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足のむくみが気になる時、マッサージ「どこから」始めてる?
“足”は、体の中でもむくみやすい部分。なぜなら、足のリンパ液は重力の影響や立ちっぱなし・座りっぱなしの姿勢で流れが滞りがちだからです。特に、1日の終わりには足がむくんでどうにもダルイ・重い—。そんな時は、マッサージをして少しでもスッキリさせたいですよね。
ところが、「せっかくマッサージをしたのに思ったような効果を得られなかった」…なんてこともあるのでは? もしかしたらそれは、マッサージをする時の順番が関係している可能性があるかもしれません。

「足のマッサージ」は足先から
足のマッサージをする時、むくみが出やすいふくらはぎや太ももを中心におこなっていませんか? もちろんこれらの部分のマッサージもむくみケアにおいて有効ですが、大事なのは順番です。
“足の付け根~足”の主なリンパ節とリンパ液の流れを見ていくと、足の付け根には鼠径(そけい)リンパ節、ひざの裏に膝窩(しっか)リンパ節があります。そして下半身のリンパ液は、足先からひざ裏のリンパ節を通って、鼠径部のリンパ節へと流れるため、まずは足先のマッサージやリンパケアから始めてあげるといいでしょう。
また、リンパ液の流れは体の隠れている部分や普段見えにくい部分が滞りやすいと言われています。足指の股もそのひとつです。日頃から気にかけてケアをすることで、血流UPや冷えの改善などにも効果を期待できるでしょう。
●足の甲の骨が見えない
●足先が冷える
自分の足を見た時、触れた時にこのような特徴が確認できる場合は、次に紹介するやり方を参考に足先のマッサージから入念におこなってみて!
足指のつけ根をつまんでほぐす「足指ほぐし」
ここからは、足指ほぐし~足裏・足の甲のマッサージ、リンパケアまで一挙にご紹介していきます。日頃あまり触れない部分なので、マッサージによる気持ち良さを感じながら丁寧にほぐしていきましょう。
まずは、「足指ほぐし」から。
やり方:足指の付け根を手の指でつまむように持ち、左右に揺すりながらほぐす。


▲親指からスタート。指の付け根がほぐれたら、指先に向けて引っ張るように手の指を滑らせましょう。1本ずつ丁寧にほぐし、左右すべての足指をほぐします。
足指の股をこすってほぐす「指の股ほぐし」
次は、「指の股ほぐし」。
やり方:足指の股に手の人差し指を深く差し入れたら、上下に動かしてほぐす。


▲足の親指と人差し指の間に、手の人差し指を深く差し入れます。手の人差し指を上下に動かして指の股をこするようにほぐしたら、付け根から指先に向けて位置を移動させましょう。
各足指の股を丁寧にほぐします。足指がぽかぽかと温かく感じられたら、となりの指の股へ移動しましょう。
心地良い圧で揉みほぐす「足裏」の押圧~リンパ流し
続いて、「足裏のマッサージ」とリンパケアです。
やり方:両手で足を支えるように持ち、親指の腹を使って足裏を押圧する。

▲気持ち良いところを重点的に押していきますが、硬くなりやすい土踏まずは特に入念にほぐしましょう。痛いと感じたら力を弱め、反対に足が疲れている時や押された感じが弱い時はこぶしを使ってほぐします。
やり方:かかとを床についたら、足裏の縦の中央ラインから左右に分けて足の甲に向けてリンパ液を流す。


▲足の裏中央に手の4指(人差し指・中指・薬指・小指)を添えたら、足の甲に向かってさするようなイメージで指を動かします。
足指の股から延長線上に沿って優しい力でほぐす「足の甲」の押圧~リンパ流し
最後は、靴に圧迫されて硬くなりがちな「足の甲のマッサージ」とリンパケアです。
やり方:足指の股に手の親指を添え、骨と骨の間を足首に向かって押圧する。


▲親指と人差し指の間からスタート。手の親指の位置を少しずつずらし、足首に向けて5~6カ所プッシュしていきます。となりの指の股に移動したら、同様にほぐしましょう。
やり方:手の4指を足指の股の付け根にセットし、骨の際に沿って足首のほうへさすり上げる。


▲手の動きは途中で止めず、足首までひと息にさすります。力は入れずに、優しくさするのがポイント。
足指や足裏、足の甲、それぞれがポカポカと温かく感じられるのが回数の目安です。
写真では靴下を履いていますが、実際にマッサージをおこなう時は裸足になり、ジェル(オイルも可)を使うと凝りを見つけやすくなるほか、摩擦で皮膚を傷めるのを防ぐことができます。ジェルは、肌につけるとすぐに液体化するものより、ある程度の弾力があるものがおすすめです!

ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。