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2025.03.15

「なるほど」は失礼!? ビジネスで使える7つの言い換え事例

「なるほど」は便利な相づちですが、シチュエーションによっては上から目線に受け取られたり軽い反応に思われたりして、失礼にあたるケースもある言葉です。そこで「なるほど」が失礼にあたる理由や、ビジネスシーンでも使える「なるほど」の言い換え、カジュアルシーンで使いやすい言い換えを実例とともに紹介します。

並木まき

「なるほど」のビジネスシーンでの言い換え4選

会話をする女性
(c)Adobe Stock

まずは、ビジネスシーンで使いやすい「なるほど」の言い換えを実例を交えて見ていきましょう。

♦︎「承知しました」

ビジネスやフォーマルな場で使いやすいフレーズである「承知しました」は「なるほど」の言い換えとしても万能です。「なるほど」では軽い印象や上から目線に聞こえそうな相手に対しては「承知しました」を使ったほうが無難な場面も多いでしょう。

実例は?

「このデータでは見づらいので、こちらの方が適切です」などと、上司や先輩から指導を受けた場面で「なるほど」では軽い印象を与えるため「承知しました」と返しましょう。

♦︎「納得しました」

相手が意見を出してきた場面で、相手の言葉に一理あると感じると「なるほど」と言ってしまいがち。しかし目上の相手やフォーマルな関係性ならば「なるほど」は上から目線に受け取られることも。

実例は?

「このプランで問題なくいけると思います」と提案があった場面で「なるほど」を用いると上から目線に聞こえがち。「納得しました」と言い換えるとスマートでしょう。

♦︎「おっしゃる通りです」

相手の言葉に対して意義がなく、そのまま受け入れるときや同感を示したいときには「なるほど」ではない言い方が適しています。

実例は?

ビジネスシーンで「この方法を採用するのが一番効果的だと思います」などと相手から意見が出た際に、その通りだと感じたら「なるほど」ではなく「おっしゃる通りです。非常に合理的ですね」などと返したほうが適切でしょう。

♦︎「よくわかりました」

相手が何かを説明してくれた場面で、相手が言わんとしている事柄を理解したときに「なるほど」では軽い返答になってしまう場合も。「よくわかりました」と言い換えることで、きちんと相手の話を聞き、内容を受け止めた意思が伝わりやすくなるでしょう。

実例は?

相手から提案があったときには「なるほど」でも通じますが、少々雑な印象を与える可能性も。「よくわかりました」と言い換えると、相手の話をきちんと受け止めている丁寧な印象が強まるでしょう。

「なるほど」のカジュアルな言い換え3選

話す女性
(c)Adobe Stock

続いては、雑談などのカジュアルな場面で使いやすい言い換えを見ていきましょう。

♦︎「目からウロコ!」

相手が話している内容に対して、驚きや発見があったときにも「なるほど」と言いがち。ですが「なるほど」は曖昧な相づちににも受け取られかねないことから「目からウロコ!」と言い換えることで、豊かな語彙力を連想させるだけでなくユニークな表現になるでしょう。

実例は?

「この問題は、こうすれば簡単に解決するよ」などと説明を受けた事柄に対して驚きや発見があったシーンで「目からウロコです! そんな方法があったんですね」などと言い換えられます。

♦︎「そういうことなのですね」

相手が丁寧に説明をしてくれた事柄に対して「なるほど」とだけ返してしまうと、横柄な印象を与える場合もあります。「そういうことなのですね」と言い換えると「なるほど」よりも感情を込めた相づちに聞こえるでしょう。

実例は?

「今話したポイントがこのブランドの特長なんだよ」などと相手が丁寧に何かを説明してくれたあとで「そういうことなのですね、だから人気なのですね!」などと返すとスマートです。

♦︎「それはすごいですね!」

相手が感情的に共感をしてもらいたいであろう内容を話してきたときに「なるほど」と返してしまうと、投げやりな印象を与える場合もあります。感情を共有したい話題には「それはすごいですね!」などと、こちらも感情のこもった相づちをするといいでしょう。

実例は?

「今月だけで100件の契約を結んだよ!」などと感情を共有したい話題のときに「なるほど」と返すと冷めた印象に聞こえがちです。「それはすごいですね!」と言い換えると、こちらも感情を伝えやすく会話も広がりやすいでしょう。

「なるほど」が失礼に聞こえる理由3選

(c)Adobe Stock

「なるほど」は便利な言葉ですが、場面によっては失礼に感じさせる危ういフレーズでもあります。その理由を解説します。

♦︎軽い反応に感じられる場合がある

「なるほど」は短い言葉であるために、深い感謝や関心を示したい話題には適していないフレーズです。また熱量のある相手との会話で「なるほど」を使ってしまうと、相づちに感情がこもっていないようにも感じられやすいでしょう。「もっと自分の話に興味を持って反応してほしい」と感じる相手もいるかもしれません。

♦︎上から目線に聞こえる場合がある

「なるほど」は「理解した」や「納得した」という意味を含む言葉なので、話を聞いた側が話し手の内容を一方的に評価しているように聞こえる場合もあります。特に目上の人や専門家の話に対して「なるほど」を使ってしまうと「あなたの話を理解してあげました」という上から目線なニュアンスに聞こえがちなので気をつけましょう。

♦︎相手の感情を軽視しているように聞こえる場合がある

「なるほど」には相手の考えや内容を理解したというニュアンスも含まれます。しかし感情面への共感を感じにくい言葉でもあるために、感情的な話題の場面では共感の気持ちが不足しているように聞こえがちです。落ち込んでいる相手に対して「なるほど」と使うと冷たい印象を与えるなど、共感力に欠ける相づちに受け取られがちです。

「なるほどです」も「なるほど」と同様に注意をすべき

「なるほど」は便利な相づちではありますが、シチュエーションや相手の立場によっては「上から目線」や「冷たい印象」を与えます。「なるほど」に「です」をつけた「なるほどです」でも同様です。「なるほど」が口癖になっていると、つい多用してしまいがち。どうしても口をついて出てしまう場合には、補足の表現を加えたり感情的な共感を示したりすると、より丁寧で相手に好印象を与えるコミュニケーションが叶うでしょう。

TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき

並木まき

ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。

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