた側もまだ人間関係が構築できていない不安感が伴いがちですから、返信をする際にも相手のメールに対して誠実に向き合う心がけで簡潔な文章を心がけましょう。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。