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LIFESTYLE

2025.01.05

育児をやっているのに「やっていない」と言われる理由からわかる対処術

「きちんと育児をやっているのに、やっていないと言われる」という問題は、決して少なくない数の親が経験するテーマではないでしょうか。家庭内や社会的な期待が関係する場合に顕著で、一度でもこう言われた人は深く傷ついたり悩んだりします。この状況について掘り下げてみましょう。

並木まき

なぜ「やっていない」と言われるのか? 理由3選

育児疲れ
(c)Adobe Stock

育児をしている人が「やっていない」と言われる背景にある理由を3つ解説します。

♦︎本人以外からは実態が見えにくいから

育児にまつわる実態の多くは人目につきにくいことが、他人からは「やっていない」ように見えてしまう理由として挙げられます。
たとえば、子どものスケジュール管理や教育的な配慮といったテーマは、他人が特に気づきにくい部分でしょう。このため外部から見ると「何もしていない」と誤解されることがあります。

♦︎役割分担や負担の割合にギャップがあるから

夫婦間や家庭内での役割分担が不明確な場合には、一方は「自分の方が負担が多い」と感じているのにもう一方は「負担割合は公平で、自分もしっかりやっている」と感じるアンバランスな状態になりがちです。
すると、実際にはやっていないのにしっかりやっていると感じている側は、パートナーにも自分と同じ程度の負担しかかかっていないと誤解し「君だって、実は大してやっていないでしょう?」などと平然と口にすることがあります。

♦︎社会的な偏見があるから

仕事と子育てを両立している女性に対してはまだまだ社会的な偏見が残っているために、努力が過小評価される場合があります。
また母親としてしっかり家事も育児もこなしていたとしても、周囲が勝手に期待をした通りに「完璧に」育児をしていないというのを理由に「やっていない」という言葉で批判をされやすい現実も…。

育児をしているのに「やっていない」と言われたときのダメージ

育児疲れ
(c)Adobe Stock

きちんと育児をしている人が、第三者から「やっていない」と言われればダメージを受けます。「やっていない」と口にした人が思っているほど軽い言葉ではなく、言われた側の心に深い傷を残すことも多々あるでしょう。
典型的なダメージについて、解説します。

♦︎自己否定感が強まる

実際にはやっていることなのに誰かから「やっていない」と言われると、これまでの努力が無駄だったと感じるきっかけにもなりえます。
どんなに努力をしても評価されないと感じると自己否定感が強まり、やがて大きなストレスになってしまう人も少なくありません。

♦︎パートナーを信頼できなくなる

パートナーから「やっていない」と指摘をされたり、第三者から「あなたより夫のほうが頑張っていて、あなたはそれほどやっていないでしょう?」などと心ない言葉を言われたりすると、パートナーに対する信頼が崩れる場合も。
一度のみならずこういった発言を続けて聞かされれば、それだけパートナーや周囲との関係も悪化しやすくなります。

♦︎燃え尽き症候群になる

頑張っているのに認められない状況が続くほど、モチベーションを失い育児に対して消極的になっていきがちです。
「ここまで頑張っているのに、もう無理だ」と諦めの感情が強くなってしまえば、燃え尽き症候群の症状が出て育児だけではなく物事すべてに対し無気力になってしまう場合もあります。

「やっていない」と言われたときの対処法

赤ちゃんの手
(c)Adobe Stock

育児をしているのに「やっていない」と言われたときには、誤解を解くためにも早い段階で対処をしていきましょう。対処法を解説します。

♦︎コミュニケーションを深める

指摘をされた場面では「〇〇をやった」「〇〇をやっている」と具体的な事例を出しながら説明をします。たとえば「今日は子どもの宿題を見て、その後に洗濯をして、そのあとは子どもと一緒に料理を作った」など、具体的に何をどんなふうにしているのか、詳細に説明するほど相手に伝わりやすくなるでしょう。
また「やっていない」と言われると悲しい気持ちになることも、きちんと伝えるべき。自分の素直な気持ちを伝えることによって、相手は発言を改める可能性も低くありません。

♦︎なるべく可視化する

夫婦間での役割分野や負担の割合が曖昧な場合には、日々の作業をリスト化しましょう。
誰がどれだけの負担を担っているかを見える化できれば、偏見や誤解を減らせます。

♦︎自分を否定せずに努力を認める

自分のことを1番よくわかっているのは、自分です。誰にどう批判をされたとしても、自分が「きちんとやっている」と自信をもって言える状況なのであれば、他人の言葉に振り回される必要はありません。
自分がどれだけ努力しているかを自分で認める習慣をもちましょう。日記をつけて成功体験を振り返るだけでも、第三者からの言葉によるダメージをやわらげる効果が期待できます。

他人の言葉に振り回されない勇気を

育児には目に見える短期的な成果だけではなく、長期的な努力が求められます。
誰かから「やっていない」と言われることがあっても、自分の中で「やっている」という確信を持つことも大切です。他人の言葉に傷つくことがあっても、振り回されない勇気をもっていきましょう。
また家族間や周囲の人々とのコミュニケーションを通じて誤解を解き、お互いに協力できる環境を築くことができれば問題解決にも役立つでしょう。

TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき

並木まき

ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。

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